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天 国 に 一 番 近 い 男 1999/1/8〜3/19 TBS 21:00〜 MAN/Shiro Amakasu as MASAHIRO MATASUOKA ANGEL/Yoshimi Tendou as TAKANORI JINNAI SPECIAL VERSION DRAMA 1999/9/24 21:00〜
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Illusted by MIZUKI.O. |
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■皆様ご存じのとおりサウンドトラックが発売されていない「天国に近い男」。けれど車の中で、通勤・通学列車の中でもこのドラマを楽しむには、どうしても欲しいサウンドトラック。ビデオテープからカセットテープへ音声だけ落とすという荒技もあるけれど、それも大変……。じゃあ自分で作っちゃえ! というわけでこのコーナー。ま、気分だけでもね
●「Dude」AEROSMITH:エアロスミスのアルバム「BIG ONES」に収録。四郎が奔走するシーンのBGMとしてよく使われました。パンチの効いたロックンロールでシチュエーションに良く合っていましたが、実はサビでひたすら繰り返される歌詞は「Dude like a lady(女みたいな奴)」。 |
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■ゴールデンウィークはとにかくコンサートのため名古屋へ出なければならない。しかし、その後をどうするか。関西からわざわざ名古屋まで出てきて直帰というのもつまらない。かといって観光地はどこも混雑が予想される。では、どうせ東京へ出て行かねばならない用事もある、「天国に一番近い男」のロケ地めぐりを行ってみてはどうかという提案を試みた。甘粕四郎は東京のどこかにきっといる。その思いを、実際に彼が歩いた場所で確かめてみたかった。とまではいかなくとも、ファンのひとりとして十分にミーハー的な好奇心は持っている。話はとんとん拍子にまとまり、計画を立てて迎えたゴールデンウィーク。TOKIOの名古屋コンサートを終えた私たちは、はやる心を抑えて名古屋を出る夜行バスに乗り込んだ。
■5月3日、夜行バスから降り立った東京は穏やかな晴天。まだ5:25という時間だが、視界ははっきりとしている。早朝の東京駅の雰囲気はいつも同じだ。大都会の真ん中でありながらどこか寂しげで、コンコースや駅前広場では夜行バスの乗客が大きな荷物を引き摺っている。その中に紛れつつ、私たちは既に営業を開始しているJRのホームへと移動した。まずは山手線で新橋まで。その先にある新交通ゆりかもめに乗車するのが目的だが、新橋駅前(1)といえば「天国に一番近い男」第8話で四郎の兄・一郎が選挙演説を行った場所。こちらもぜひ見ておきたい。列車が新橋駅に到着し、まだがらんとした山手線の車両から降りた私たちは、改札を抜けて駅の北口へと歩いた。
■5月4日、フロントからの「朝食をお持ちしましょうか」の電話で目覚める。はいと返事をして電話を切ったのだが、辺りはまだ薄暗い。さていま何時なのだろうと小首を傾げたとき、ドアチャイムが軽やかな音で鳴った。「おはよう」と私。別室宿泊組の2人だ。「いま何時?」質問の答えに驚いた。午前9時である。私は旅行に出るとまず寝過ごすということのない人間である。グループで旅をしたなら、ほぼ一番最初に目覚めている。しかし、今朝は完全に駄目だった。午前零時過ぎに眠った昨日はともかく、一昨日が夜行バスだったこと、さらにその前の夜の睡眠時間がわずか90分だったということがここで効いたのだろう。また、ホテルの窓が完全に日光を遮断するものだったことも原因だったようだ。2重になった窓を開けると、弱いが確実な明かりが部屋の中に満ちた。
