雨 宿 り




 もともと曇りがちな日ではあった。
 なま暖かい風が昨日までの肌寒さを思えば心地よく、ついふらついてしまったのがいけなかった。

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 崖の中腹にちょうど人が入り込める程度の穴を見つけて飛び込んだ。飛ぶことのできる身で良かったな、などと漠然と思う。
 見る間に墨を流したように暗くなった空は、幾ばくも経たない内に勢いよく大地に雨を叩きつけ始めた。
 崖の下に流れていた小川がみるみる水位を上げ勢いを増してゆく。視界を灼くような紫電が走り、同時に岩肌を揺らす程の凄まじい轟音が響き渡った。
 無防備な状態であれに打たれればさすがに死ぬな、と思考の隅にちらりと浮かぶ。
 しかし思考の大半はそんな事はお構いなしにその光に魅せられて止まない。

 この星の息吹は斯くもうつくしい。




◆その気になれば亜空間にホイホイ逃げ込めるお方です。……その光景は、音は、空気は、その場に居てこその物だと思うのです。
 そして元は日記?のこの絵

06/3/2 (Thu.) 23:15:09


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