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4月18日 快晴
ぺんぎん登山隊に新メンバーが加わりました。隊長、副隊長だけの頼りない幹部構成にいよいよ強力な副副隊長が加入したのです。「何が強力か?」って隊長の”お気に入り”に登録されているのだから隊長の精神衛生向上と私の”隊長ゴマすりヨイショサービス”の荷が随分と楽になるのでありました。と言うことで、今回の登山は「副副隊長歓迎登山」と銘打ち前日光の山へと向かったのでした。
ぺんぎん登山隊は何故か副隊長が行き先を決定することになっているのです。隊長からの要望は毎回「楽なとこ!」と決まっています。その度に「はいはい」と生返事をして当日を迎える事になっているのでした。
今回の行き先はかねてから行きたかった前日光の夕日岳にしました。単にガイドブック片手にコースタイムを予測して決めただけで知っているのは登山口と下山口だけ。実際のコースを知らないのはいつもと同じなのでした。
「おこづかい1000円、おやつは300円まで、バナナはお菓子に入りません!朝8時集合!!」と綿密な計画打ち合わせメールを副副隊長に送信しておき前夜の副隊長は諸々の事情で焼き鳥屋にて夜明かし、完璧な二日酔い状態で大芦庵に現れたのでした。既に副副隊長は到着していて我々を笑顔でお迎えしてくれるのでした。
こうして幹部が揃ったぺんぎん登山隊は”ととばあちゃん”(大芦庵の守り神)に見送られ登山口へと向かうのでした。
渓流釣りで賑わう大芦川。古峰ヶ原街道を進んでいると見慣れた二人連れが車に乗り込むところ。クラクションを鳴らし窓を開けご挨拶。相手は関谷さん、ととじいちゃんの名コンビ。当然私が釣りに来たものだと思っている様な無防備な関谷さんの顔色が助手席を見て一変した。「あっ、お〜い、まめぇ〜!」説明するのも面倒なので独特の大声を後ろに聞きながらアクセルを踏む。
古峰神社を過ぎ地蔵岳登山道入り口を通過。帰りはここに下山してくる予定。そこから結構自動車でも時間がかかる古峰ヶ原登山道入り口に到着。路肩に広い空き地があり車を駐車していよいよ登山開始。
隊長、副副隊長、副隊長の順序で歩き始めるが5分もしないうちに「疲れた〜!」と隊長。さっそく副副隊長に甘えている様子が見て取れる。内心「これは時間が掛かるかも・・・」と心配。隊長は甘えると際限が無いので困るのです。(笑)
沢沿いの道をのんびり歩き古峰ヶ原峠に出る。古峰ヶ原湿原は爽やかな春の陽射しの中に広々として方塞山、横根山方面を望むことが出来る。東屋下のルート掲示板とガイドブックを照らし合わせ歩き出す。ガイドブックには”三叉路の一番西側の道を行く”と書いてある。”来た道”と”巴の宿”方面と”横根山”方面の三叉路の他に工事中の新しい道がある。私は自信を持って”巴の宿”方面へと歩き出したのでした。行者沼へは途中から右に分かれる道があるのだと思って歩いていたら”巴の宿”に着いてしまったのです。「ありゃ〜ん、間違えた!」と来た道を引き返して「それじゃ、こっちだ!」と工事中の道へと進んだのです。
途中工事現場にあるプレハブ事務所があって「???」だったのですが、ひとり先行して状況把握に努めます。副副隊長が入隊してもやっぱり副隊長の負担は減ってはいませんでした。(爆)
まあ、隊長をひとり残して先に行く不安からは解消されて大助かりなんですけど・・・
先行した私の前で工事中の道路が姿を消しました。ここも違う・・・
後ろを振り返り腕を頭の上で交差して大きく×(バツ)を作り隊長たちに知らせる。「え〜っ!」と言う声を出しながらUターンする二人に追い着き今やって来た道を折り返す。どう考えても他に道は無いのでおかしいぞとは思っていたのだが、そこは副副隊長。「さっきの小屋の後ろに道があったよ。」と教えてくれたのです。「案内板は?」と問い返すと「無かった・・」と言うのですが他に道は無いので行ってみる事にしました。行ってみればなるほど道が延びています。しかも古い林道らしきたたずまいで・・・
