明智光秀
「こうなるはずではなかった
信長様を信じ戦い抜けば、そこに戦なき地平があると…
だからこそ苛烈な戦を戦ってきた
しかし…!」
長宗我部元親
「ここに何のために来た?」
明智光秀
「何のため?」
長宗我部元親
「信長に従う気なら、ここにはおらぬはず
お前は、俺に何を決めてもらいたがっている?」
明智光秀
「何を?」
長宗我部元親
「お前が踏みにじってきた一切の事物が
お前に為せと言っている」
明智光秀
「何を!?」
長宗我部元親
「お前が真に望むことを」
明智光秀
「それは…」
長宗我部元親
「どうということはない
手が血潮に濡れるだけだ」
明智光秀
「上等
敵は、本能寺にあり!」
織田軍は木津川口の戦いに勝利した。
元就を討たれた毛利家は沈黙し
苛烈な戦の犠牲となった雑賀衆も
霧散した。
信長の行く先に
泰平の世はあるのか。
凄惨な戦を次々と目の当たりにし、
光秀の心は揺れていた。
そんな光秀を挑発するかのように、
信長は
長宗我部元親との同盟を破棄。
四国征伐の準備を始める。
光秀は決意した。
友を守るため、
己の望む世を創るため。
敵は信長、本能寺にあり。
「あのお方に挑みます。震えが…止まりません。
第三話 本能寺の変
あのお方のために」