秦野市今泉 さいのかみ/だんごやき 撮影2007.1.14
1がつ「ひとつめ こぞう と どうそじん (せえのかみ)
しわす ようか( 12がつ 8にち )は、一つめ こぞう とか、め ひとつ こぞうのひ などといって、こどもたちに おそれられたものです。
しかし、こどもたちは 一つめ こぞうの はなしが ききたくて、おじいさんにせがみ、こぞうの はなしを きいては こわさに みみを りょうてで おさえたものです。
そのよが ふけると、一つめ こぞうは いえいえを めぐり あるき、
「いたずらっこは いねぇか、わるいこは いねぇか。」
と、こどもたちの ようすをさぐり、もっている ちょうめんに かきつけていくと いうのです。
いっぽう、こどもたちや おとなたちも、こぞうが こないようにと とぐちに めけぇご(めかご)や はなおのとれた げたを だしておき (ゲタを そとに だしておくと はんこうを おされて びょうきになると いうところも あります。) めのかずに おどろいて こぞうが にげだすように たいこうしたものだ そうです。
こんなぎょうじは、ついさいきんまで おこなわれていました。また、こんな はなしも つたえられています。ようかの ばんが やってきました。さむい きたかぜが 「ぴゅう、ぴゅう」と ふきおろすと、そのかぜにのった こぞうの こえは いちだんとおおきくなり、
「わりいこは いねぇかぁ。」
「いたずらっこは いねぇかぁ。」
と、ひびきわたるのです。そのこえのおそろしさに、どこのいえも あまどを ピシッとしめ いきをころしているのです。するとこぞうは、いっけんいっけん ふしあなから いえのなかをのぞきこみ、こどものようすをみては、あることないこと、わるぐちを ちょうめんにかきこんでは、ひとりよろこんでいたのですと。
あけがたも ちかくなり、ひがしのそらに あかみがさしました。
「さぁ、よがあけねぇうちに けぇろうか。」
「けぇろ、けぇえんべぇ。」
と、いい いい こぞうは あわててあるきだしました。
ところが、あまりていねいにかきすぎたのでしょう。つかれがどっとでて「どっこ」と、みちばたに こしをおろしてしまったそうだ。
そのこしのそばに どうそじんさん(せぇのかみ)が おいでになったのです。
「こりゃいい、どうそじんさんに ちょうめんを あずけんべぇ。」
と、つぶやきながら、
「どうそじんさん、 どうそじんさん、 このにもつが おもたくってしょうがねぇ、しょうがつの15にちまで あずかってはけぇねぇか。」
と、たのみこみました。
もとより きのいい どうそじんさんは、
「へぇ、へぇ、それはたいへんだぁな、どうぞ どうぞ。」
と、にこにこしながら にもつを あずかりました。
こぞうは あんしんしたとみえて、
「ありがてぇ、ありがてぇ。」と、なんどもおれいをいい、じぶんのすみかに かえっていきましたそうだ。
どうそじんさんは、
「いってぇ、 このちょうめんには、なにが けぇてあんのかな?」
と、きになり、わるいとはしりながら、そっとなかをのぞいてしまいましたと。
「わぁっ、これは おどれぇた。こどもたちの わるぐちばっかり、けぇてある。このまんまに していたら、みんなさらわれてしまわぁ」
と、これだけいうと、かんがえこんでしまいました。
それもそのはずです。ひとつめこぞうとの やくそくもたいせつだからです・・・・・・。
なやみになやみました。しかし、すぐによいちえが うかぶはずがありません。だんだんと しょうがつの 15にちがちかづいてきました。
とうとう14にちも ゆうがたになりました。なにもしらないこどもたちは、しょうがつの まつかざりをつみあげ、そのやまはおおきくなっていました。
とつぜん「ぼぁっ」そのやまのなかから ひが おこりました。みるまに「パチパチ」と おとをたてて もえひろがり、まっかな ほのうは ゆうぞらにたちのぼりました。
「そうだ、ちょうどいい。そのなかに ちょうめんをくべて しまぁべぇ。」
と、おもわず おおごえを あげ、さけびざまに ほうりこんでしまいましたと。
ちょうめんは めらめらともえあがり、ぱっと あたりをあかるくしました。そしてけむりになった ちょうめんは、てんまであがってしまいました。いままであかるかったあたりも ひがよわまると、ぐっとくらくなり、きゅうによるがきたようになりました。
いよいよ15にちの あさがやってきました。
にしのほうからてくてくと ひとつめこぞうが やってきました。
ひとつめ こぞうは、
「どうそじんさん、 どうそじんさん、やくそくの15にちだぁ、あずけたちょうめんをもらいにきたぁよ。」
このことばには さすがに どうそじんさんは へんじにこまり、だまってしたをむいてしまったそうだ。
ひとつめ こぞうは さらにおおきなこえをだして、
「ちょうめんを もらいにきたんだぁよ。」と、 どうそじんさんの かおをのぞきこみ、やくそくをしたんだと ばかりいいましたと。
「いやぁ、すまねぇことをしてしまったぁ。たしかにやくそくは、したんだけど・・・・・・。」
「もうしわけがねぇ、きのうのゆうがた とつぜんかじが おこり、あずかった ちょうめんをもやしてしまったぁ。ゆるしてけぇろ。」
「わたしに ばちを あたえてけぇろ。」
と、あやまりましたそうだ。
こぞうは そのことばをきいて「しかたねぇ」と、いうかおをして、そのまま さっさとかえってしまいましたそうだ。
このようなことでむらじゅうのこどもたちは、どうそじんさんの きてんに よって こぞうにつれて いかれることから のがれることができたのです。
それからというものは、むらじゅうのこどもたちは 14かの ゆうがたになると どうそじんさんの まえにあつまっては、 まつかざりなどをつみあげ、てんまでとどけとばかりもやすのだということです。
はだのし かみちく やながわ
守屋茂さんよりうかがいました。
1がつ「ひとつめ こぞう と どうそじん (せえのかみ)朗読

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