普通、登山道の分岐点などには案内表示があるものなのですが工事中なのでどこかに行ってしまったのかも知れません。やっと見つけた正規ルートを歩き行者沼へと到着した時は、予定の時刻を1時間もオーバーしていたのでした。(笑)
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行者沼ではミズナラの大木がで迎えてくれます。大天狗の鳥居をくぐり、行者岳へ向かう登山道に入り雑木林の尾根道を歩き行者平へ。尾根上とは思えないほど平坦な場所でした。少し歩くとまた「疲れた!」と甘える隊長。隊長がトップではいつまで経っても進まない。何気なく副隊長が前に出てペースを上げるのでした。ちょっとした急登を向かえ私と隊長たちとの差は開くばかりなのですが”隊長は先頭を歩く!”と勝手に決めているうちの隊長さん、隊長の座を奪われては大変と一生懸命追いかけて来るのでした。(笑)
こうして急登を登り切り行者岳(1329m)頂上に到着。行者沼から約30分の行程でした。
行者岳頂上からは今登って来た方向に視界が開け、三枚石方向が展望出来るのですが、その他、足尾の山々や日光の山々は樹間から垣間見えるだけでした。「お腹が空いた!」と言い出した隊長に「それじゃ次の頂上でお昼にしよう!」と言って先に進む。副隊長、副副隊長が順番に先頭に立ちペースをキープして行きます。頂上から少し下り、登り返す途中に石祠があり金剛童子と書かれていました。アップダウンがあり先頭に立っていた私とふたりの間隔がまた開きます。道は一本だし次の頂上でお昼だから先に行ってお湯を沸かして待っていればいい。先を急ぎ大岩山(1267m)頂上に立つ。行者岳から30分。周囲を見渡しても樹間からの景色だけなので早々にお湯を沸かし昼食の仕度にかかる。当然ぺんぎん隊長はラーメンなのです。私は今朝方の二日酔いが登山で血の巡りが良くなったお陰かホロ酔い気分で昼食よりは熱い紅茶を飲むことに・・・
お湯が沸いた頃に隊長と副副隊長が到着。隊長はラーメンをすすりながら副副隊長のおにぎりも食べている。 よく食う隊長だ・・・。
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大岩山頂上で昼食をとっていると女性を先頭に若者3人グループと中年夫婦が通り過ぎる。
副副隊長は「へぇ〜、人が来るんだ?」などと言っているが、人が来ない様な登山道など怖くて歩けないぺんぎん隊なのだと知っているのだろうか・・・
ラーメンを食べた隊長は自分のジュースを早々に飲み干し私の飲み物を狙っている様子。二人分のラーメンを作る予定だったので水は少し残っているがまだ半分も来ていないので少し不安になる。
「次の頂上までどれくらい?」と聞く隊長。「30分だね。」と答える私を置いて立ち上がる隊長。
昼飯を食った隊長は突然元気になり副副隊長を従えて大岩山を後にするのでした。私も身支度を整え頂上を降りようとした時に「杖持って来て!」と声が掛かる。
先を急いだ隊長と副副隊長は杖を忘れていたのでした。(笑)
ふたりに杖を渡し最後尾を歩く。元気になった隊長が定位置を取り戻し安心してトップを歩いている。
「・・〜♪・・〜♪・・・」隊長が何やら拍子をつけてつぶやいている。よく聞いてみるとどうやら数を数えている様子だ。
それが丁度30まで来た。
「まだ着かない?」
やはりそうか・・・、前にもどこかであったぞ。
「隊長、30じゃなくて30分なんですけど・・・」と私が答えると状況を把握した副副隊長は大笑い。
