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第五話・紅い鬼

 

西暦1598年(慶長3年)

3月4日

 

「おーい アオ兄ィ!

 どこいったー!

 この状況で平然と

 立ってるって時点で

 普通の侍じゃないよな

 何とか言え!!

 この術はオマエがやったのか!?

 ・・・うっ!?

 今のは妖かしじゃない・・・

 殺気を飛ばしただけだ

 オレの 相手をどこかで

 怖がってる心が

 自分の死の幻惑を見せた

 チキショー!

 気圧されるな!!」

蒼鬼

「あれ? 十兵衛!?

 どこだ!? 十兵衛!!

 これはアンタの仕業か!?」

天海

「先ほどの娘と同じ

 鬼の魂を持つ者よ」

蒼鬼

「十兵衛のことか?

 十兵衛はどこだ!?

 十兵衛!

 ・・・てっめぇぇぇぇ!!」

天海

「この黒き力

 ・・・間違いない

 この男こそ・・・」

 

天海

「・・・何ゆえ斬らぬ」

蒼鬼

「俺の血が叫んだ

 ・・・斬るなと

 あの十兵衛の骸は幻だな」

天海

「いかにも」

蒼鬼

「アンタ

 いったい何者だ」

天海

「自己紹介は後だ・・・」

 

「何だ!!

 何がどうなってんだ!!

 あ あの侍!!」

蒼鬼

「落ち着けよ

 十兵衛」

天海

「二人の鬼が揃ったか

 柳生石舟斎の孫

 鬼ノ眼を継ぎし・・・柳生茜」

「爺ちゃんを知ってるのか!?

 ・・・何者なんだ アンタ・・」

天海

「そして・・・

 黒き鬼に見出されし者・・・」

蒼鬼

「灰燼の蒼鬼だ

 蒼鬼って呼んでくれ」

天海

「我が名は

 南光坊天海

 秀吉の・・・

 幻魔の野望を挫くため

 鬼の魂を宿す者を

 求め旅していた

 ようやく会えた

 鬼の魂を受け継ぐ者たちよ」

蒼鬼

「鬼・・・」

天海

「最強にして

 最悪の力を持つ

 我ら人間

 最後の切り札」

 

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