5.札幌の小さな蕎麦屋さん「ゆたか」
場所:札幌市白石区南郷通7丁目。
営業時間:AM11:00〜PM10:00 (水曜日定休)
電話:011−865−2331
似て非なるもの
「そば焼酎のお湯割り」と、「焼酎のそば湯割り」
世間でふつーに飲まれているのは「そば焼酎のお湯割り」。
そして、世の中であまり(ほとんど?)知られていないのが、後者の「焼酎のそば湯割り」。
「そば」の位置がちょっと違うだけで、まったく別物になってしまいます。
といっても、焼酎好きの呑兵衛にとって、ということで、呑まない人は「おんなじじゃん!」とおっしゃるかも知れませんが。
さて、時は昨年の今頃、処は札幌、訳あって昼飯に偶然飛び込んだ蕎麦屋が、この「焼酎のそば湯割り」を飲ませる、手打ちそば処「ゆたか」でした。
暑くてちょっとビールを一杯、のつもりだったのですが、カウンターに「ゆたか」と自家製ラベルを貼った焼酎のボトルが飾ってあり、これは特注又は自家製のそば焼酎に違いないと尋ねてみると、これは普通の焼酎ですよと素気ない返事。売ってるんでしょとつっこむと、ええ−、まあ、となんだか妙な感じ。
よく聞いてみると、「焼酎を、出来立ての蕎麦湯で割って飲む」んだそうです。
まさに字の如く、普通の焼酎をできたて(?)のそば湯で割って飲むわけです。
蕎麦はもちろん自慢の「韃靼蕎麦の手打ち」、とくるとどんなものか興味津々。
「うーん、真昼間から焼酎もなんだが、少しだけ試してみるか」、ということで一杯お願いしたら、焼酎はカウンターの瓶が丸ごとドン。
そして例の蕎麦湯サーバー(とは言わないが何というのか?)、塗りの薬缶のようなのがドン。
中には茹で立て、ホットな蕎麦湯(?)がたっぷり。
コップがトン。
焼酎は既に減っていて、「この辺りまでね」と一杯分を示してくれるが実にいい加減、おおらか!
自分で好きに調合して、好きなだけ飲めばいい、というです。
まっ、昼間だし、仕事もあるし、「そんなに飲めないよ、味見だから」と珍しく遠慮がちにコップに三分の一ほど入れて、熱々の蕎麦湯を注ぎ、呑んでみるとこれが絶品!
きっと蕎麦が美味いから、蕎麦湯も旨くて、それで割ったからこんなに旨いんだ、と感激!
一発でお気に入りだったのですが、午後も仕事だからそんなに呑むわけにはいかん。
涙を呑んで、いや「涙を飲んで」引き上げたのですが、なんと、「お客さんチョビットしか飲んでないから、半額でいいですよ」だって、太っ腹。感激のあまり、カウンターにおいてあった「蕎麦茶」を一袋、「これください!」
韃靼蕎麦(だったんそば)100%で、こちらも旨いんです。
夕方、再挑戦したかったが反対方向だし、翌日は定休日、しかとて、買って帰るわけにもいかない。
だって、焼酎が特別でなく、そば湯で割るところがみそなんで、その旨ーいそば湯の方をもらって帰らないと意味がないのです。
しかし、そば湯はできたて(?)でないと旨くはなかろうし、結局のところ、この蕎麦屋さんでしか味わうことの出来ない幻のお酒、「蕎麦湯焼酎」と、相成った次第でした。
ちなみに、焼酎自体は、ホワイトリカーのような味もくせもないもののほうがいいのだそうです。
呑気呆恬
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