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第六話・復讐の子

 

蒼鬼

「オマエが

 ロベルト・・・だな

 俺たちは・・・ アンタを・・・

 助けに来たんだ

 ・・・言ってること

 わかるか?」

ロベルト・フロイス

ここは割と

 気にいっていたんだが・・・

 余計なことを

 してくれたな

蒼鬼

「お おい

 ちょっと待てよ! どこ行くんだ!?」

ロベルト

俺はこれから

 フロイスを殺しに行く

 邪魔をするな

天海

「フロイスという男を

 殺しに行くから

 邪魔をするなと

 言っている」

蒼鬼

「ちょっと待てよ

 取りあえずは俺たちと

 行動を共にしてくれ

 うおっ!!」

ロベルト

死にたいか

 日本人

蒼鬼

「何すんだよ!!」

ロベルト

クソったれ!!

 俺は急いでんだ!!

 邪魔をするなら

 殺すぞ!!

蒼鬼

「いや 今のは

 何となくわかった

 こっちだって酔狂で

 助けたんじゃないんだ

 力づくでも止めるぜ

 黙って見ててくれよ!!」

天海

「いいだろう・・・

 だが 殺すなよ

 大事な男だ」

蒼鬼

「おっと

 俺は 女子供と丸腰のヤツを

 斬る趣味は無いぜ」

ロベルト

こんな玩具

 俺には不要だ

蒼鬼

「そうかい

 それじゃ

 遠慮なく

 いかせてもらうぜ」

 

蒼鬼

「しぶといな」

ロベルト

くそったれめ!

 日本人の分際で・・・

 あの音は・・・

 厄介なヤツが来るな

 フロイスを

 殺るのが先だ

 ここはオマエらで

 何とかするんだな

蒼鬼

「あ おい!!」

天海

「ここは我々に

任せるそうだ」

蒼鬼

「なんだよ

 勝手なヤツだな」

天海

「左近・・・?

 島左近殿・・・か!?」

蒼鬼

「石田三成の家臣・・・

 島左近かよ!!

 こいつは・・・

 ヤバいぜ!」

天海

「気を抜くな!

 確実に死ぬぞ!」

 

豊臣家臣

「三成様」

三成

「何です」

豊臣家臣

「ルイス・フロイス様が

 お越しですが」

三成

「お通しなさい」

豊臣家臣

「はっ」

ルイス・フロイス

「あ・・・あ・・・相変わらず

 な・・・慣れませんのぉ

 ルイス・フロイスという

 呼ばれ方」

三成

「慣れてもらわねば困ります

 その名こそが

 大事な隠れ蓑ですからね

 して 京都醍醐寺の

 準備はいかがかな

 ローゼンクランツ?」

フロイス

「よ・・・予定通りに

 ご・・・ございます

 後は幻魔樹の集まりを

 待つばかり

 げ・・・幻魔樹の集まりも

 じゅ・・・順調なようで・・・

 クローディアス様」

三成

「あなたの進言どおりの数は

 集まりましたよ

 鬼にやられた幻魔樹など

 微々たるものです

 なんら影響は

 出ないでしょう

 醍醐の花見

 まことに楽しみです」

フロイス

「そ・・・そうそう

 その お・・・鬼の輩が

 網にかかったとか

 かからないとか・・・」

三成

「ええ じきにここまで

 来るでしょう

 いやぁ・・・

 もうそこまで

 来ているようですよ」

フロイス

「ほほう 黒き鬼の

 さ・・・再来という例の

 どのような者が

 来ますことやら

 楽しみでございますな

 叶うものならこの手で

 バ・・・バラバラに

 してみたい!!」

三成

「それと

 オフィーリアからは

 何か連絡は

 ありませんでしたか」

フロイス

「かか・・・変わらず

 ひ・・・秀吉の元で 監視を

 続けているとのこと」

三成

「ふむ 全ては計画通りに

 進んでいるのですね」

フロイス

「御意」

三成

「我が主の星は

 幻魔樹の結集にて

 ますますその光を

 高めることでしょう

 我らが宿願

 その達成も近いですよ!」

 

蒼鬼

「あ おい・・・

 やっぱ

 罠だったのかな?」

お初

「ちがうわ

 どうしても二人きりで

 話がしたかったの・・・

 秀康

 教えてほしい

 秀吉様はあの桜で

 何をしようとしているの?

 なぜ人のように

 見えるの?

 なぜ泣き声が

 聞こえてくるの?

 秀康

 あなたはそれを

 知っているのでしょ?

