永禄三年(1560)、
海道一の弓取り・今川義元は上洛を
果たすべく、大軍を率いて駿府を発った。
義元は、隣国・尾張に侵入すると、
全軍に尾張制圧を命ずる。
甲斐の武田信玄、関東の北条氏康と
同盟を結ぶ義元に後顧の憂いなく、しかも
尾張を治めるのは「うつけ」と呼ばれる男。
義元は勝利を確信していた…
だが…
「この一戦
乱世の命運を変える戦いじゃの
外伝、桶狭間の戦い
がんばるの!」
朝比奈泰朝
「まずは鷲津、丸根の両砦を奪取した後、総攻撃ぞ!
…これでよろしゅうございますな、殿」
今川義元
「よいのよいの 早う上洛したいの」
朝比奈泰朝
「ただ、信長が見あたらぬとの報告あり…もしや奇…」
今川義元
「かくれんぼかの」
朝比奈泰朝
「ダメだ…ダメすぎる…」
柴田勝家
「義元、覚悟せよ!」
今川義元
「の? の、の、の〜!!」
織田秀敏
「む、無念…」
佐久間信盛
「む、無念…」
今川義元
「義元が矛先には天魔鬼神もひとたまりもないの
心地よいの」
織田信長
「運は天にあり…そして天は信長を欲す
分捕なすべからず、打ち捨てたるべし
本陣を…襲え」
今川義元
「の!? の!? 本陣を守らねばの!」
徳川家康
「わしと信長殿は旧知の仲…この友諠がため
また、徳川の未来のため、寝返りいたす!」
今川義元
「の! 家康が寝返ったの!?
困ったの…早う討ち取らねば、家来がやられるの」
徳川家康
「丸根、鷲津の両砦を奪い、今川本陣を攻めよ!
忠勝よ、半蔵よ、ゆけ!」
本多忠勝
「承知!」
服部半蔵
「御意」
徳川家康
「今が好機ぞ! 義元を倒すのだ!」
今川義元
「馬を射んと欲すればまず将を射よ、というの
家康を討たば、家臣は戦意をなくすに相違ないの」
織田信長
「天は信長を欲しておる
それでもなお、天に抗うか?」
井伊直盛
「ぐ、ぐわあっ!」
今川義元
「の? の、の、の〜!!」
本多忠勝
「我が前に立ちはだかる者は、斬る!」
松井宗信
「ぐ、ぐわあっ!」
今川義元
「可愛い家来がやられたの!」
徳川家康
「忠勝、半蔵、大儀である!
義元殿、寝返り御免!
これも徳川の…三河の民の未来がため!」
今川義元
「家康は民思いじゃの」
本多忠勝
「我を超えねば、御身に天下なし!」
今川義元
「越えにくい背丈じゃの…地べたに伏せてくれぬかの」
服部半蔵
「御首…頂戴…」
今川義元
「頂戴とねだられても…困るの」
徳川家康
「不覚を取ったわ…退くぞ!」
本多忠勝
「殿は後の天下人となられるお方
このような戦で失うわけにはいかぬ!」
服部半蔵
「死すも生きるも主がため…」
今川義元
「家康は退いてくれたの」
物見
「申し上げます…本陣に織田信長の姿あり!」
今川義元
「こたびこそ、うつけ殿を倒すの!」
前田利家
「織田の代紋、俺が守るぜ」
物見
「申し上げまする…裏道に怪しい動きありとのこと」
今川義元
「まだ奇襲するつもりかの? 怖いの 怖いの
むー、行ってみようかの
ま、また奇襲かの!? 本陣を守らねば!
てんてこ舞いじゃの」
織田信長
「懸からば退き、退かば懸かるが兵の常道よ…
是非を、ねり倒せ…!」
今川義元
「うつけ殿の策のせいで、戦場を駆け通しじゃ!
やせるの!
ここで、うつけ殿を倒して終わりにするの
うつけ殿、勝負じゃの
大勝利じゃ! この勢いを駆って、都へ上ろうかの」
朝比奈泰朝
「味方被害大きく…上洛は…無理にござる」
今川義元
「そうか…それは残念じゃの
じゃが、皆よう頑張ってくれた! まろは嬉しいの」
朝比奈泰朝
「殿…!」