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第八話・鬼武者覚醒

 

西暦1598年(慶長元年)

3月17日

京 比叡山

 

蒼鬼

「お初

 あとちょっとで

 天海が言ってた比叡山だ・・・

 もう少しの辛抱・・・!?

 お初!!

 どうした!?

 お初!!」

お初

「御免なさい・・・

 秀康・・・」

みの吉

「幻魔蟲でござる!」

蒼鬼

「そんな・・・!!

 どういうことだよ!!」

みの吉

「豊臣を裏切らないよう

 体内に幻魔蟲を埋め込まれていたでござるな」

蒼鬼

「オマエ

 それで宗矩の

 言いなりに・・・」

お初

「最初から

わかっていたことだから

豊臣を離れた以上

こうなることは・・・」

蒼鬼

「なんでだよ!

 オマエ・・・

 こうなるって

 わかってて・・・」

お初

「いいの・・・

 これでいいの

 これは

 私が決めたこと・・・」

蒼鬼

「くそ!

 俺のせいだ!

 俺が・・・

 畜生!」

お初

「ちがう

 私・・・自分で・・・

 生き方決めたから・・・」

蒼鬼

「そんな・・・

 どうにかならないのか!」

みの吉

「いままでの幻魔樹と同じように

 完全に幻魔になってしまう前に・・・

 トドメを・・・」

蒼鬼

「・・・できない!

 ・・・できるわけが無い!」

みの吉

「それ以外

 拙者たちに成す術は・・・」

阿倫

「助ける方法なら・・・

 あるよ!」

蒼鬼

「誰だ!」

阿倫

「まだ大丈夫

 でもあと持って一刻ね・・・

 この娘はあたいが

 連れて行くよ」

蒼鬼

「待て!」

阿倫

「この娘が心配なら

 この先の寺まで来な

 できるだけ急いでね」

蒼鬼

「お初!

 アイツは・・・」

みの吉

「幻魔ではないようでござる

 どちらかというと

 蒼鬼殿に似た気をお持ちでござる・・・」

蒼鬼

「とにかく

 この先の寺に急ごう

 お初

 俺が必ず

 助けてやる・・・!!」

 

みの吉

「そうきどの〜

 そうきどの〜」

阿倫

「駄目だったみたいだね

 やっぱり

 いやしないのさ

 鬼門から戻ってこられる

 人間なんて

 この娘も

 間に合わなかったか・・・

 え

 ま さか

 鬼門が内側から!

 そんな馬鹿な!

 鬼門を・・・

 鬼門を内側から

 開けるなんて! そんな・・・

 ・・・人を超え

 ・・・鬼を超え

 ・・・鬼武者すらも超える

 ・・・結城秀康・・・

 あんた・・・

 いったい何者なんだい・・・?

 その娘は・・・ もう・・・

 秀康!!」

 

お初

「秀康・・・」

蒼鬼

「すまなかった・・・

 お初・・・」

お初

「あなたが あやまることなんて

 何もない・・・」

蒼鬼

「これで もう

 オマエを縛るモンは

 何もない

 お初

 オマエは自由だ」

お初

「秀康・・・

 いいえ 蒼鬼

 あなたと一緒に

 生きて行くわ」

蒼鬼

「ああ・・・」

 

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