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仲間たちの声

 
 アメリカなどでは、「社会福祉」という用語として、ウェルフェア(welfare)は経済的困窮者を中心に対処するサービスだけのように一般的に受け止められているそうです。しかし、もっと積極的に全ての国民の幸福・健康としての自己実現や人権を社会的に保障すべく、所得保障や生活保障のサービスはもとより、人間的な生活実現に向けた、ソーシャルワークの理念に基づく事業や活動を示す用語として、ウェルビーイング(well-being)が使われるようになってきました。事後処理的な対応から人権の尊重・自己実現へ。

 たとえ何らかの疾患や障害があろうとも、住み慣れた地域や自宅で安心して暮らしたい、地域社会での自立生活や自己実現を目指すことが福祉本来の考え方でしょう。そのためには、個人と環境との不適合を調整することが必要でしょう。自宅で閉じこもっているのでは意味がないですものね。

 アメリカでは1961年に世界で最初のバリアフリーデザイン基準「アクセシビリティ(近づきやすさ)とユーザビリティ(利用しやすさ)基準」が策定されました。その後1968年に「建築バリア法」が成立し、連邦施設のバリアフリー化が始まりました。1990年にはADA法(障害を持つアメリカ人法)が制定され、入り口に段差があるだけで建物にアクセスできないことも、ADA法では差別として捉えています。障害者が社会に参加する権利を保障するためです。障害者は法の下で平等な権利を持ち、差別に対しては苦情申し立て、訴訟する法的基盤を持っているとされています。

 日本では1990年代に地方公共団体の福祉のまちづくり条例、国の「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律(ハートビル法)」(1994年)が制定され、2000年には「交通バリアフリー法」が制定されました。2001年には「高齢者居住法」が制定されています。地域福祉・リハに向け、交通アクセス・住環境の整備の対応が必要ですね。

 前述のADA法の制定を契機としてロナルド・メイスらが、ユニバーサルデザインの考え方を提唱しました。ユニバーサルデザインは、「全ての人が人生のある時点で何らかの障害を持ちうる」と言う発想に立ちます。バリアフリーデザインは、すでにある製品やサービス、施設が「使いづらい」と言うバリア(障壁)を取り除く(フリー)と言う発想です。一方ユニバーサルデザインは、予め多様な使い手の身体的能力や心理、使用環境などを想定してデザインする提案型のデザインです。障害の有無、年齢、性別、国籍、人種等に関わらず多様な人びとが気持ちよく使えるように予め都市や生活環境を計画する考え方です。車椅子が通りやすいスロープは乳母車も通りやすいと言うことです。可能な限り普遍化された誰もが使い易いデザインを市民社会に定着させることによって、障害のある人の人権を獲得していこうとする手法です。ノーマライゼーションを当たり前にですね。情報化技術にも適用できます。音声入力などです。

「共にいき、共に生かし合い、個性を活かす社会へ」の変容のための理念・行動原理がノーマライゼーションですが、変わらなければならないのは社会ですよね。個人の尊厳はそのままで尊重されるものですよね。「国際障害者年行動計画」には、「ある社会がその構成員のいくらかの人々を閉め出すような場合、それは弱くもろい社会なのである。障害者は、その社会の他の異なったニーズを持つ特別な集団と考えられるべきではなく、その通常の人間的なニーズを満たすのに特別の困難を持つ普通の市民と考えられるべきなのである。」とあります。全てを包み込める強い世の中であってほしいですね。

(終わり)