ニコチン虫のお話

2004.5.20


●にこちんむしってなーに?

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人間は体の中に、だれでもニコチン虫のたまごを持っています。でも、何もしなければ、虫にならないで卵のままです。卵をもっていることさえ気がつかない人も多いのです。

ではどんなときに、ニコチン虫は卵から虫になるのでしょうか。それはタバコです。タバコを吸うと、ニコチン虫の卵をどんどん成長させて、ついには孵化してしまうのです。

卵が孵化すると、かわいいかわいいペットが誕生したように人間は感じて、夢中になって世話をします。どんな種類のえさ(タバコ)を喜んでくれるかしら?どんな食べさせ方(タバコの吸い方)が一番かわいくみえるかしら?えさは何時間おきに食べてくれるかしら?ニコチン虫の成長が人生一番の楽しみになってくるときです。

ところが、ニコチン虫は成長が早くあっというまに大喰らいになってしまいます。糞もたくさんするようになりました。

はじめのうちは、1日に何回かえさをあげるだけでとても喜んでくれていました。

しかし、成長したニコチン虫は、すぐにおなかがすいて、あげても、あげても、おなかをすかせています。おなかがすいたと、あまりにうるさいので、どんどんえさをあげているうちに、モンスターのように成長してしまいました。人間の手に負えるものではありません。有害な糞もところかまわず、どんどんします。しかもえさをもらえないと飼っている人間に意地悪をするようになってきたのです。少しでもえさの時間がおくれると、いらいらさせたり、絶望感をあたえたり、疎外感を与えたり、実にいろいろな意地悪をします。そしてえさをもらえると、そのときだけはおとなしくなるのです。

さすがにいささかうんざりしてきました。なんとかこのモンスターのようなペットと縁を切りたい。ところが、悪いことにニコチン虫は一度卵から虫になってしまうと死なないのです。このモンスターのために、えさのタバコを一生吸い続けなければならないのか?

いえ、そんなことはありません。ニコチン虫はタバコというえささえあげなければ、冬眠に入るのです。大きく成長してしまったモンスターニコチン虫でさえ、3日もタバコをあげないとおとなしく眠ってくれます。やれやれ、ほっと一息です。

ところが、そのおとなしさについだまされたり、かわいかったころのニコチン虫の思い出をなつかしんだりして、またちょっとだけえさを与えてしまうことも多いのです。これが失敗の元です。一度でもえさを与えたら、ニコチン虫は冬眠から覚めてしまいます。すぐにもとのわがままな大喰らいのニコチン虫に戻ってしまいます。そして人間はまたニコチン虫を飼うために一生タバコを吸わなくてはならなくなってしまうのです。

忘れてはいけません。ニコチン虫は卵から虫になってしまったら、つまりあなたがタバコを止めれないと感じてしまったら、絶対に死ぬことはないのです。冬眠しているだけなのです。もしあなたが心安らかに人生を過ごしたいと思うのなら、その冬眠を覚まさないでください。ニコチン虫はあなたにとってモンスター以外のなにものでもないのです。起こしてはいけないのです。


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