「恙虫」作者 出口正二さん

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恙虫

                            (ごん兵衛にて 撮影)
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出口 正二さんのプロフィール


・私見                                              
ある時は蠢く恙虫(ツツガムシ)、そして月の夜は野に吼える一匹狼!!人間の本性を
走るペンの勢いに任せ書き上げた秀作
小説を読み始めたら最後、結末を見極めるまで我々を容易に釘付けにする
その迫力とそのスピード感は、読み終えたあとの満足感へと誘う。

恙虫を読み終えた感想
「恙虫に思う!」をこっそり見る


選考委員各位の寸評(読売新聞夕刊より抜粋)
・難波 利三さん                                       
バブル崩壊後の債権回収に奔走する銀行マンの生態を
リアルに描いている。
善悪の判断を狂わしかねない日常の中で、主人公は精一杯に健全な
方向を模索する。
重要な位置を占める老婦人の扱いが巧みで、男同士の友情も漂い、
「人間、捨てたものではないな」とつぶやきたくなる。

・眉村 卓さん                                        
業界もの、と言うべきであろう。
なかなか達者に書けている。その世界に生きる人々の雰囲気も感じ取れるし
業界用語も分かりやすく使われていし、こういう話は
最後がうっとうしくなりがちなのだが、終わりが近づいてからいい意味で
裏切られるので、こちらも軟着陸できた気分である。

・田辺 聖子さん                                      
銀行業務の内幕を淡々と叙すうち、読者もいつか銀行員の立場に
立ち、一喜一憂して、楽しい。
大阪弁の扱いも見事。ただし、それについての講釈は削ったほうがいい。
大阪弁は露悪的で、貶す形でほめるもの。
クールな本文と題材が良くつりあい、最後の人情噺風な味つけも効いて
小粋な一幕。

・藤本 義一さん                                     
債権回収という現代の不透明な世界を鮮やかに切り裂いている。
作者はこの世界に精通している人だと感じさせるものが各章に躍動している。
作品中に登場する競艇場での上司との会話も巧みなものだ。
小説の本質は、何よりも人間を彫琢することに尽きるが、
これが見事に結実している。


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出口 正二さんのプロフィール
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恙虫(原文)
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