| SUZUKI 「GOOSE」 | |
~ がちょうは言った「直線は退屈だ」 ~ |
助手: | ここの管理人が、ロータリー式3段ギア&クラッチレスのsolo(※1)をリターン式4段ギア&マニュアルクラッチに改造するそうですよ。 |
博士: | 4stミニ沼(※2)にはまっとるね。 |
助手: | なんていうか、アレですよね~。どこか保守的っていうか、もっと攻撃的なバイクに乗ればいいのに。 |
博士: | ギアの多段化、マニュアルクラッチ化だけでも認めてやってくれたまえ。 |
助手: | シングルシリンダー(単気筒)という点でどうもなぁ。イメージ的に懐古調っていうか。カワサキのエストレヤとか。ヤマハのSRとか。 |
【ヤマハ「SR400」/カワサキ「エストレヤ」】 |
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ヤマハとカワサキのシングルシリンダー車の代表的存在。オフロード車を除くとシングルシリンダー採用車のデザインはこういった懐古調になりがち。エンジンの味わいもトルク重視。 |
博士: | その認識はどうじゃろうか?シングルシリンダーでも攻撃的なのもあるのじゃがな。 |
助手: | え~、例えばぁ? ヤマハのSRXですかぁ? |
博士: | これなんかどうじゃ? |
【スズキ「グース」】 |
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「シングルスポーツ」としてスズキが世に打ち出した意欲策。単気筒エンジンを軽量コンパクトというコーナリング性能を上げることに活用した。シングルなのに10,000rpmまで軽く吹け上がる高回転型エンジンでパワー不足を補う。350ccと250ccがある。 |
助手: | なんですかこれ?外車? |
博士: | 愚か者。スズキじゃ。 |
助手: | 見たことないなぁ。 |
博士: | これこそシングルシリンダーの新しい境地を開拓せんとスズキが1991年東京のモーターショーで発表し、その年に発売した「GOOSE(グース)」なのじゃ! |
助手: | 「がちょう」って・・・。攻撃的なマシンの名前とは思えませんが。 |
博士: | だから君は愚か者なのじゃ。よく見たまえ、低く構えるために寝たハンドル。コーナーに攻め込むために剛性を重視した倒立式フロントフォーク(※3)。傾けたときに邪魔にならないよう跳ね上がったマフラー。タンデムすることなど考えていないシート。こいつはコーナーを攻めるために生まれた国産シングルシリンダーマシンなのじゃ。「GOOSE」の名もマン島のコースにある「グースネック(雁の首)」というコーナーの名前から採用されたのじゃ。 |
助手: | う~ん、確かにレトロデザインに走りがちなシングルシリンダー車にしては、垢抜けたデザインでかっこいいですよね。(※4) |
博士: | じゃろう?スズキの中でも傑作の部類だと個人的には思うのじゃがね。 |
助手: | けどシングルシリンダーだしなぁ。 |
博士: | 国産では珍しいドライサンプ式オイル循環(※5)を採用した4サイクル空油冷高回転型エンジンは軽量・低重心。絶対的なパワー勝負では他車に見劣りするが、ガンガンまわしてパワーを搾り出し、コーナーリングで詰めるのじゃ! |
助手: | どこぞの公道レースマンガみたいです。 |
博士: | なんてったってキャッチコピーは「直線は退屈だ」だったしの。 |
助手: | 確かに実際は持て余すロマン優先のスペックよりも、使いこなせる身の丈にあった性能の方が楽しいですものね。 |
博士: | 理解してもらえたようじゃな。ロマンに溺れたレーサーレプリカに代表される80年代バイクブームが終焉を迎えたとき、スズキの出した答えのひとつがこのGOOSEなのじゃ。 |
助手: | うん。これは面白そうです。けれど、世間的には理解してもらえたんですか? |
博士: | そうさのう。最後まで不人気車じゃったな。 |
助手: | やっぱり。シングルシリンダーの持つ保守的なイメージに勝てなかったということでしょうか? |
博士: | ヤマハのSRXはよく見たのじゃけどのう。とはいえGOOSEも2002年頃まで売っていたらしいから、「わかる人にはわかる」ということだったのじゃろう。 |
助手: | やっぱり「売れるバイク」にはもっとマッチョなスペックが必要なのかなぁ。 |
博士: | これはこれでロマンあふれるマシンじゃとおもうのじゃが・・・だからこそ惜しいの。 |
※1: | ホンダの原チャリ。GOOSE以上の不人気車 |
※2: | 4stミニ改造にはまること。金かかります(涙) |
※3: | 350ccモデルのみ。250ccモデルは正立式 |
※4: | フレームのデザイナーは萩原直起氏。氏はGILERA(ジレラ)の「Saturno(サトゥルノ)」というバイクを手がけた。GOOSEのコンセプトはこのSaturnoとダブる。 |
※5: | 回収用ポンプで強制的にオイルをリザーバタンクに貯め、供給用ポンプで送り込む。ウェットサンプ式と違い、大きなオイルパンを必要としないのでエンジンを低く設置し低重心化を図ることが出来る。 |
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