■声が枯れるまで喋り倒したあとは泥のように眠り、翌朝目覚めたのは8:30。ベッドから起き上がり、遮光作用のある窓を開けると凄まじい風の音と目が開けていられないほどの強烈な日光。風はかなり強いが、空は完全に晴れ上がっている。昨日の大雨はなんだったのだろう。今日は特に予定を入れていないが、こう天気が良いとただ帰途につくのは惜しい気がしてくる。結局、残してあるロケ地・横浜へ向かうことにした。どうせ帰り道でもある。ゆっくりと朝の支度をして、私たちはJRに乗り込んだ。ゴールデンウィークの最終日、駅はどこも混雑している。 ■予想以上に楽しかった、というのが、全行程を終えての正直な感想だ。地図を片手に、ドラマで見たあの場所を探して歩く、という行為は、まるで「鉄腕!DASH!!」の実験を行っているような面白さもあった。時間と機会と、そしてドラマへの思い入れのある方にはぜひお薦めしたい遊びだ。公共の交通機関と徒歩だけでもかなりのポイントを見て回ることができる。現地で実際に見なければわからないような事柄もあり、大好きなあのドラマの世界が広がること請け合いだ。「面白いかも」とお思いになったなら、ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。 |
![]() (1)四郎ちゃんが「こげなタイプの 政治家、見たことなか〜」と うっとりしていたところ。 縮小するとちょっとわかり にくいですね(^^;)。 ![]() (2)麻人が走ってきたところ。 ![]() (2)天童が四郎を抱きとめて いたところ。ちょうど街路樹の 並びが切れたところです。 ![]() (2)天童が四郎を背負って 歩いていたところ。 ![]() (3)天童と四郎の出会いの 場所。ちょっとわかりづらい かな?(^^;) ![]() (4)天童が天使の羽根を つけていたところ。 ![]() (4)一郎兄ちゃんの選挙 ポスターが掲示されていた ところ。 ![]() (5)るりさんち。階段と樹に 注目! ![]() (5)同上。注意して見てないと 気づかないですね……。 ![]() (6)明治神宮前駅の4番出口を 出たところです。 ![]() (7)TBS正面玄関。「オール スター番組対抗○○クイズ」 とかのマラソンコーナーを 見た方がわかりやすいかも。 ![]() (7)TBS正面玄関前。ドラマと 同じくおっかけの人がいまし た。若い人だったけど(笑)。 でも誰が中にいるのかは 知らないんだって。そういうもの なんですね。四郎ちゃんが 天童よしみの車を追いかけて いったところ。 ![]() (8)芝公園の一角です。間違い(^^;) ![]() (8)オカケンに殴られた天童が 倒れてたところ……だと 思うんですが(記憶不鮮明)。 ![]() (9)左手前方ににあるのが NECのビル。 ![]() (10)ニチメン正面玄関前。 そういえば会社って社員も正面 玄関から出入りするのかな。 ![]() (10)四郎ちゃんがぶら下がって いたところですが、よくわから ないですね……。 ![]() (11)真新しい印象の、きれいな 本屋さんでした。実際に四郎が いたところは、写真集の コーナーだったかな……。 ![]() (12)苦労した新芝橋。手前の 交差点から撮ったのでかなり わかりづらいですが、中央の 白いポールに注目。ここに 凭れるようにして四郎が 「バイバイ、天童」と言って いました。 ![]() (13)「命題追加!」のプレートが 降ってきたところ。 ![]() (13)四郎ちゃんが雷に打た れたところ。右手の橋は サトルが現場を見ていた ところですね。 ![]() (13)サトル視線だとこう見え ます。手前で四郎が小春に 告白をしてて、奥で天童とるり さんが対峙している形。確かに この距離なら指輪が飛んでくる かもしれない……。 |
