・敵武将
頭目:堅守の技・1 飛天の技・1 乱撃・2
用心棒::堅守の技・1 飛天の技・1 乱撃・2
稲姫:虎乱・2 俊足の技・3 虎乱・3
本多正信:立志の才・2 鍛身の技・3 鍛身の才・3
榊原康政:立志の才・1 飛天の技・2 堅守の技・3
佐々木小次郎
『…可哀想だ
戦乱に翻弄され
争い、傷つけあい、もがき、苦しむ…
弱き者は奪われ尽くし
奪う者もしょせん
弱き者から奪わねば生きられぬ弱者にすぎない
あられもない…醜すぎる…
人は皆、弱くって…
可哀想だ』
「僕がきれいに斬ってあげるよ」
天下人・豊臣秀吉亡き後、
徳川家康と石田三成の対立が表面化。
泰平の世に陰りが見え始め、
各地で賊が出没していた。
若き剣客・佐々木小次郎は
こうした時勢の中、諸国を旅していた。
ある日、小次郎が立ち寄った寒村でも、
今まさに、海賊による襲撃がなされていた。
奪う者と奪われる者。
小次郎は乱世の縮図ともいえる光景を
目の当たりにする。
「可哀想に…
もう、これ以上の苦しみは見たくない
第一話、海賊討伐戦
僕がきれいに斬ってあげるよ」
頭目
「野郎ども、今日も大暴れしてやんな!」
民兵
「俺らの村…海賊には渡さねえ!」
佐々木小次郎
「何てどうしようもない争いだ…僕が終わらせないと
海賊の方が少しは斬りがいがあるかな
もう苦しまずにすむよ…僕がきれいに斬ってあげた
ああ…でも、可哀想な人たちがまだいっぱい…」
民兵
「あ、ありがとうごぜえます」
頭目
「なんだてめえは!
俺らにたてつこうってのか!」
佐々木小次郎
「とんでもない、きれいに斬って救ってあげるよ」
民兵
「逃げられる奴あ、砦に逃げ込め!
だ、誰か! お助けください!
あ、ありがとうごぜえます」
佐々木小次郎
「礼なんて…僕は斬らないといけないから斬っただけ
海賊の次でよければ君らもきれいに斬ってあげるよ」
民兵
「逃げられる奴あ、砦に逃げ込め!」
頭目
「門を閉じろ! あの変な野郎を近づけんな!」
佐々木小次郎
「無駄だよ、別の道で君を斬りにいくから」
民兵
「あ、ありがとうごぜえます
逃げられる奴あ、砦に逃げ込め!」
副頭目
「てめえ…俺らの島に何しに来やがった
俺らの宝を取ろうったってそうはいかねえぜ」
佐々木小次郎
「これが宝か…こんなもののために醜く争うなんて…
本当に可哀想だ…待ってて、今、終わらせてあげる」
副頭目
「野郎ども、やっちまいな!」
佐々木小次郎
「やっと愉しくなってきたね…少しだけだけど」
宮本武蔵
「ひとり相手に大勢かよ…卑怯な真似しやがって!
この外道ども! 無双の剣が黙っちゃいないぜ!
俺は宮本武蔵! 誰か知らねえが助太刀するぜ!」
佐々木小次郎
「僕は佐々木小次郎…よろしくね、武蔵?
強者のにおいがする
もう終わり?」
頭目
「お、お前みてえな奴とやってられっか! あばよ!
船にたどりつきゃ、こっちのもんだぜ」
佐々木小次郎
「あんな奴に逃げられたら僕の剣が泣いてしまうよ」
宮本武蔵
「手下捨ててトンズラかよ! 外道が…逃がさねえ!」
榊原康政
「姫、あれに海賊らしき風体の男と、因々しい奴が!」
本多正信
「海賊襲来と聞いて来てみれば…賊は仲間割れの様子」
稲姫
「泰平を乱す者は、私が討ちます!」
民兵
「助かった! あとは徳川様にお任せするんじゃ」
稲姫
「あなたのような人…許せません!」
佐々木小次郎
「なんでだろうなあ…よく言われるよ
僕はただ、みんなを助けてあげたいだけなのに」
本多正信
「何という剣技…じゃが、存外、扱いやすい
よい駒になりそうな男を見つけたわい」
頭目
「う、ううっ! や、やるしかねえのか!」
佐々木小次郎
「君にはやれないよ…ただ斬られるだけさ」
佐々木小次郎
「強いね、君」
宮本武蔵
「おう! 宮本武蔵は天下無双だ!」
佐々木小次郎
「そう、君は強者だ
君は乱世の犠牲者じゃない
可哀想な弱者じゃない
僕が斬ってあげなくちゃいけない存在じゃない
君みたいな人は初めてだ
君は斬る価値のある唯一の存在
初めて見つけた対等の存在
嬉しいよ
斬り合おう?
君は僕と斬り合う価値がある」
宮本武蔵
「てめえ…そんなん…悲しすぎっだろが!」
佐々木小次郎
「いいよ 殺してよ
僕は嬉しいんだ」
宮本武蔵
「ん…だとお!?」
佐々木小次郎
「剣は人を斬るためのもの
君も人を斬ってあげるため、腕を磨いているんだろ?」
宮本武蔵
「てめえ…てっめえ…
違うんだよ!
今は…分からせられねえ!
だが、見つけてやる! 人を活かす剣だ!
そして、きっと、てめえに分からせてやる!」
佐々木小次郎
「いいよ また、斬り合おう?」