
平成16年2月1日 晴れ

宇都宮市の北西、新里街道を今市方面に向かうと国道293号線を越え栗谷沢ダムの先にトンネルがある。このトンネルが貫いているのが地面に馬の鞍を置いたような山容から鞍掛山(429m)と呼ばれている今回登った山である。293号を国本西小入り口バス停の交差点で射撃場方面に入り森林公園へ向かう分岐を右に進む。途中に壊れた案内板があり右に行くとゴルフ場敷地内へ入ってしまうので注意が必要。かく言う私は敷地内でゴルフカートコースでUターンして来た。(笑)
左の舗装路を1Kmほど直進すると「鞍掛山入口」の案内板と鞍掛神社の鳥居が見える。鳥居の周辺に3台ほどの駐車スペースがあり、案内板周囲にも2〜3台は駐車出来る。
案内板に「鞍掛神社20分・山頂70分」と書いてある。涸れ沢(冬の間だけかも・・)沿いの緩い登山道を10分も登ると右に鞍掛神社へ行く分岐がある。我々は帰りに立ち寄る事にして山頂へと進んだ。2〜3分程で分岐点に出る。帰りのコースはここで合流する予定。ここからスギの枯れ葉が敷き詰められたジグザグの急登でしばらく喘ぐことになる。ジグザグと言っても左右に2mほどのものなので殆ど一気に高度を稼ぐような登りである。見る見る隊長が遅れ出して途中で立ち止まり振り返る回数が増える。
杉林の一部分がバッサリ開けた場所へ到着。宇都宮市方向へ展望が開け宇都宮市ろまんちっく村の大型ドームが銀色に輝いて見えた。さて、ここからが手すり状にクサリが延びる鎖場である。延々20分程の鎖場の急登をともすれば落ちて来そうな隊長のお尻を押しながら登る。大きな岩の横をすり抜ける様に登り山頂に続く尾根に出た時は薄っすら汗をかいていた。
尾根へ上がるとそこは右が山頂、左が鞍掛神社奥の院へと向かう分岐。ひとまず奥の院へお参りに向かう。奥の院と言っても大きな神殿がある訳ではなくて石の祠がチンマリと奉ってあるだけである。隊長も形ばかりの参拝の礼をとる。祠の先は樹林の間から古賀志山方向の展望が開けていた。分岐まで戻り、なだらかな尾根径を山頂へと向かう。数分で三等三角点のある山頂に辿り着く。山頂からは樹林の間から男体山を中心とした日光の山々、高原山が白い姿を見せている。篠井富屋連峰の山々が手の届くような目の前に見える。
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山頂から更に小岩が点在する尾根を進むと「大岩」と呼ばれる巨大な岩に突き当たる。岩の割れ目に足を掛けてよじ登るとそこは一大展望場だった。古賀志山や宇都宮市方向に見事な展望が開けている。大岩の上では何組かの登山者が昼食がてらに展望を楽しんでいた。我々もしばし眺望を楽しんでから昼食をとる登山者の間を縫うように下山路へと向かう。下山路の左下方に緑色に光る栗谷沢ダムの湖面が見える。
そういえば渓流釣りを始めた頃、道路地図を見て栗谷沢ダムがやけに気になった事があった。ダムがあれば川がある、川があれば渓流魚が釣れると疑わなかった頃のことである。ところがダムがある筈なのにいくら探しても見つからない。地図にも出ているダムなのにどうしても無いのである。そんなある日、その附近の道路脇にある池で鯉かへら鮒か釣糸を垂らしているオヤジに「栗谷沢ダムってどうやって行けば良いんですか?」と聞いてみたのである。「あんちゃん何言ってんだ、ここがダムだっぺな!」と笑われてしまった。どう見ても池なんだけどなぁ・・・。私は今でもあそこは池だと思っているのでした。(笑)
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さて、あとは一気に下山するだけだ。隊長を前に歩かせてなだらかな道を降りて行く。・・・と、隊長の足が止まった。「おと〜さん、怖いよ〜!」見るとお約束の急斜面にトラロープが下がっている。しかも途中まで・・・・。隊長の一番苦手とする所である。しかし隊長の苦手を知り尽くした隊員はジャ〜ン!ザックから新兵器を取り出すのだった。新兵器とはスワミベルトとカラビナとテープである。隊長の腰にベルトを巻き、テープをカラビナで固定して末端は私が持って支持するという「犬の散歩方式」である。これなら隊長が両手を離しても、滑っても落ちない。私が一緒に落ちない限りは・・・・。
こうしてぺんぎん隊は協力して一つ一つ難問を解決して行くのだった。
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順調に高度を下げ、何事も無く往路との分岐点に到着。分岐点から少し下ると鞍掛神社への分岐だ。先に奥の院に参拝してしまい順序が逆だったがそこは良しとして頂く。先へと進むと小さな沢に落ちる小さな滝で行き止まり。突き当たりの岩壁に「奉納 鞍掛山神社」と書かれた額が見える。額の左下に注連縄を渡した2本の竹が鳥居の様に立ち、その奥に4段ほどの鉄梯子があり奥の岩の割れ目へと続いている。鉄梯子を登って岩の割れ目へ登り、岩穴を覗き込むとそこがお社だった。参拝するカシワ手が岩穴に木霊して妙に印象深い鞍掛神社参拝だった。
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参拝を済ませて登山口まで戻る。10時頃の入山だったが全ての行程を終えた今が12時30分。締めて二時間半の内に昼食もとっているから手頃な半日登山である。急登、鎖場、尾根歩き、眺望と登山の要素を散りばめた鞍掛山はけっこう面白い所である。私的には沢がもう少ししっかり流れていれば尚良しである。