ぬこです 4.2式を組んでみました。

エアブラシやリューターといった、入門者向けではない作業・工具環境ではありますが、案外手軽な環境なので参考になれば幸いです。
ついでに2010夏WFで販売した『ぬこカラー肌色(濃い目)』の具体的な使い方も報告します。
  「肌塗装」編は下記、「面加工」編はコチラ

■肌塗装
サポートサービスで行っている『肌塗装版』の状態までの作業を紹介します。

●用意するもの

ぬこ面(未塗装版)

ボークス製・肌色サーフェイサー:缶スプレー
ボークス製・UVカットつや消しクリアー:缶スプレー

ぬこカラー肌色(濃い目):小瓶
ガイアノーツ製・フレッシュ:大瓶
ガイアノーツ製・ピンク  :小瓶

エアブラシセット(グンゼ製リニアコンプ使用)
 各部材(ラッカー溶剤・ティッシュ・撹拌棒・空き小瓶)
布またはスポンジペーパー2000番(肌塗料で目詰まりしたスポンジペーパーがベスト)

注記:私の使っている「リニアコンプ」は出力のすごく小さいもので、お面のような大面積には一見使えなさそうですが充分なんとかなっています。その為には缶肌サフによるベース塗装と、肌色の希釈具合が重要なのですが、静かで小さくて安価で安定する出力のリニアコンプセットで塗装が可能なのはメリットでかいです。


○水洗い
「ぬこ面(未塗装版)」はサフ吹きまで完了しているので即・塗装スタート出来ますが、白サフの粉塵やFRPの粉などが裏面にある場合もありますので、歯ブラシと石鹸で洗浄しておくと良いでしょう。
よく乾かしてから次の作業へ

○肌サフ吹き
「肌サフ」を全体にしっかり吹きます。缶スプレーは液量が多いので吹きすぎでダレないよう注意しましょう。薄吹きを3〜4回に分けて吹くのが缶スプレーの基本です。薄吹きならすぐ乾きますからね。
塗面が粉状にザラついたら、乾燥してから布で軽く擦ってフラットにして、また吹きましょう。
この「ベース塗装」があれば、この先の塗装の映えが格段に違います。

【要注意!】
・ライティング
塗装時の全てに言える事ですが、塗装はできるだけ明るいところで行いましょう。
ライティングが一方向だったり、暗かったりすると色ムラや塗り残しに気付かなかったり、間違った色を塗っている時もありますから。

・吹き始め
最初の「シュッ!」でマズルの雫がババッと飛んで塗面が台無しになる事がよくあります。
缶スプレーでもエアブラシでも、初動は「外」で、それから動かして塗装を面に行いましょう、超・基本です!

  左:製品の白サフ状態      右:肌サフ状態
  デジカメは赤みが飛ぶので発色悪いけど、それなりの肌色になりました。



○エアブラシ(基本肌色その@)
「ぬこカラー肌色(濃い目)」と「フレッシュ」を1:3くらいの比で小瓶に入れて調色し『基本肌色』を作ります。肌色はキャラによって色々ですので、好みの割合で作りましょう。
  【注意】「ぬこ肌色(濃いめ)」はシャドウ吹きくらいの濃さなので、そのまま肌色には使えません
   このカラーは「クリアオレンジ・クリアブラウン・フレッシュ」を4:3:35くらい?の混合比で作られています、好みや必要によって調色するのも良いでしょう

『基本肌色』を溶剤でエアブラシ用に3〜4倍くらいに希釈します。
(ベストな吹き濃度については塗装ハウツー情報誌を参照ください)

面全体に塗装します。肌サフの部分を全て覆うつもりで、目の段差のような奥まった所も綺麗に吹きます。
向かって左が肌サフ状態、右が『基本肌色』を載せた状態
やっぱデジカメじゃ判り辛いけど、結構な違いがあります。




○エアブラシ(シャドウ吹き)
「ぬこカラー肌色(濃い目)」をエアブラシ用に希釈して使用します。「薄め」にしておくと塗り重ねで濃くなりすぎず色を乗せ易いです。

先の『基本肌色』とは大きく違うくらいの色味がシャドウには丁度良いです、後の課程で「色の違いを馴染ませる」ので、本工程では派手に吹いてもOKです。
(色味の差が出たり、余計な所に色が乗っても容易に修正可能だから)

吹く箇所は「アゴ下」「鼻下」「唇の端」「眉間・まゆげ下」「おでこ上」「もみあげ」「耳裏・耳内」
・・・といった所、 髪の毛のかかる影の部分や目尻・口角の奥まった所に吹いて奥行きを出します。


○エアブラシ(基本肌色そのA)
『基本肌色』をまた吹きます。先の「シャドウ」は「影」なので日の当たらない箇所になります。今回の『基本肌色』は日差しをイメージして、影を残しつつやや上方から顔に薄く吹きましょう。影との陰影の差がこれによりグッと自然になります。また、シャドウを吹きすぎてしまっていた箇所はこの塗装で「肌色」を多く乗せて影を消しましょう。
「消せないくらい影が濃い」時は肌サフを上から軽く吹いて(プチリセットして)『基本肌色』をまた吹けばOK


