敵は身内




 今日は女の子にとって特別な、情熱も打算もなにもかも…全てを含んだ甘い香り漂う決戦の日。
 そこはかとなく浮ついた雰囲気の仙人界の中、女性ばかりのとある洞府を覗いてみれば、こんな会話がなされていた。

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「贈りますか、贈っちゃうんですか!?」
「女は度胸です。ファイトですよ、公主さま!」
「あー、でもそうすると世の男どもは嘆き悲しんじゃいますねー。てか、もらった方はやっかみで大変かも」
「ああ、それはあるかも知れないわね。公主さまの隠れファンって多いし」
「嫉妬に狂った奴にサクッと刺されて封神されちゃったりなんかして」
「総合的にはともかく、そんなに強い方じゃないものね…」
「じゃあ私たちがしばらくボディーガードするとして」
「そうね、公主さまの愛する方を守るのは当然よね! でも問題は……」
「やっぱり……」
「「燃燈さまよね……」」
「あの方シャレにならないくらい強いし」
「同じくシャレにならないくらいシスコンだし」
「怒り狂った燃燈さまを止められるのは公主さまだけですものね」
「こうなったらもうチョコ渡して告白、程度じゃなくてプロポーズまでしちゃってそのままお持ち帰りってのはどうかしらね」
「ああ、そこまでしてしまえばさすがの燃燈さまも公主さまを未亡人にしたくはないでしょうしね」

「「で、どうですか公主さま!!」」
「…………もう、からかうのは勘弁してくれぬか orz」

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 その可愛らしい包装のされたチョコレートが無事先方に渡されたかどうかは定かではない。



◆三人の内二人だけが姦しいバレンタインネタ。時系列は結構未来。
チョコはきっと不意の事故(と言うには怪しいもの)に巻き込まれたと思われる。元は日記?のこの絵

06/2/12 (Sun.) 23:15:29


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