徳川家康
「突然の訪問、お許しあれ
天下を固めるため、豊臣を討たねばなりません
そうせねばならぬとわかっているし、そうするつもりです
しかしそれでも
亡き秀吉殿を思うと…」
明智光秀
「私には信長様の死を背負っていく覚悟があります」
羽柴秀吉
「そこが無責任なんじゃ!
死んだら終わり
上から背負ってやれるモンなんてねえ!
お前はてめえの意志で他人の意志を飲み食らった
そこをごまかしてどうする!?」
徳川家康
「思い悩み、気付くと
あなたのもとへ足が向いておりました」
明智光秀
「生ける者は意志し続けねばならない
それが
声すら無くした死者への、せめてもの責任なのですから」
徳川家康
「重き荷ですな」
明智光秀
「いま一度、あなたとともにその荷を背負って道を行くこと
許していただけないでしょうか」
山崎の戦いで
多くの味方と友を失った光秀は
世を捨て名を隠し、
ひっそりと生きていた。
天下は秀吉の下に統一されるが、
秀吉亡き後、世は再び戦乱となった。
そんな中、
光秀の庵を徳川家康が訪れる。
家康は秀吉に対する思いに縛られ、
豊臣家の石田三成を討つべきか
迷っていた。
その姿に過去の己を見た光秀は、
生ある者は
目指す未来へ進むしかないと助言し、
家康とともに関ヶ原に向かう。
その姿は
苦悩する光秀に手を差し伸べた
亡き友と重なって見えた。
「泰平を成す。私の志、今こそ果たします!
第五話 関ヶ原の戦い
信長様の意志、今なら感じられます」
明智光秀
「あなたがここにいたら、何と言うのでしょうか」
徳川家康
「心地よい響きに誘われてまいった」
明智光秀
「下手で、お恥ずかしいかぎりです」
徳川家康
「しかし、明るい音色だ
なにやら喜びが伝わってまいる」
明智光秀
「喜んでくださるならよいが…」