・・・書いててややこしくなってきましたが「濃い・薄い」にも色々あります。

@:溶剤の希釈により、液自体が「薄い」
A:エアブラシを遠くからそっと吹く「薄い」
B:調色した色味自体が『基本肌色』に近いシャドウなので色が「薄い」
・・・・・結局は全部同じなのですが、これを使い分けれるのがエアブラシの便利な所です。
達人ならAだけで全ての色のグラデーションを表現できるかもしれないが、失敗も一瞬。
色味自体が薄ければ、ジワジワジワ〜〜と色の変化を付けられるので失敗しないのです。

 ・・・随分濃く見えます、が色分けは見易いかと
デジカメは相変わらずウソツキですが、概ねこんな感じ。
褐色っぽくも見えますが、現物はまま普通の肌色です。

また、白昼の元では白飛びしやすいので、面の肌もタイツの肌も『濃いめ』をセレクトした方が最終的な出来栄えは良くなります。
作画に忠実〜とかいって、アニメ画面内の肌色を色調解析して再現しても、フィギュアでは良くともキグルミではそうはいかないという、等身大ならではの経験則です。



○エアブラシ(紅吹き)
『基本肌色』に極僅かのピンクを混ぜ、希釈で薄くしたものを作ります。
「頬」「唇」「目の中(4式のみ)」をそれぞれ吹きます。

「頬」:紅潮表現も色々ですが、私の場合は「目の下〜頬骨」あたりに乗せます。
    「ちょっと化粧濃いかな?」くらいの方が良いです、目や頭髪が装備されると濃いくらいでないと案外寂しいものです。 

「唇」【難関】」:ちょっと難しいです。エアブラシを細く絞って薄く塗り重ねてリップの形に色を置いていきましょう。口の中心から左右に軽く振り続ければ、自然と唇のディテールに沿って色が置かれるので馴れれば簡単です。紅が激薄ければハミ出したって色はほとんど乗りません。
基本である「初動(プシュッ)は外で」を行う為に、唇近くに指を添えて、初動はその指の上に吹いてから塗る箇所に動かしていきましょう。 濃くなりすぎたら『基本肌色』または『肌サフ』を吹いてプチリセットしましょう。

「目の中」:あっかんべする時の目の中にあたる部分です。ここを塗るのは4.2式面だけでしょう。
薄い紅ですこしづつ、顔の前から目の奥に向かって吹きます。まつげ塗装で濃い色が置かれる付近なので、強めの紅で丁度良いくらいです。目頭あたりにも重点的に吹いておくと艶めかしくなります。



○エアブラシ(基本肌色そのB)
またまた「基本肌色」を吹いて『紅』を馴染ませます
吹きすぎると「紅」が薄くなりすぎてしまうので、軽くで充分です。
薄くし過ぎてしまったら、また「紅」を吹きましょう


○エアブラシ(基本肌色そのC)[端折ってOK]
「基本肌色」にフレッシュを混ぜた『明るい基本肌色』を作ります。
「おでこ」「鼻筋」「頬」といった『お顔のTゾーン』に軽く吹いてハイライトをつけます。
『明るい基本肌色』の代わりに肌サフを「日差し」のイメージで軽く吹いてもOKです。
但し!缶スプレーは出が多いので吹きすぎて全てをリセットしないように注意!!


○仕上げ(つや消しクリアー吹き)
保護膜として最後に「ボークス製・UVカットつや消しクリアー
」を吹きます。効果がどの程度かわかりませんが、日光下の屋外運用を考慮してUVカットのものを愛用しています。
クリアも厚吹きするとダレたり乾燥しなかったりするので、3〜4回に分けて薄吹きを重ねましょう。
 補足:エアブラシで馴れた所に仕上げの「缶スプレー」はしくじる事が多いです(泣
    苦い経験が一番の学習ですが、初動の「ブシュッ」とか吹きすぎの「デレ〜」とかをよく想定して、事前テストを行った後、慎重にフィニッシュしましょう。


■肌塗装完了
以上で『肌塗装』は完了です。
エアブラシ塗装は、重ねれば重ねる程に深みが出ます。
『基本肌色』を4回近くも重ねるのは伊達じゃないのです。
「シャドウ」や「紅」で何ともしくじって「プチリセット」を行うとその効果も更に目の当たりになるでしょう、失敗は大成功の母なのであります。
『こんな塗装、どうやったのか想像もつかない!』という微妙なグラデーションとかは大抵『複数回の塗り重ね』によるもので、別に超絶テクだか秘伝の塗料レシピとかじゃナイ・・・場合もあるかな?

エアブラシ機材などは2万円もあれば揃うし、肌色塗装に限れば使う塗料種類も数種で済むので決して高いハードルではないと思います。ボークスじゃ年2回は40%還元セールやりますし、秋葉「TamTam」とかでも激安で購入できます。
ただエアブラシや缶スプレーをばんばん吹ける環境や、取扱いまでの馴れとなると、気軽とは言い難いのもあります。(私はアパート隣の公園で深夜〜早朝に吹いてます、色味は完璧なので薄暗くとも平気) 
もし上記の肌塗装が自前で厳しいようでしたら、これらの工程を代行する『肌塗装サポート』も行っておりますので気軽にお申し付けくださいませ、面一個:\15,000程です


    ■■「加工」編へ続く■■