山頂からの急な下りが緩やかになる。隊長は30が30分と知って、またもやヘロヘロになってしまった。「休む、のど渇いた!」数を数える声がこれに切り替わり6回ほど聞いた頃に唐梨子山(1351m)頂上に到着。なんの変哲も無い樹木に囲まれた平地のようだが山頂らしい。先行して行った3人の若者グループを追い出すようにして山頂表示板の下で休憩する。休む度に飲料水が隊長の喉を鳴らし減って行くのが気になる。
山頂を過ぎ多少のアップダウンを繰り返してコルに出る。ハガタテ平と表示板がある。先行していた3人組が下山路に進むのを見て我々は直進する。地蔵岳への道は直進。下山はこの道を往復する事になるのでした。縦走路は途中から右に折れ地蔵岳の山肌を縫うように登る。途中、登山道が崩壊して斜面の不安定な足場を頼りに歩く場所がある。隊長は帰りにも通らなければならないのが至極気になるらしく浮かない表情だ。水切れと歩き疲れで半泣き状態の隊長を見て夕日岳まで行くのは中止と決定する。「この頂上が最後だ!」と励ましながらのアプローチは結構疲れるものだったけれど今年ようやく小学二年生になった隊長がここまで頑張っていれば大満足。ところが隊長の頑張りも肩透かしの様な地蔵岳山頂。樹間からの微かな展望に消化不良気味で下山することになった。
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帰路は例によって犬の散歩スタイルでアンザイレンされた隊長の舵を取りながら下る。先ほどの分岐点ハガタテ平まで下り小休止。私からOKが出て満足そうにペットボトルの水を全部飲み干す隊長。放電も早けりゃ充電も早い隊長は空のペットボトルを私に返すとサッサと下山路を歩き出すのです。(苦笑)
ガイドブックには下山路は沢沿いの道を下ると書いてある。ジワジワと染み出す水路を観察しながらの下山。隊長は事の外、興味津々で沢の水を気にしている。単に喉が渇いているだけの事なのですがイワナ釣りが趣味の私としては願っても無い状況なのです。
登山道脇のジメジメした斜面でチョロチョロの水の誕生から微かに聞こえる水の音を聞き分けます。水は確かな流れとなって、さらに下れば充分な流音を立てる飲めるくらいの流れになります。喉が渇いているという事実が隊長に水の出現を観察させる力を与えてくれているのです。
充分な流れとなった沢を登山道が横断します。ちょっと沢床に降りて喉の渇きを潤します。手のひらで汲み取る沢水、これこそ正に自然の恵み至極の一杯と言える心地でした。
「飲めるくらい綺麗な水がある場所まで釣りに行く、イワナ釣りとはそういう釣りなのだよ、隊長どの。」
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さて、この後が今日のメインだった様な・・・。
沢沿いの登山道がいつしか広くなり車も通れる様な林道に変わる。変わったまんま何時までも林道なのがひたすら恐ろしい。延々と小一時間の林道散歩で古峰ヶ原林道のゲートが閉まった地蔵岳登山口に出ます。左に折れて下り方向は古峰神社まで大体10分程度だと思うのですが、これで終わらないのがぺんぎん登山隊。ぺんぎん隊のマイカーは古峰ヶ原高原登山口に置いてあるのでした。(涙)
今度はアスファルトの山道をひたすら登るのでした。冒頭のルート図を見てもらえば一目瞭然、今日一番の登り行程です。遠回りを嫌ってショートカットすれば急登に喘ぎ、正直に道路を歩けば自動車に軽々と追い越され、ホトホト歩くのが嫌になった頃に今朝見た懐かしい登山道入り口の看板に辿り着いたのでした。
隊長、副副隊長、大変お疲れ様でした!
次回登山は宿題の夕日岳往復です。今度はあの林道を往復するのですがダイジでしょうか?(笑)