アニメのアルプスの少女を見ていた。まさかこんなところでまでタバコが出てくるとは思わなかったので、ショックだった。
フランクフルトへ行ってクララと暮らし始めたハイジがアルプス恋しさのあまり病気になってしまう。それに気がついたクララの父がハイジを山に帰すことにする。そのときにハイジが山へ持って帰るおみやげが「ペーターのおばあさんへの白パンとおじいさんへのタバコ」なのだ。
「アルプスの少女」は子供のころの愛読書のひとつだった。繰り返し繰り返し読んだので、おばあさんへの白パンはよく覚えていた。今のようにいろいろなパンがある時代ではなかったので、白パンとはどんなものだろうと一種の憧れがあったと思う。でも、おじいさんへのタバコはまったく覚えていなかった。気がつかないほど、タバコは自然に私たちの生活になじんでいたのか。一度気がついてしまうと、知らないほうが平和だった、楽だった、と思うほど、タバコを憎んでいる自分に気がついた。誤解のないように書いておくと、憎んでいるのはタバコであって、それを吸う人ではない。薬物であるタバコがこれだけ世の中にひろまってしまったことを憎んでいる。それに何も疑問を抱かないころのほうが幸せだったかもしれない。