 あの桜に関して全ての

 指揮を取っているのは 石田三成・・・

 そして三成たちは

 あの桜をこう呼んでいた・・・

 幻魔樹と

 ・・・ねぇ幻魔樹って

 何なの!」

蒼鬼

「・・・幻魔樹は

 ・・・生きている人間だ

 大量の人間が

 ねじりこまれた塊だ」

お初

「そんな・・・」

蒼鬼

「幻魔樹とは

 幻魔蟲を大量に

 生産するための幻魔機

 そしてその幻魔蟲は

 人にとり憑く」

お初

「幻魔蟲・・・」

蒼鬼

「幻魔蟲に取り付かれた人間は

 恐るべき兵士となる

 恐怖せず

 飯も喰わず

 絶対服従の

 殺戮だけを目的とした

 幻魔兵にな」

お初

「九州から大陸に

 送り込まれている兵士達って・・・」

蒼鬼

「そうだ

 ・・・そして幻魔蟲に憑かれた

 幻魔兵は心を失い・・・

 やがて醜い

 化け物になっちまう」

お初

「醜い・・・

 化け物・・・」

蒼鬼

「秀吉は日本各地で育成した

 幻魔樹を京の醍醐に集めて

 “醍醐の花見”を

 開こうとしている

 それこそまさに

 幻魔蟲を一斉に

 解き放ち

 日ノ本に住まう者すべてを

 幻魔兵に変える儀式だ」

お初

「そんな・・・

 ばかなこと・・・」

蒼鬼

「お初

 俺と共に来てくれ・・・

 昔のように・・・」

お初

「・・・私

 あなたを信じます

 昔も 今も

 そしてこれからも

 幻魔樹に関する全権は

 石田三成が抑えているの

 彼は今

 この城にいるわ

 三成さえ倒せば

 秀吉様もお考えを

 変えてくださるかもしれない・・・」

蒼鬼

「よし行こう

 それで終わりにできるなら・・・」

お初

「まって秀康

 お仲間の方を・・・」

蒼鬼

「ほっとけ

 あの男なら問題なしだ」

 

宗矩

「ご苦労だった

 お初

 どーも 秀康殿

 暫くぶりですな」

蒼鬼

「柳生宗矩・・・

 お初・・・

 やっぱり罠か!!」

お初

「ちがう・・・」

宗矩

「こっちへこいよ

 お初

 どうした・・・

 オマエ本気で

 裏切ったわけじゃねぇよな?」

お初

「宗矩・・・」

宗矩

「秀康殿を豊臣家臣団へ引き入れる事が

 オマエの使命だったな?

 まさかオマエ

 そっちへ寝返るつもりなのか?

 こりゃ傑作だ

 だがな

 できねぇよなぁそんなこと・・・

 おいおい

 あんまり恋人の俺を

 困らせないでくれよ

 忘れてねえよな

 お初

 オマエの体は今

 俺の手の中にあるって事をよぉ

 誰よりもそのことを

 心得てるのは

 オマエだろぉ!?」

蒼鬼

「・・・どういうことだ」

宗矩

「その男の前で・・・

 ・・・さらすか?

 ん? ん?

 そーだ

 それでいい

 かわいいなぁ

 お初は・・・」

蒼鬼

「お初っ」

宗矩

「お初は俺の女だ

 横恋慕はみっともないぜ

 色男

 剣術は嫌いなんだが

 仕方がない・・・

 前に言ったよな

 俺は強いぜ・・・

 ってな!」

 

宗矩

「ぐぉ まさかぁ」

蒼鬼

「オマエに

 言い忘れてた事があったよ

 俺は・・・

 もっと強えって さ」

宗矩

「き 貴様!

 しかし

 これならば・・・」

蒼鬼

「お初がオマエを

 裏切れない理由とは何だ!

 オマエ

 お初に何をした!」

宗矩

「知りたきゃアイツに

 直接訊け

 アイツの体に直接な」

蒼鬼

「何!」

宗矩

「秀康殿

 お初の体は最高だぜ!」

蒼鬼

「お初・・・」

三成

「お待ちしておりました

 秀康様

 ずいぶんご立派に

 なられましたな

 この三成

 幼き頃よりあなた様を・・・」

蒼鬼

「御託はいらねえ

 訊きたいことは一つ

 三成

 秀吉を影で

 操っているのは

 貴様か!」

三成

「私が秀吉様を

 操るなど 恐れ多い

 全ては秀吉様の

 御意思にてございます

 ご自身でお確かめに

 なられてはどうですかな?

 秀吉様もあなたに

 お会いするのを

 心待ちにしておられます」

蒼鬼

「秀吉はホントに

 そこまで腐ったのか!」

ロベルト

ルイース!!

フロイス

「じ・・・実験動物が

 お・・・檻から逃げ出してしもうたわ」

三成

「我らはこれから

 京にて醍醐の花見を

 開かねばならぬ忙しい身

 今はあなた方のお手合いに

 付き合うことはできません」

フロイス

「ク・・・クローディアス様

 あの・・・動物は す・・・すばらしい

 実験材料なんですがねぇ」

三成

「捨て置きましょう

 すぐ我らが

 手に戻る連中です」

フロイス

「ぎょ・・・御意」

蒼鬼

「三成!」

三成

「秀康様

 伏見 醍醐寺で

 お会いしましょう

 秀吉様もお待ちですぞ!」

ロベルト

逃げるな!

 くそったれめが!!

 

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