元寇長門襲来説

いやダメってわけではないんだけどね(2016/09/02)

■ コラム ■

□ 下関市立図書館レファレンスを利用して

諸事情があり、下関市立図書館にひきこもっていた時のこと。

郷土史コーナーに朝から陣取って『奇兵隊日記』全4冊を山積みにしてつらつら眺めていたところ、レファレンスコーナーのお兄さんが声をかけてきました。
「それ、貸し出しできる本がありますよ。」
「…あー、ありがとうございます、でもいいです。」
『奇兵隊日記』はマツノ書店様のご尽力により人名索引が充実しているので、必要箇所にわりと早くたどりつくんですね。コピーして帰ればいいので、借りる必要はないです。重いし。

ややあって今度は『防長回天史』全13冊のうち3冊を山積みにしてつらつら眺めていたところ、またもやレファレンスコーナーのお兄さんが声をかけてきました。
「それも貸し出しできる本がありますよ。」
「…あー、ありがとうございます、でもいいです。」
『防長回天史』も田村哲夫先生のご尽力により索引が充実しているので以下略。おまけに下関市立図書館は貸し出し上限10冊なので、全13冊は借りられません。重いし。

それでも、私の読んでる本をチェックして貸し出し可能か否かを調べるなんてちょうどヒマなのかなーと思い、普段あまり利用しないレファレンスをお願いしてみることにしました。「レファレンスお願いできるなら、幕末に野山獄で獄死した毛利登人の辞世の歌が何に載っているか知りたいんですが」
「幕末のモウリノボルの辞世ですね」
うんまあたしかに、ここのレファレンス、来館者の相談に応じているイメージありません。
ていうか、みんなレファレンスコーナーのこと知らないんじゃないでしょうか。もっと宣伝すればいいのに。

少しして。
「先ほどのご質問ですが、辞世の句ではないですか?」
「辞世の歌です。5・7・5・7・7」
「あ、歌ですか」
あー、わかりますよ。ネットで検索したら一番最初に出るのがWikipediaで、辞世の句(山太娘註:当時)って書かれてますもんね。句という表現でも別にいいですが、みそひと文字は歌ですよ。
まあ、ネットでちょちょっと調べたくらいでわかるなら、リファレンスに聞きませんて。

また少しして、お兄さんがメモを差し出して来ました。
「先ほどのご質問ですが、書いてもらっていいですか?」
ええまあ、そもそもリファレンスの手がかりを口頭で受けるのが間違いな気がしますよ。
と思いつつ「毛利登人、野山獄、元治1.12.19、皇の道しるき世を願ふかな我が身は苔の下にくつとも」を書いてみました。
お兄さんはちょっと意外そうでしたが、そういえば知ってるとは言っていなかったな。
「初出ですか?」
と聞かれたので内心(出典だよな)と思いつつ、「初出」と書きました。

少しして、館長がお出ましになりました…。

近代デジタルライブラリーでの検索結果からはじまって、結局、館長のご記憶にはないものの、そういうのが記録されるのは処刑記だろうから、大日本古文書とか萩の野山獄関係資料とか山口県文書館の毛利家記録を見るしかないけど活字化はされてないかもね、という話に落ち着きました。
ま、予想通りではありますが。
お兄さんは「勉強になりました」と言って戻っていきました。

私は専門家ではありませんが、探究しているジャンルについては、かなり詳しいし調べ方も知っています。なので、調べたいことを図書館レファレンスに聞いても、まあ、あんまり成果が得られません。だからあまり利用しないんですよね。

でも、自分が詳しくないジャンルのことについては、かなり頼りになります。また、このお兄さんが私の読んでるものを見て声をかけて来られたように、来館者サービスにご熱心です。そもそも市立図書館なので、運営は市民の税金ですからね。

みなさん、図書館レファレンスはどんどん使いましょう!

当頁TOPへ

コラム一覧へ戻る→コラム一覧

TOPへ戻る→元寇長門襲来説トップページ