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1月8日 晴れ
年末から大荒れ大雪の日本海側とは打って変わって晴天が続く関東地方。北部山沿いでは雪も降っているけれど栃木県中部から南東部にかけては青空が広がる毎日。
この時期の栃木県の登山は北に向かわない限りは快適な歩きを楽しめる。北の山では積雪で遭難騒ぎも時々あるけれど、南東部の低山はのんびりムードだ。
冬の登山は寒いと思いがちだけれど、歩けば身体が温かくなり寒さをあまり感じない。強いて言えば歩き始めに手袋くらいはあると良い。また、足を止めた時の防寒具を忘れずにリュックに入れておくことくらいかな・・・。
冬の陽だまりは暖かく気持ちが良い。私のような場所を選ばないずぼらな人ならば枯葉の上にゴロンと横になり昼寝をしたくなるような、のんびりと温かな空気である。そんな登山を楽しんで来たのが茨城県境にある鶏足山(430m)である。
宇都宮から1時間程度で鶏足山登山口に到着。ガイド本(栃木百名山)に案内されているように茂木町下小貫の登山口に行ってみると登山道(林道)入り口に小さな案内が書いてある。「ここの登山道は整備されておりません。整備された上飯の登山口からの登山をお勧めします。登山口まではここから車で7〜8分です。」と地図入りで地元の登山愛好家が手書きで書いた丁寧な案内がある。「整備されていない。」と書かれてあれば素直に「整備された。」と書いてある方に向かうのがぺんぎん隊である。

上飯の登山口には県道1号線で真岡方面から茂木に向かい逆川を越えて「境松」バス停を左折する。道は細い山道となるが途中、堰堤を越えて少し進むと「焼森山登山口」と立派な標式がある。ただマイカー利用の場合、駐車場が無いので他の通行に支障の無いように路肩駐車しなくてはならない。駐車には十分注意を払いたいものである。
登山靴に履き替え落ち葉が敷き詰められた登山道に入る。南斜面が落葉樹の登山道には終始明るい陽射しが当たって気持ちが良い。のんびり歩いていても薄らと汗ばむくらいに暖かい。ゆるい上り坂から尾根に飛び出すまでそう時間は掛からない。
稜線もアップダウンを繰り返し陽だまりの中を歩く。所々に頭を露出した岩が顔を出し始める。10m程の岩場の急登があるがゆっくり慎重に進めば心配は無い。ビビるのは隊長くらいなものである。でも岩が濡れているような時は要注意。滑ります。(笑)
岩場の急登を登り切ると尾根の突端に飛び出す。西北に開けた好展望場である。近くは雨巻山が、遠くは宇都宮から日光連山が見渡せる。丸太を二本合わせたベンチがあり休憩には持って来いである。


そこから左に折れる稜線を少しだけ登る。登山道を見上げると幹に打ち付けられた山頂標示が見え始め焼森山山頂(420m)に登りつく。
三畳くらいの広さの焼森山山頂からも葉を落とした木々の間から北西の展望が得られる。山頂の岩に腰を下ろして休憩と記念撮影。まずは一つ目の山を制覇。ここまで車から30分くらいかな。
焼森山山頂を後に鶏足山へと足を進める。相変わらず陽だまりの稜線歩きである。不鮮明な下小貫からの登山道を合わせて稜線歩きは尚も続く。しかしこの付近は大型自動車も通れるくらいの幅員があり広々としている。稜線にいる事を忘れてしまいそうな広さである。
そんな登山道をのんびりと歩く。乾燥して土埃をあげる道をゆっくりと下り、再び上り返すと鶏足山山頂表示と二等三角点がある南山頂に着く。周りを木立に囲まれて新緑の春から紅葉の秋までは展望が利きそうも無い。案内標示は「見晴台」を北方向に指している。三角点のあるピークから20mほど一旦下りもう一度上り返すと大きく開けた北山頂に着く。南北両方に山頂標示があり標高も430mと同じである。
北山頂からの展望はすばらしい。水戸市、那珂湊、大洗、日立市と茨城県側の平野部が一望出来、その先には太平洋を行き交う大型船までもが眺められる。徐々に北方向に目を転じれば栃木茨城県境の八溝山系の山々が連なり、更に真岡市の先に宇都宮市を眺め、高原山から日光連山へとおよそ300°のパノラマが目の前に広がる。

好展望の山頂で隊長は恒例のラーメンをすする。副隊長は居合わせた登山者たちと会話を交わす。茨城訛りの奥さんがやけに話し好きな訛りご夫婦、猟銃を肩から下げた猟銃オジサン、あちらこちらの山を指差して「あれが○○山、こっちが○○山」とベテラン然とした講釈オジサン、ただ「うんうん」と頷きながら話を真面目に聞いているうんうん兄さん、そしてニヤニヤしながら聞いているニヤニヤ副隊長とラーメン隊長。
そんな中で折りしも下小貫の登山口に親切な手書きの案内を書いた地元登山愛好家の方と出合う事が出来た。講釈オジサンが講義中に登って来たのである。「栃木百名山」の案内をそのまま登って来た茨城の猟銃を肩からさげたオジサンの話では道は不鮮明で慣れていないと迷子になると言う事だった。私のような子供連れには絶対薦められないルートらしい。
ぺんぎん隊が登って来たルートを思い合わせるとガイド本も当てにはならないものである。親切な案内が無ければ間違いなくぺんぎん隊はそのルートで登山をしていた筈である。現地で判る情報もあるのだとつくずく考えさせられる。
猟銃オジサンに隊長が双眼鏡を借りた。双眼鏡に写る遠くの海を眺めて感嘆を上げる隊長。「海だ!」「あっ、船だ!」と大喜びだった。
帰路は往路をそのまま引き返す。車まで1時間弱である。車に乗り込み一息つく、といきなり隊長がこう言った。
「双眼鏡を買いに行こう!!」
それも良いな・・・と思った副隊長だった。
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