
<目 次>
1.アダルトチルドレン(AC)とは?
数年前からテレビやドラマや雑誌やマスコミ等で、虐待や引きこもり、不登校、摂食障害(過食おう吐、拒食)が公になり問題になっている。その背景にはアダルトチルドレン(AC)が隠れている場合があると言われています。
何らかの形で、幼少の頃、虐待や性的嫌がらせ、親からの無理な要求等によるもの、そして、自分の意志に関係なく家族に大きな期待をかけられて育てられた子はアダルトチルドレンになりやすく、現代社会ではこのアダルトチルドレンが大きく取り上げられています。
特に、ストレス等をセルフマネージメント出来ない親から、虐待、暴力、(家庭内を含むDV(ドメスティックバイオレンス))や、精神的虐待をされて育った人に多く、アダルトチルドレンやトラウマ(心的傷)PTSD(心的外傷後ストレス障害)になりやすいです。そして、背景には救世主シンドローム(攻撃者、被害者、世話係の三角関係がなりたち、いずれかのタイプに属する。例えば、酒飲んでDVする父親と暴力をうける、母親と、何とか両親が仲良くなってほしいとピエロ役に徹したり、母親を守らないとと思ってしまう子供のような三者の関係。)があるといわれています。
元々アダルトチルドレンとは、アメリカのアルコール依存研究より解ってきたもので、アダルトチルドレンの語源は、アルコール依存症に育てられた子供(大人)という意味だったが、現在はアルコール依存症者に育てられなくても、ストレスマネージメントを出来ない親より育てられた子供は、アダルトチルドレンになる要素を多く含んでいるといわれています。
例えば、親に「一流大学にいかないと駄目な人間になる!」と強要され、もし、好きでもない勉強をさせられた子供は、親のいうことを聞くいい子として育っていく。 親のいう事を聞かない子はダメな子と思わされて育ち、 他にやりたいことがあったとしても、それを言えないまま生活が続き、たとえ、言ったとしても否定され、その家庭内にて一緒に生活する事になる。
親は自分の言う事を聞かせようとした時、子供の自己主張や意見をまったく取り入れようとしないところにも原因があるといわれています。
子供は「意見を聞き入れてもらえないのであれば…」と心に“蓋(ふた)”をするようになり、一 人でもないのに虚しくなったり、親からの違和感を感じながら育ってゆきます。そして、意見交換やコミュニケーションを上手く取れない等の支障をきたすといわれています。
例えば、家庭内で親から理屈や理論、教養を無理に虐げられて育った子供は、誰に対しても理屈や理論を語り強要するようになりやすく、そのままほっておくと他人との会話やコミュニケーションを上手く取れない等の支障をきたすと言われています。こうした事は親から教養され、受け継いだ世代間の連鎖を引き起こしている結果なのであろう指摘もあります。
このように、どこにでもある良いご家庭にこそ、現在ではアダルトチルドレンになりやすいという統計も出てきています。その統計を取った結果、次のような事実があった。それは、機能不全家族の中で育った子供(大人)という意味です。以前のアダルトチルドレン アルコール依存症者に育てられた子供とは意味が変わってきています。
現在では、機能不全家族の中で育った子供(大人)という意味と、以前のアダルトチルドレン アルコール依存症者に育てら子供という意味と、二つを区別して捉えているが、近い将来、これらを一括りと考え機能不全家族の中で育った子供(大人)という意味になる事でしょう。
アルコール依存症者に育てられなくても、アダルトチルドレンになる可能性が増え、日本人口の約70%は何らかの形でアダルトチルドレンではないか?という統計も出ており、これから深刻な問題となってきます。そして、アメリカでは、ある統計を取ったところ、95%がなんらかの形でアダルトチルドレンであるといわれています。というのも、アルコール依存を初め、薬物依存、ギャンブル依存が増えてきている現代社会ならではだからです。そうした事による家族の機能不全はとても深刻な問題となっています。
2.あなたもアダルトチルドレンかも?
●ACの特徴
これらACの特徴の13項目のいずれかに該当していないか自分の胸に手を当てて、 よくよく自分自身に聴いてみてはいかがでしょう?
