孫市らの活躍で、
上田城の戦いは勝利。
孫市は、
覇気を取り戻した政宗に従い、
伊達家の奥州統一を助けた。
しかし、
すでに秀吉は天下の大半を支配し、
政宗は
天下への野望を滾らせながらも
秀吉の前に膝を屈するほかなかった。
野望の果てぬ政宗は、
奥州の自立を図り
反豊臣勢力の反乱を扇動。
対する秀吉は、
甲斐姫らに鎮圧を命じる。
密かに反乱を指揮する
政宗の傍らには孫市の姿もあった。
「竜が飛べずにもがいてんなら、助けてやるしかねえだろう。
第ニ話 葛西大崎一揆
お前の心、撃ち抜くぜ!」
伊達政宗
「…つまらぬ
あと何度これを繰り返せばよい」
雑賀孫市
「さあな」
伊達政宗
「これでは一生は馬上に過ぎ
天下を取ったときには老いぼれよ」
雑賀孫市
「んじゃ、天下はもういいのかい?」
伊達政宗
「わしが作りたかったのは天下の中身
外側など、誰が組み立てようとかまわぬわ」
雑賀孫市
「ほう」
伊達政宗
「わしは秀吉と会う
手はあるか、孫市」
雑賀孫市
「そうねえ」
ナレーション
「政宗は金の十字架を背負って都に現れた
本来なら処断されるはずの政宗だったが
その伊達男ぶりを秀吉が喜び
特別に対面が許された」
黒田官兵衛
「こたびの奥州の反乱、卿が糸を引いていたそうだが?」
伊達政宗
「まさか!」
黒田官兵衛
「動かぬ証拠だ
この書状には卿のセキレイの花押も入っている」
伊達政宗
「何が出るかと思えば!
まごうことなき偽物よ!」
黒田官兵衛
「言い逃れとは見苦しいことだ」
伊達政宗
「誠、我が花押なれば
セキレイの目に針で穴が開けてあるはず
ご確認願わしゅう」
黒田官兵衛
「…確かにないな」
豊臣秀吉
「何をつかんだ、政宗?
小田原のときより堂々としておるのう
まさに、竜の名を負うにふさわしき男よ!」
伊達政宗
「ありがたきお言葉」