前田利家は驚愕した。
主君・織田信長が利家に
突如、模擬戦をせよと言いつけたのだ。
主命もだしがたく、はせ参じてみれば
攻略目標の城には敵影が充ち満ちていた。
対して城外には味方の影すらなく、
武田信玄ら古今の名将がひしめいていた。
なぜ、味方がいないのか。
なぜ、突然の模擬戦なのか。
利家は納得できぬまま、
血を吐く思いで戦場に立った。
「何だって、ンなことに!?
しゃあねえ、いっちょ…!
外伝、天正御前仕合
鬼柴田が軍の魂、見せてやらあ!」
前田利家
「信長様…なぜ俺だけこんな大規模な模擬戦に?」
織田信長
「問うな…問うても答えはない…それが生よ」
前田利家
「え…まあ…はい」
織田信長
「うぬが力で仲間を増やし、挑め
しばし時をやろう…それより開幕よ!」
直江兼続
「大規模な模擬戦があると聞いて来てみたが…
これはすごい 古今の名将が一堂に会している!
しかし、織田の精鋭にひとりで立ち向かおうとは…
私の名は直江兼続 前田利家、その魂、惚れたぞ!
手は貸せぬが、言葉でお前を応援しよう!
城外の敵は倒せば味方になる…まずは味方を集めろ
城内に挑むのはその後だ…焦って門番を倒すなよ!
北条の忍は優秀…開かずの扉も開けてもらえよう」
北条氏政
「北条一族の栄光はお主とともにあろうぞ!」
直江兼続
「輝元は長者…仲間にすれば危機に助けてもらえよう」
毛利輝元
「毛利の力、貸すぞ…皆で力を合わせよう!
無茶をするな 我らにできることはこれくらいだが」
直江兼続
「義元は常に福々しさを保つ努力をしているらしい
仲間にすれば、その努力の秘密で助けてくれよう」
今川義元
「まろの力が借りたいと? しょうがないの
危ないの、腹が減っては何とやら…ほれ」
直江兼続
「前田利家…その熱き魂に匹敵する力の持ち主だ
これほどの力を持っていれば、あるいはまさか…
残り時間はあと半分、といったところか
元親は反骨の魂を持つが、友諠には熱い男
仲間にすれば、意表を突くところで助けてくれよう」
長宗我部元親
「いいだろう 貴様のために凄絶に奏でてやる」
直江兼続
「信玄は兵に信望が厚い
仲間にすれば、誰も彼に刃を向けたがらないはずだ
謙信公の威は日本にとどろいておる
仲間にすれば、敵はその威にすくみあがるはずだ」
上杉謙信
「その武勇、我が力を貸すに足る」
武田信玄
「わしが味方になると簡単になっちゃうけどいいかね
よもや一人で全員を…おことはまこと強いのう」
上杉謙信
「強き士に毘沙門天の加護を」
長宗我部元親
「お前の道に反骨の魂を」
今川義元
「そちの未来に雅な趣を」
織田信長
「時間だ
始めよ」
武田信玄
「城内の敵兵に告ぐ 悪いことは言わん 去るがよい」
上杉謙信
「オンベイシラマンダヤソワカ…毘沙門天よ、力を」
九鬼嘉隆
「陸に上がった海賊の恐ろしさ、見せてやろう!」
池田恒興
「信長様に無様な姿は見せられぬ かかれ!」
朝倉義景
「朝倉義景の恐ろしさ、今こそ見せようぞ!」
織田信忠
「二世の法則を打ち破る時は今ぞ かかれーっ」
織田信長
「うぬが力、見事よ
うぬの力は見知った…来い、天守へ」
直江兼続
「各階には趣向を凝らした仕掛けがあると聞く
ここからが正念場ということか」
稲葉一鉄
「まずは我ら美濃三人衆がお相手いたそう!」
直江兼続
「美濃三人衆…今は亡き斎藤道三を支えた猛者たち
それが手始めとは…この先何が待ち受けているのだ」
福島正則
「俺らは賤ヶ岳七本槍のうちの5人だ!」
直江兼続
「賤ヶ岳の七本槍…あの勇猛果敢な若武者たちか!
5人といえども、破るのは容易ではないぞ
まさか…! あの火薬壺の死闘をするつもりか!」
前田利家
「慶次! てめえ、こんなとこで何してやがる!」
前田慶次
「まあいいじゃないか 愉しもうぜ
こんなのはどうだい? 熱い魂、見せてくれよ」
直江兼続
「慶次、あの伝説の死闘を行うとは…本気だな」
長宗我部元親
「だが…そうはさせない」
北条氏政
「こんな時に何じゃが…怪しい扉を開けておいたぞ」
前田利家
「信長様…ん? 秀吉じゃねえか!」
豊臣秀吉
「おいでなすったかい?
これだけはやりたくなかったんじゃが…」
直江兼続
「この死闘は…知らぬ が何か恐ろしいものを感じる」
豊臣秀吉
「もうこれ以上金は捨てられん! 燃えてきたで〜!」
前田利家
「おい秀吉、どういうこったよ 信長様はどこへ…?」
豊臣秀吉
「ネタばらしちまうと、こりゃあ試験なんさ
信長様の親衛隊・赤母衣衆の筆頭になるため、のな
序盤の人集めから、後半の武芸、そして最終試験」
前田利家
「最終試験って…やっぱ、相手は…
叔父貴! …そういうことかよ いくぜ!」
柴田勝家
「参れ!」
直江兼続
「こころなしか、勝家が喜んでいるように見える…」
柴田勝家
「利家、腕を上げたな」
前田利家
「叔父貴…」
豊臣秀吉
「利家、赤母衣衆筆頭就任、おめでとうな」
柴田勝家
「大殿、これだけの武士を集めていただき、恐悦」
織田信長
「ククク…クク…フハハハハ…!」