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豊臣秀吉

「豊臣一族が

 世界を制する手始めじゃ

 まこと 美しい花よ」

 

第七話・血煙醍醐寺

 

西暦1598年(慶長元年)

3月15日

 

「みんな無事だな!」

蒼鬼

「ああ

 秀吉はこの先に・・・」

天海

「いる・・・

 しかし まずは

 醍醐の花見を止めるが先決

 幻魔樹の源

 その母樹を探し出し

 焼き払うのだ」

「見つけたぁ!」

天海

「待て! 忘れるな!

 我らが目的は

 幻魔母樹ただ一つだ!」

ロベルト

主よ

 この者に天罰を!!

フロイス

「やっぱり戻ってきた!!

 私の実験動物ぅー!!」

宗矩

「次はどう痛めつけてやろうか?

 なぁ 茜よ!!」

「こんのぉー!!」

三成

「秀吉様は上醍醐にて

 お待ちですぞ」

天海

「蒼鬼! またぬか!」

蒼鬼

「来るな!

 ヤツとの決着は

 俺ひとりでつける!」

天海

「ひとりで

 秀吉と戦っては勝てぬ!

 勝てぬのだ!

 左近・・・!!」

三成

「無粋ですぞ 天海殿

 秀吉様と

 秀康様の再会に

 水を差す真似は

 およしなさい

 あなたの相手・・・

 この左近がいたします」

天海

「蒼鬼!

 今のオマエでは

 秀吉には勝てんのだ!」

 

秀吉

「久しぶりじゃの

 秀康」

蒼鬼

「・・・お久しゅうございます

 太閤殿下」

秀吉

「会いたかったぞ

 ・・・わが息子よ」

三成

「美しい花見に

 良い余興ですな」

天海

「三成・・・」

 

天海

「眼を覚ませ左近!

 幻魔の傀儡と

 成り下がるか!

 お主 侍であろうが!」

左近

「天海殿・・・俺は・・・

 ぐ・・・ぐぁぁぁあ」

三成

「やれやれ

 いまだ左近の調整は・・・

 充分ではないようですね」

秀吉

「会いたかったぞ・・・

 わが息子よ

 この美しい桜を前に

 秀康よ

 戯れにしてはちと

 度が過ぎはせぬか?

 オマエの弟

 秀頼もこんなにおびえておる

 のう淀?」

淀君(茶々)

「・・・ふふふ

 まこと 無粋な」

蒼鬼

「殿下は・・・

 この桜が美しいと

 申されるか」

秀吉

「あたりまえじゃ

 豊臣が世界を征服する

 最初の一歩よ

 美しいといわずして

 なんと言おうか

 それよりものう

 秀康よ

 そちの武勇

 この大坂にまで届いておったぞ

 再びワシの元へ戻れ

 ワシの元で

 秀頼を世界の王となす

 手伝いをしてくれ」

蒼鬼

「・・・殿下!

 どうか他国への侵略を中止し

 日ノ本の民・・・

 異国の民・・・

 全ての民の命を

 省み下さい」

秀吉

「なんとバカなことを申す・・・

 秀康よ

 我こそが国家

 豊臣こそが日ノ本

 我こそが世界を

 手に入れるに

 相応しい覇王よ

 この世の生きるもの全て

 民 畜生はおろか

 草木の一本まで

 我が物よ

 我が物を

 如何に使おうとワシの自由

 有象無象の取るに

 足らぬ命などに

 かまってられるか」

蒼鬼

「秀吉・・・

 天下を取って・・・

 ・・・悪党に

 成り下がったか

 幻魔樹の悲劇を・・・

 あの大陸の地獄を・・・

 己の欲望の為だけに・・・

 貴様 人間を・・・

 命を・・・

 何だと思ってやがる!」

秀吉

「芝居とはな・・・

 実のおやじに似おって

 タヌキとのぉ・・・」

お初

「やめて! 秀康!」

蒼鬼

「沢山の人が

 仲間が死んでいる!

 今も・・・

 この日本で! 大陸で!!

 たった一人の

 悪党のために!!

 秀吉!

 貴様は戦国を終わらせた

 ・・・だが

 地獄をはじめやがった!」

秀吉

「それが答えか・・・

 この痴れ者めが」

蒼鬼

「貴様は 俺が

 今 ここで!

 斬る!!」

秀吉

「おもしろい・・・

 その黒き鬼の力

 見せてもらおう!

 ・・・それが

 黒き鬼の力・・・か

 よかろう

 この秀吉

 直々に相手を

 してくれるわ!!」

 

秀吉

「なるほど

 恐るべきは黒き鬼の力よ・・・」

蒼鬼

「馬鹿な・・・」

秀吉

「無駄だ

 諦めろ オマエの力では

 ワシを斬ることかなわん」

蒼鬼

「何!?」

秀吉

「我が身体は不死身・・・

 我が力は無限

 コレが神の力よ

 ゆえ 神たる力を宿した

 このワシこそ

 全ての人間を

 支配するに相応しい

 しかし その黒き鬼の力

 殺すに惜しい・・・

 秀康よ 再び豊臣が為に

 生きるのならば

 その命・・・

 助けてやらんことも無いぞ?」

蒼鬼

「・・・生き方は自分で決める」

秀吉

「何?」

蒼鬼

「俺は・・・

 ・・・俺の生き方で生きる」

秀吉

「この痴れ者が!

 ワシの

 命ずるままに生きよ!

 ワシの許しなく生きる

 ことなどまかりならん!

 ワシが戦えといったら戦え!

 ワシが死ねといったら死ね!

 それが日ノ本の国よ!

 それが日ノ本の国に

 生きる者の生き方よ!」

蒼鬼

「あんた

 知らねえのか?

 人は自由だ!!

 生きるの死ぬのに

 誰かの許しなんか

 いらねえんだよ!」

秀吉

「・・・ならば 秀康

 ここで死ぬるか?」

蒼鬼

「それが

 おれの生き方だからな」

秀吉

「さればやむを得ぬ

 ・・・ここで朽ちるが良いわ!!

 いまわの際に見届けよ!

 偉大な創造神の力を!!」

蒼鬼

「く・・・」

お初

「秀康!!」

秀吉

「酔狂な女よ

 オマエもいずれ

 死ぬ運命

 ここで秀康と共に

 朽ちるもよかろう!」

お初

「秀康!」

蒼鬼

「お初!

 天海!!」

天海

「蒼鬼!!

比叡山へ向かえ!!」

蒼鬼

「比叡山!?」

天海

「人を超え! 鬼を超え!

 全ての魔を斬る鬼武者に!!

 最強にして最悪の

 鬼武者になるのだ!

 オマエこそが 人間の・・・

 最後の切り札だ!!

 結城秀康!!!」

秀吉

「死ねぇぇぇ――――!!」

三成

「邪魔者はこれで

 片付きましたぞ

 さあて皆様

 よーくゴロウジロ!

 醍醐の花見・・・

 いよいよここに

 極まれり!!」

 

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