AUR-10
かんからそんぐ 添田唖蝉坊・知道をうたう/岡大介 小林寛明
定価2.000円(税抜価格)2.100円(税込価格)
off note /Aurasia AUR-10
収録曲
1.東京節 試聴する![]()
2.ラッパ節
3.お前とならば何処までも
4.ストライキ節
5.港唄
6.むらさき節
7.思い出した
8.復興節
9.浅草唄 試聴する![]()
10.新どんどん節
11.マックロ節
12.ホロホロ節
13.あきらめ節
14.ノンキ節
15.五月の歌
参加ミュージシャン
岡大介 唄、カンカラ三線、ギター
小林寛明 ラッパ二胡、二胡、ゴロス
関島岳郎 チューバ、リコーダー
中尾勘二 クラリネット、トロンボーン、ドラムス
戸次和歌子 トランペット
熊坂路得子 アコーディオン
ライナーノーツ・林幸治郎(ちんどん通信社)/宗像明将
おおきなゆめ ちいさなさけび
日本に生まれ日本で育った、日本には僕が知らなかったこんなに素敵な歌があった。
音楽があった。うたをつくられた唖蝉坊さん&知道さん、教えてくださった高田渡さ
ん、ありがとうございました。微力ながら僕もあなた方が灯した燈りを絶やさないよ
う、しっかりと歌い継いでまいります。
カンカラ、ラッパ、ジンタの調べに乗せて、あの世の果てまで響きわたれ!ニッポン
音楽復興、エーゾエーゾ!! 岡大介
温故知新?!ニッポン独自のネオ・ルーツミュージックの誕生!!
本作「かんからそんぐ」で取り上げられているうたは添田唖蝉坊・知道親子はじめ、
大正時代に活躍した演歌師たちの作品です。演歌といっても現在の演歌とは違い、
「演説の歌」。当時の演歌師は社会&世相風刺を題材にした唄をヴァイオリンを弾き
ながら街頭・町辻で歌い流していました。いまでいうところのストリートミュージシャ
ンのご先祖様ですね。先に大正時代の演歌は「今の演歌とちがう」と書きましたが、
厳密に申し上げますとスタイルは異なれども底に流れる音律は現代の演歌の祖型。こ
れまた、今の演歌のご先祖様と申せましょう。
また。1960年代、アメリカのフォークソングが我が国につたえられたとき、真っ先に
その舶来メロディに唖蝉坊の歌詞を乗せてうたったのが、今は亡き高田渡。つまり、
日本のフォークの事始めは演歌をお手本としたのでした。時を経てフォークはニュー
ミュージックへと移り変わり、現在のJ-POPと繋がる日本ポップス変遷史。その源流
を辿ると大正期の「演歌」にぶつかります。なにしろ、シンガーソング/ライターの
元祖が唖蝉坊はじめ、当時の演歌師たち、自作自演は当たり前でしたから。そう、大
上段に申すなら、大正期の演歌こそ、我が国におけるポップスの原点なのです。
とは言え。そのことをこの国の民衆が忘却して久しく、ここに二人の革命児の登場と
相成ります。
一人は戦後の物資窮乏の沖縄で使用されていた“かんから三線”、一人はニッポンに
ただ一つという“ラッパ二胡”を携えて。これがどこぞのアナクロなご老人にあらず。
若干20代。彼らにとって「おじいさんたちの代の唄」を気持ちよく歌い始めたのであ
りました。これがまた、どこかなつかしくて、実に新鮮!
主役の岡大介は吉田拓郎をきっかけに日本フォークに興味を持ち、高田渡を知り、そ
の繋がりで大正期の演歌との出逢いを果たしました。岡は往年の演歌を彼独自のフィー
リングを加えることによって、現在でも立派に通用する「今の唄」へと蘇生させてい
ます。隣で岡をひたすら、叱咤激励・鼓舞する小林寛明は本邦最大の実力派チンドン
集団・ちんどん通信社で5年間の修行を積み、腕を磨きに磨いたスグレモノ。現在は
岡の唄にとって、欠かすことができないパートナーとなりました。
さらに。サポートに名手・関島岳郎、中尾勘二等の腕利きを加え、いにしえの演歌に
チンドン、昔懐かしいジンタ(ジンタッタ、ジンタッタ…サーカスの音楽ですね)の
薫りをそこはかとなく漂わせたりして。嗚呼、実際にこの音楽をなににたとえましょ
うか。そうだなあ、パリの空の下で鳴っていてもおかしくないような「街頭音楽」と
いえばいいのかなあ。それとも東欧あたりのブラス音楽…、
ともあれ。今・此処にミュゼットなんかの世界的大衆音楽とも相通ずる、インターナ
ショナル且つこの国独自の伝統に根差した「ネオ・ルーツミュージック」が誕生しま
した!レディース&ジェントルマン!!おとうさんもおかあさんも、おねえちゃんも
おにいちゃんも、どなたさまも乞うご一聴の程をとお願い申し上げる次第です。
多くの演歌師が鬼籍に入ると共に、数多くの唄を彼岸に持って行ってしまった。
往時の演歌は忘れられる運命にあるのかと、あたしなども躍起になってその紹介に勤
めてきた。
だがここへ来て、そうした演歌に接することができた。これはありがたくもあり、貴
重な仕事でもある。
このCDに懐かしさは感じるが、古さはない。演者の唄に対する思い入れがそこに反
映されているからに違いない。新しい解釈の演歌がここにはある。
それは決して古の唄ではなく、新鮮な唄である。
今、石田一松から桜井敏雄、そして私に受け継がれたヴァイオリンが手元にある。
このCDに触発され、久々にそれを取り出してキ〜コキ〜コとやっているところであ
る。 なぎら健壱(フォーク歌手)
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