「はいコレあげる。お得意様のよしみよ」

「え? これ何……って、ライブ?」
「ええ、そうよ。夏といえばなんといっても野外ライブの季節!」

「だからね、アリスもね、絶対に聴きに来てね」
メルラン・プリズムリバーの招待を受け、アリス・マーガトロイドは彼女のライブへと足を運ぶ。
「みんな、お待たせ!もうこれ以上は一刹那も待ってられないわよね。
じゃあ早速始めるわよ。メルラン・ソロライブ!太陽畑の中心で、ハッピーを叫べ〜!」

ギラギラと輝く真夏の太陽と、その光を浴びて太陽のように輝くひまわり畑。
その中心で、照り付ける太陽よりさらに眩しい笑顔を浮かべるメルラン。
「妬ましいわね」
唐突に耳に届いた一言。
「彼女の笑顔はとても愛らしくて、でもその笑顔は触れたくとも手の届かない、ずっと遠くにある。
貴方に出来ることは、ただ見つめることだけ」
「まるで貴方は、この花のようね」
目と耳をステージ上のメルランに向けて、そこから流れ込んでくるものにアリスは感情を委ねようとした。
けれども、最初に胸を貫いたパルスィの言葉が、小さな刺のように残って、ちくりと痛みを残す。

"彼女には 私が見えているだろうか?"

ドウケイハナゲシキ
〜花景色シリーズ其ノ漆〜
SS風絵本/A5/28ページ/300円
文 : つきなみなつき
絵 : しぐれM(メルラン・プリズムリバー&水橋パルスィ) & 天風悠(アリス・マーガトロイド)
コミックマーケット79 12月30日(木)
東 X-37b「N.I.P」 にて頒布