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■6月8日、わたしは東京にいた。所用のためなのだが、真っ先に向かったのはJR田町駅。目指すは前回堪能し損なった新芝橋(14)である。時刻は午後5時。オフィス街が近いこの駅には、足早に通り過ぎるビジネススーツが目立つ。わたしはひとりホットパンツにTシャツという周囲から浮き上がった格好で、線路を渡る跨線橋を越えた。駅から吐き出される大量の人間は、殆ど皆が同じ方向へと歩いて行く。わたしの行き先も同じだ。人々の波にのまれないように、わざとゆっくりと歩いた。そして5分、あの橋が目の前に現れる。そうそう、これだった、と、橋の白い欄干に手を触れた。そこから見る歩道の中央には、風変わりな白い街灯が高くのびている。街灯を先まで追ったわたしの視線は、そのまま夕方の薄青い空をとらえた。既視感のようなものが体に甦る。いまわたしがいるこの場所で、何ヶ月か前に彼がこうしていたのだ。「ばいばい、天童」。想像するとなぜだか照れ臭くなる。家路へと急ぐ人々が次々と橋を渡ってゆく中で、わたしはこっそりと笑いながら欄干を離れた。
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![]() (14)運命の新芝橋。歩道が 広いのは、駅前だということで 歩行者の通行量がかなり 多いからでしょうか。ドラマ ロケ地というところは、 「広さ」をかなり重視して選択 されるんだなあと思いました。 |
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■さらに1週間後、わたしはふたたび東京にやって来ていた。今度はTOKIOコンサートのためである。日本武道館での2日間にわたるコンサートは、金髪から黒髪に戻りつつある松岡の「たまらーん!くやしかー!」も入って無事成功。すべてを終えた土曜日、わたしは友人らとともに池袋にある定宿でゆっくりと朝支度をしていた。時計を見ると午前9時。「『天国〜』のビデオ見ようか」。昨晩も用意されていたこのビデオ、なにしろあの最終話だったので、寝る前にはヘビーすぎるかと視聴を避けたのだ。しかし、いまはこれから一日をエネルギッシュに始めなければならない朝である。テープをデッキに入れ、わたしたちは再生のボタンを押した。 ■最終話が始まった。「やだ、かわいそう」。そんな言葉がふと漏れる。その絆の深さを痛いほど知っている天童と四郎のふたりが、これから別れなければならない、そういったストーリーが待っていると知って冒頭部を見ると、そこにはまたべつの感慨がある。好きな人と離れたくないなんて、いつの時代も女の子の永遠の願いだ。しかし、そんなわたしをおいて物語はどんどんラストシーンへと展開してゆく。そこで気がついた。「違う!」。 ■問題は殺し屋リー・ライチェンと四郎が対峙するくだりで発覚した。違うのである。5月のあの日、雨に濡れながら歩いた場所とは違っているのである。小ぶりのトランクケースを手に走ってきた四郎が天童に呼び止められるシーンは確かにあの芝公園横の歩道橋の周りで行われた。しかし、四郎とリーが携帯電話で話し合う、あのセンス抜群のシーンは、あのロケ地めぐりの際想像していた場所とは明らかに異なっていた。公衆電話、そして東京タワーへ向かって一点透視図状態に描かれる街灯と白い舗道。これは、もうひとつの芝公園だ。ドラマ「カケオチのススメ」のラストシーンで長瀬が永作博美とともに走り抜けた場所だ。やっちまったとため息が出る。まあそれでも行ってしまったものは仕方がない。永遠に来られない場所じゃなし、また来ればいいさ。 ■そしてドラマはクライマックスにさしかかった。爆弾を持った四郎が外へ出る! 「あともうちょっとだったのにね」と四郎。人の感情が極まると、その姿はきわめて美しく見えるのかもしれない。明らかに松岡昌宏とは顔が異なるその人をブラウン管の中に見ながら、わたしの手はいつの間にか止まっていた。わたしに限らない。同行者の誰もが水を打ったように静かになり、部屋の中にはただ甘粕四郎の叫びだけが残されている。胸が痛くて唇を噛んだ。「どうせ」が口癖の無気力な青年に天使が与えたものは、人生を乗り切る前向きな姿勢だけでなく、この激しい感情でもあったのだ。ファイアスターターという言葉が思い浮かぶ。強烈という言葉が少しも大袈裟でない彼のなかの炎は、世界で最も激しい恋愛をした人のものに、とてもよく似ている。 ■ゆっくりと、時間が流れてゆく。キュートなガール・ポップに乗せて、エピローグが綴られる。もはやエピローグである。甘粕四郎という人の物語が、その最後のページに向かって優しく終息してゆく。そしてラストシーン。この世で我々と同じひとときを共有した甘粕四郎は、静かに彼の居場所である物語の中へと還ってゆく。読み終えた長い本を深い感銘と共に閉じているような、年内にすべきことをすべてこなして迎えた元旦の日の出を見ているような、晴れ晴れとした視聴後感(そんな日本語はない)。いいドラマなあ、やっぱり。 |