■ジェネット・ウォイテッツ(ACの特徴)
- 正しいと思われる事に疑いを持つ
- 最初から最後まで、一つの事をやりぬくことができない
- 本音を言えるようなときにウソをつく
- 情け容赦なく自分を批判する
- 何でも心から楽しむ事ができない
- 自分の事を深刻に考えすぎる
- 他人と親密な関係を持てない
- 自分が変化を支配できないと、過剰に反応する
- 常に承認と称賛を求めている
- 自分を他人とは違っていると感じている
- 過剰に責任を持ったり、過剰に無責任になったりする
- 忠誠心に価値がないことに直面しても、過剰に忠誠心を持つ
- 衝動的である。行動が選べたり結果も変えられる可能性があるときでも、 お決まりの行動をする。
その衝動性は、混乱や自己嫌悪や支配の喪失へとつながる。
そして混乱を収拾しようと、過剰なエネルギーを使ってしまう
これら13の特徴は 機能不全家族 の中で育つ人によくみられる特徴です。では、機能不全家族とはいったいどういった家族なのでしょうか? 機能不全家族とは、解り易くいえば子供の目からみて家族が家族として機能していない家族です。では、機能している家族とはどういう家族の事をいうのでしょうか?機能家族とは、自分の安全な場所、愛情を注いでもらう場所、保護を受ける場所です。以下では、子供の目から見た機能不全家族とはどういった家族かを紹介します。
機能不全家族
- よく怒りが爆発する家族
- 冷たい愛のない家族
- 性的・身体的・精神的な虐待のある家族
- 他人や兄弟姉妹が比較される家族
- あれこれ批判される家族
- 期待が大きすぎて何をやっても期待に沿えない家族
- お金や仕事、学歴だけが重視される家族
- 他人の目だけを気にする表面上はしあわせそうな家族
- 親が病気がち、留守がちな家族
- 親と子の関係が反対になっている家族
- 両親の仲が悪い、ケンカの絶えない家族
- 嫁姑の仲が悪い家族
このような機能不全家族にあげられる家族の中で育った人々にACが多いといわれていますが、必ずしもこのような家庭環境の中で育つ人がACになるという訳ではありません。このような機能不全家族の家庭環境で育つ人々は、下に挙げている 10 のいずれかの特徴をどうしても強いられているケースが多く、そのため、自分の本当の気持を大切に出来なくなってしまい、ACになってしまいやすいのだと僕は認識しています。
機能不全家族の10の特徴(フリエルJ、フリエルL)
- 身体的虐待、感情的虐待、性的虐待、無視、その他の虐待
- 完璧主義
- 融通性のない家族ルール、生活スタイル、信念スタイル
- 「話すな」のルールと、家族の秘密を守る事
- 自分の感情を見極めたり、表現したりする力のなさ
- 家族の他のメンバーを介してのコミュニケーション
- 二重メッセージ、二重拘束
- 遊んだり、楽しんだり、自然に振る舞う事のできなさ
- 不適切な行動や痛みに対する耐性がありすぎること
- 境界が不鮮明な網状家族
機能不全家族なる自分の家族を守るため、自分の本当の気持ちをないがしろにしてまで演じてきた家族の中の役割により、自分の本当の気持ちとは違った行動をとるようにACの人々はなってしまっている。その典型的なものが次の事です。
<典型的なもの>【ヒーロー、スーパーヒーロー】
家族の関係を良好にするために、世間に評価される家族の代表になる
【スケープゴート(犠牲の山羊)】
家の中のダメを全部背負うような子ども
【ロスト・ワン(忘れさられた子供)】
家族の中で目立たない、いなくなったことも気付かれない忘れ去られた子ども
【プラケーター(慰め役の子)】
家族の中で上手く調整役や慰め役をこなすが、あなたはどうしたいいか聴かれると答えられない。
【クラン(道化役の子)】
突然とんちんかんな事を家族の中でいって、家族の中の緊張を和らげ問題から注意をそらす
【イネイブラー(支え役の子)】
家族の一人一人の寂しさを和らげてあげたりして、家庭の崩壊を避けようとする
では、どのようにしたら機能不全家族の中で演じてしまう役割より開放され、本当の自分の気持ちに生きれるようになるのでしょうか?
●ACの癒やされるプロセスは次の3段階に分けられるといわれています。
- ACの自覚の獲得と、それに引き続く安全な場所の確保。
自分にACがある事に気付く。(注:自分が機能不全家族の中で育っているのではなかった、うちの家はたいした問題がなかったと思っているうちはACの自覚がないといえる。)
- 嘆きの仕事
自分の素直な第一次感情(本物の感情)が素直に表現できるようになる。
- 人間関係の再構築
自分の家族メンバーもみんなそれぞれ問題がある中で育ってきた人なのだと心から知り、家族を赦し、真の自分の心も大切にできるようになる。(注:自分の家族メンバーもみんなそれぞれ問題がある中で育ってきたと思い込もうとし、本当の気持ちを抑圧しては本当の意味で家族を赦しているとはいえない。)
3.AC自助グループとは?
AC自助グループとは、真の自分を見つけようとする仲間との語り合いの場です。ACであると自覚のある人たちが集まり、みんなそれぞれが、自分の問題を分かち合う場です。それにより、ACのさらなる自覚と、ここでは何でも話せるという安心感を得る場所である事を感じ自分の感情を十分に出し、十分に泣き、お互いに受け入れあうようになれます。そして過去の傷を断ち切り、今を大切に自分を大切に思えるようになるために持たれるミーティングです。 また、AC自助グループでは、 ACの癒されるプロセスの 2番目を特に目的としています。特にACの癒しのプロセス2番目の段階を促進するには、グループで取り組む事は非常に効果があるといわれています。
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