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第二話・十兵衛参上!

 

西暦1598年(慶長3年)

2月6日

駿河国 原

 

柳生十兵衛茜

「酷い有様だな

 死臭がしやがる・・・

 といってもどこも

 似たようなモンだったケド」

男A

「待ちなよ

 ちっちゃなお嬢〜ちゃん」

男B

「ちょっとだけ な?

 ちょっと酌して

 くれりゃあいいからよ」

男A

「行かせねぇぞぉ

 おっとっとっと・・・」

男B

「そぉら 捕まえ た・・・」

男A

「このチビ助!!」

「おい アオオニって

 知ってるか?

 この街に出るって

 聞いて来たんだけど

 覚えとけ!!

 オレが酌すんのは

 爺ちゃんだけだ!

 ・・・チビチビ言いやがって」

みの吉

「蒼鬼殿

 近くに物の怪の

 気配がするでござる

 しかも大群でござる」

蒼鬼

「“桜”は?」

みの吉

「ないでござる」

蒼鬼

「なら 暫く隠れとこうぜ」

みの吉

「それが

 その近くに

 人間の気配が・・・」

蒼鬼

「はぐれた野盗とかだろ

 ほっとけよ」

みの吉

「いやいや

 子供みたいでござる

 それも一人で」

蒼鬼

「はぁ? なんで

 子供がこんなところに・・・

 しょうがねぇ

 助けに行くぞ

 場所はどこだ!」

みの吉

「裏街道でござる」

 

「なんで こんなのが

 道を塞いで・・・」

みの吉

「こんな所に 一人で来ると

 危のうござる

 だ 大丈夫でござるか」

「出たな 物の怪!!」

みの吉

「そうきどのー」

蒼鬼

「おいおい

 俺の友達を

 いじめないでくれ」

「何者・・・

 ははーん オマエが

 アオオニだなぁ

 コノ物の怪め!

 成敗してくれる!」

蒼鬼

「勘弁してくれよ

 そう呼ばれてるだけで

 俺はれっきとした人間だ

 そっちこそ何者だ

 こんな所に一人で・・・」

「問答無用!!

 アオオニめ

 覚悟!!」

蒼鬼

「危ねえ!

 おい 話を聞けって

 おれは助けに

 きてやったんだぜ!」

「物の怪に助けられる

 いわれはねえ!」

蒼鬼

「柳生制剛流抜刀術・・・

 へぇ コイツは面白そうだ」

みの吉

「蒼鬼殿 時間が・・・」

「行くぞ!!」

 

「いってー」

蒼鬼

「チビのくせに大した腕だな

 名は?」

「十兵衛・・・

 柳生十兵衛だ!」

蒼鬼

「じゅ 十兵衛?

 柳生十兵衛?」

「何か文句あるか?

 あと

 人に名を聞くときは

 まず自分から名乗れ!!」

蒼鬼

「おう そりゃ悪かったな」

「・・・名乗れ!!」

蒼鬼

「名前は・・・

 特に無いんだよなぁ

 あえていうなら

 蒼鬼かな

 最近はそう呼ばれている」

「・・・オマエ

 変わってるな」

蒼鬼

「オマエもな」

「これは生まれつきだ」

みの吉

「蒼鬼殿・・・

 時間がないでござる・・・」

蒼鬼

「なんだ?

 派手にやりすぎたか・・・」

「オマエは下がっていろ

 どうせオマエでは

 歯が立たない

 コイツらは幻魔だ

 人の太刀では斬れん!!」

蒼鬼

「そんなもんなのか?」

「なぜこの男は

 幻魔が斬れる!?

 柳生の剣をおいて

 幻魔を討てるすべは・・・

 まさか!?

 うわあっ!!」

蒼鬼

「おい 大丈夫か!!」

「オレはいい!!

 オマエは

 橋の上の幻魔を!!」

蒼鬼

「のわあああっ!」

「何やってんだよ

 もう!!」

 

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