| 日産 クルー | |
| ~ 質実剛健 ~ |
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日産にクルーというクルマがあるのをご存じだろうか? 知らなくても不思議はない。なぜならタクシー専用の営業車であるうえ、タクシーで言うところの「小型」の部類なので都内ではあまりお目にかからない。主な活躍の舞台は郊外や地方なのだ。 そんな地味なクルーなのではあるが、実は1993年に登場してから2002年の現在に至るまで生産が続けられている隠れたロングセラーだったりする。 一般的にタクシー用のクルマは
なので、ランニングコストを下げるためにエンジンはLPガスで動く特殊なもの。そしてなにより頑丈なつくりとなっている。 特にクルーは日本初のタクシー専用の設計のクルマである。 それは後席に乗る人が乗降しやすいように後席左側のドアの幅が右側より5cmも大きいなどと徹底している。 そんなタクシーとなるべくして生まれたクルーではあるのだけど、「小型」であり、さらにタクシー業界ではトヨタが主流だったりするので、少しマイナーなイメージは拭えない。 けれど、クルーはタクシーだけでなく、パトカーや教習車としても活躍している。 クルーはそんな世の中の目立たないところで活躍している、縁の下の力持ちみたいなセダンだったりする。 しかし、クルーの来た道はそれだけではない。 なんと、1994年から2002年の間にクルーは「クルー・サルーン」として一般向けに売られていたことがある。 もちろん営業用クルーと比べると、塗装、ボディと同色のバンパー、ドアミラー、ホイールキャップ、内装などがグレードアップされている。 ・・・しかも、さ・ら・に、
これで価格が200万円以下というのは考えようによっては安い。 最小回転半径がホンダ・フィットとほとんど同じ4.8mという小回りの良さも、ドアの大きさの左右非対称がそのままなのもいい。 いやね、好きなんですよ。このクルマ。 機能美とも違うなにか特別な魅力を感じるのです。 確かに色気のないセダンではありますが、それとない気品を感じるのは私だけでしょうか? 無闇矢鱈に主張しないところがいいですね。あくまでも主役はユーザーって感じで。 深い緑とか茶とかベージュなどの色が似合いそう。 ただ、残念なのは実用一辺倒なインテリアデザイン。 内装自体は営業用のものよりグレードアップしているとはいえ、やはりこのあたりはイマイチ。 元々タクシー向けであるのだから、それを期待する方が間違えているとも思うのだけど、内装が洒落たバンデン・プラ・プリンセスみたいな「小さな高級車」という感じだったらかなりワタシ好みなんですけど。(しかし一般的にはホンダ・コンチェルトの二の舞いだろうか?) 一般向けサルーンの生産は終わりましたが、世の中にこんな車種がひとつくらいあってもいいんじゃないか、と思うのです。 |
| 【写真01:クルー】 |
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| 一般向け「サルーン」です。それでも控えめなエクステリア |
| 【写真02:後ろ姿】 |
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| クルー好きな人は決まってこの後ろ姿がお気に入りのようです。 |
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