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2「三方ヶ原の戦い」1572

 

姉川の戦いは織田、徳川の勝利に終わった。

だが戦国に武を布かんとする信長に対し、

甲斐の虎・武田信玄が立った。

 

家康は三河武士の意地を懸け、

信玄の上洛を阻止すべく、突出。

信玄の背後を急襲した。

 

だが、それを信玄は予測しきっていた。

武田得意の野戦に持ち込むため、

家康を三方ヶ原におびき寄せたのだ。

 

三方ヶ原に待ち構えていた武田軍の前に、

家康は絶体絶命の危機に陥るのだった。

 

「意地にかられ

 死地に踏み込むとは・・・

 第二話、三方ヶ原の戦い

 耐えたる行く末、何が・・・」

 

家康

「信玄の策にかかり、死地におびき寄せられたか・・・

 この上は討死して、三河武士が意地を見せんか!」

忠勝

「愚問! 其は唾棄すべき犬死になり!

 逃げのびられよ! 未来がために!」

佐久間信盛

「この戦、勝ち目はない!

 我らも退くぞ!」

山県昌景

「今だ! かかれ!」

小太郎

「北条と武田の盟約、ここに果たそう・・・

 家康の首・・・混沌の風が掠め取る・・・」

物見

「門はかたく閉ざされております」

家康

「むむう・・・回避するよりあるまい」

物見

「門はかたく閉ざされております」

家康

「むむう・・・回避するよりあるまい」

本多忠真

「泰平の世がため、わしは・・・一歩も・・・退けぬのだ・・・!」

物見

「この先は地形が入り組んでおります ご注意を!」

家康

「ぬぬう・・・! 待ち伏せか!」

信玄

「勝頼! 武田の恐ろしさ、見せつけよ!

 全軍でかかれ! 家康の首を見事あげよ!」

松井忠近

「わしはここじゃ! 家康は逃げも隠れもせぬ!」

夏目吉信

「家康これにあり! 我が首獲って手柄とせよ!」

鈴木久三郎

「武田の木っ端武者ども! 家康はここだ!」

松井忠近

「殿・・・生きのびられよ・・・ そして戦無き世を・・・!」

夏目吉信

「殿のかたわらで、泰平の世を見とうござった・・・!」

左近

「和州牢人、島左近

 信玄公の軍略を学ばんがため 推参つかまつった!

 奇妙だね あんたとは因縁を感じるよ

 歴史を決するでかい舞台でやりあうような・・・ね

 家康は桶狭間奇襲を真似て信玄公の背後を衝いたが

 信玄公はそれを見越して、待ち受けていた・・・

 家康の軍略、お粗末だね」

信玄

「左近、戦は軍略だけでするものじゃないよ」

左近

「家来が命を捨てて戦う・・・その器は確かにでかい

 だが、家来を犠牲に生きのびたその先ってモンが・・・

 家康、あんたには見えてないように思えるがね」

忠勝

「殿が三方ヶ原を抜けられた! 撤退せよ!」

信玄

「逃げるのはやめたのか?」

家康

「逃げずとも、貴公を討たばよし!」

信玄

「もう退くよ 既に徳川に上洛阻止の力は無いしな」

家康

「何とか逃げのびたか・・・」

 

ムービー“重き荷”

 

徳川軍兵士

「殿が戻られたぞ!」

家康

「多くの家臣を失った・・・

 わしに行く末が見えなんだばかりに・・・あたら・・・

 すまぬ・・・すまぬ・・・!」

忠勝

「彼らは己が望む未来のために死んだのです

 未来を殿に託したのです

 見えまするか・・・

 殿の行く末が・・・たどり着く場所が」

家康

「うむ しかと見える

 彼らが望み、見ることのかなわなかった未来

 ・・・泰平の世が」

忠勝

「死したる者どもの未来、殿が背負わねばなりませぬ」

家康

「重き荷よの・・・」

 

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