石尊山〜深高山

2008年4月20日 晴れ
登山データ
宇都宮市から国道293号線で足利市に入り県道208号線から218号線へと進んで行き、先日登った赤雪山登山口へのT字路を更に進む。右に松田川ダムへ向かう交差点を、そのまま直進してトンネルを一つくぐる。すると道路の左右に車が沢山並んでいる。仙人ヶ岳の登山道である。仙人ヶ岳は足利市の最高峰であり人気のある山だ。お陰で赤雪山や今日登る予定の石尊山は登山者が少なくて静かな山歩きが出来る。
さて、今日の石尊山はそこから更に5分ほど県道を進む。田んぼの傍らに石尊山の登山口を示す案内板が立っている。石尊不動尊前の空き地に5台ほどの駐車スペースがある。登山口には水道とトイレがあり登下山時には大いに助かる。
石尊不動尊をすり抜ける様に沢沿いの杉林の登山道を進む。登山道の左右をヤマブキの黄色い花が彩る。10分ほど歩くと大きな石塔の前に出る。
「女人禁制」
山岳信仰の名残りが今も垣間見られ歴史を感じる。まあこれが帰りに爆笑する原因となるのだが今はまだ予想もしていない。
九十九折れに高度を稼ぎながら杉林を登って行くと植生が雑木林に変わり明るく開ける。木製の古いベンチがある尾根に飛び出し、そこからは明るい尾根歩きが始まる。
明るい尾根歩きとは言っても、岩肌露わな岩綾尾根である。雨などで岩肌が濡れていたりする時は要注意。普段でも気を抜いてつまずきでもしたら危険である。
さて、尾根歩き。
この時期はツツジが登山道を飾っていてとても綺麗だった。ピンクや朱色に近い赤のヤマツツジが登山道左右に咲き乱れている中を気持ちよく歩く。
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碁盤岩、屏風岩などの札が立つ奇岩の前を通り、地元小学校の児童が描いたらしき「山姥の腰掛」と言う看板がある見晴らしの良い岩場に出る。登って来た後方を振り返ると山里が見下ろせて気持が良かった。
この後も足元に気を付けながら岩稜を登ると御社の屋根が見え始める、石尊神社奥宮だ。奥宮の先のベンチで中高年のご夫婦が一息入れていたが、我々の姿を見ると立ち上がりベンチを譲ってくれた。ご夫婦を押し出すような形ではあったが折角なので小休止させてもらった。
汗も落ち着いたところで歩き出す。九十九折れに少し歩くといきなり広々とした空間に飛び出す。やはり地元小学校児童が描いた「おべんとう広場」という表示があった。日当たりも良く展望も良い。確かに広々としてシートでもあればピクニック気分でお弁当を広げられる空間である。
その先、「おべんとう広場」から少し下り軽く登り返すと石尊山頂上の表示板と二等三角点がある。周囲は樹林で囲めれて、まるで登山道の途中の様な山頂だ。余程おべんとう広場の方が山頂らしい雰囲気があったが、そんなことを言ってみても始まらない。
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山頂と言えば「山頂ラーメン」が恒例のぺんぎん隊。でも、ここではザックを開く気にならない。おべんとう広場に戻るかとも思ったのだが、そういえばこの先にもう一つ山があることを思い出した。「ラーメンはこの先に行ってからだ!」そう言って歩き出したところで前方から女性を含む10人ほどの中高年グループが登って来た。我々は山頂を明け渡す様に先に進む。
ここからの登山道は岩稜も無く、樹林の中のなだらかな起伏が続く。左右にタラの木が多い。「時期に来ればタラの芽が・・・」と隊長に言うと、「お父さん、ここは保護地域だって言ってたじゃん!」と言われてしまった。
そう、ここ石尊山はマツとツツジの林が美しく自然環境保護地域に県指定されているのだと登る前に隊長相手に説明したのはこの私である。これは一本取られた形だ。
日当たりの良い雑木の中を進む尾根歩きは何度歩いても気持が良い。傍らの花々をカメラに収めながら歩いて行く。起伏も緩やかなのでお散歩気分である。
そんな歩きを20分ほどすると小さな石祠のある広場に到着。深高山山頂だ。
男性一人が昼食をとりながら景色を眺めている。挨拶を交わして我々も山頂ラーメンの仕度に掛る。山頂からは山里を挟んで向かい側に稜線が平らな山が見える。双眼鏡を覗くと小さな東屋がポツンと見える。先日登った赤雪山である。
いつものように山頂ラーメンを啜っていると中高年ご夫婦がやって来た。出発時、我々の車の後ろで身支度をしていたご夫婦である。挨拶を交わして談笑。人が少ない山で気持ちが良いと意見も合って笑い合う。ご夫婦はこのまま先に進み下山して下から車まで帰るとの話。我々は来た道を戻る。お互いに「気をつけて!」と声を掛け合い、ご夫婦を山頂に残して我々は帰路につく。
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石尊山山頂を越えて、おべんとう広場を過ぎれば展望の良い尾根筋を下る。登りよりも下りの方が視界が開けて周囲を観察出来る。この日も遠く赤城山や足利市、桐生市の広がりを眺めながら下って来た。
「女人禁制」の石塔まで戻った時のこと。
「お父さん、これって女の人は登っちゃいけないんでしょ?途中でオバサンたちにも会ったけど、オバサンになると女じゃないのかな?」
いきなりそう言われて爆笑してしまった。
「佑、そんなことオバサンたちに聞かれたら生きて帰れないぞ!」と言うと「それじゃ鬼みたいじゃん!あっ、だから山姥の腰掛なんだね!!」と一人合点して笑っている。隊長も子供の様でいて大人になったものである。
帰り掛けに石尊不動尊にお参りして往復8kmの低山ハイキングが終わった。