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オフィシャルHPから更新継続宣言が出ましたが、皆様ご覧になりましたか? 演出を担当されていた戸高ディレクターが松岡の芝居についてコメントされているので必見。しかし……それは絶対カット割りが多く複雑なあなたの演出に合わせてたんだよとも思ったりするわたしたち。結局四郎の感情が迸ったシーンでは得意の演出で飾れなかったわけだし、松岡の「助かります」ってそういう意味でしょう。だったらいい子ちゃんにならず最初から好きなように演っておけばよかったね、松岡さん。(いや確かに……最近彼のコメントを見て、まあ松岡も言語表現の巧みな人じゃないからこういう言い方になっちゃうのかな、と思いつつも、TV慣れしてるよなと感じるとこがなくはなかったんだけど……戸高Dについてはとりあえずそう思う。でも、そのレベルの芝居を期待されてしまうって実はすごいことかも……芝居経験が長いとはいえ22歳の若造を、役所広司と比べるかな普通(^^;))「サイコメトラーEIJI」のEIJIの叫び、「俺はあんたの道具じゃねえ!」をあの堤演出のため「俺は」「あんたの」「道具じゃねえ!」の3つに分けて撮影されたとき、「道具」をなにかと(←忘れた(^^;))言い間違えてもまったく気づかなかったというほど「感情」を演じられるあなたですから。芸はないけれど長回し・定点カメラで撮影されてた8話・10話(片岡D担当)あたりの方が松岡的には演じやすかったんじゃないのかな、と。ま、最終回ではお互いに演りたかったこと・見たかったものが一致したようでなにより。そう、役者さんって、特にテレビドラマの役者さんって感情を創作・表現するだけでなくそれを適切に再生・停止しなければならないから、本当に大変だなあと思いますね。誰だったっけ。「タイタニック」でディカプリオの相手役をされてた女優さんが、激しい感情のシーンを撮影したあと2時間泣き続けたとなにかで見ましたが、ふつうはそうなっちゃうよな、と思うのです。 |
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すごく楽しかった。泣いたり笑ったり考え込んだり、共感したり。感情が動くことを感動というなら、本当にこんなに感動した作品もなかった。 パワーを感じた。オフィシャルHPが存続するっていうことで、じゃあこれから毎週金曜日には第1話からひとつずつ見返していこうかな、とか思ってたけど、この3ヶ月をクリアしたわたしに、それをする体力はとても残ってない、と自己判断するくらいに(笑)。 そして愛しいキャラクター達。甘粕四郎って絶対どこかにいると思う。そして、みんなで笑ったり泣いたり成長したり、天童との、宝石みたいな思い出の日々を思い返してみたりしてるんだと思う。 ひとつだけ心残りをあげるなら、四郎と天童の間にあった「情」だな。成長した、だけど四郎は一番大切な友達を失った、そうじゃないのかな? ラストシーンの四郎の晴れやかな表情を見ると、彼は天童からの、「生きてくれ」っていう叫びを抱きしめることで、失った友達という心の穴を塞いでいるのかな、とは思うことはできるけれど。
だけど、これってほんとは大人のおとぎ話で。 そして、ずっと役者・松岡ファンだったけど、こんなに素晴らしいドラマで堂々と主役を演じているのかと思うと、彼、本当にすごいなあ。惚れ直したよ。最近はどうも「松岡くんのイメージで」っていう指定がありありと窺える役ばかりで不満だったけど、このドラマが、彼の新たな魅力を引き出してくれた! そういった方面でも、すごく「特別」だったドラマだった。
インターネット企画も大成功だったね。 3ヶ月間、本当に楽しかった。 |