
2005年1月16日 |
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キーンコーンカーンコーン..... 「ふへぇー・・・。」 ようやく授業が終った。 チャイムが鳴り、一気に脱力してしまった。 本来なら難しい授業とかがあり、そのせいで脱力してしまうの筈なのに、全く難しくなく刺激の無い授業だから脱力してしまうという、何ともおかしな感じだ。 これじゃまるで優等生だよ・・・。 「コナン君!帰ろ!」 ブルーな気持ちで帰りの支度をしていた俺に、明るい声がかかる。 「早く帰って、サッカーでもしようぜ!」 「え?もう一週間ずーっとサッカーじゃありませんでした?」 「今日は何か違う事しよ!」 「うーん・・・それもそうだなぁ・・・。じゃあ何するんだよ?」 おいおい・・・そういうことは帰りながら話さないか? 全く、いっつもうるさい奴らだ・・・。 でも・・・。 こういう賑やかなのも・・・結構いいかもな・・・。 「ん?」 アイツがいない・・・。 「なぁ、灰原はどうしたんだ?」 「あぁ、灰原さんならコナン君が寝てる間に帰りましたよ?頭が痛いって・・・」 「え?俺・・・寝てたっけ・・・?」 「はい。普通に寝てましたよ」 あちゃ・・・俺寝てたんだ・・・。 やっぱり日頃から事件事件で疲れてるのかな・・・。 それとも授業がガキっぽかったからかな・・・。 店などが建ち並ぶ道路沿いの道を4人は色々話しながら歩く。 今日は良い天気だ。 雲も疎らにあって、いわゆる「快晴」ってやつなんだな。 「じゃあ今日は博士の家でゲームにしようぜ!」 「あ、それいいですねー!」 「博士いるかな・・・?」 3人はまだ今日どうするかを考えている。 「コナン君、今日博士、何か用事あるとか聞いてる?」 「・・・・・・え?・・・な・・何?」 「・・・コナン君どうしたの?さっきからずっと黙ってて・・・。」 「・・・あ・・おう・・・。」 そんなこと言われても・・・ アイツの事が気になっちまって・・・。 ・・・・。 「悪い・・・今日俺用事あるから、先帰るよ。」 「え〜?じゃあ今日どうするの?」 「また明日な!じゃぁな!」 ふんわり柔らかな木漏れ日が続く並木道を走り出す。 後ろからの3人の声が遠くなっていった。 「ハァ・・・ハァ・・・着いた・・・。」 博士のビートルが無い・・・。 今いないのか・・・。 ピーンポーン... 低い背で精一杯背伸びをし、チャイムを押した。 考えてみれば、病気で寝込んでる奴を起こしてドアを開けさせる事になる。 少しチャイムを押してしまった事を後悔しながら、少し不安な気持ちでチャイムに出るのを待った。 「・・・はい?」 「あ・・・俺だけど・・・。」 ・・・・ブツッ あ・・・切れちゃった・・・。 やっぱり怒っちゃったかなぁ・・・。 ガチャ・・・ そんなことを考えていたら、ゆっくりと玄関が開いた。 「・・・病気なのに来ちゃって悪ぃ・・・。」 「・・・何の用?」 「いや、大丈夫かなぁって、少し心配になって来たんだけどさ・・・。」 「・・・。」 彼女は呆れ顔でこっちを見ている。 「・・・じゃあ、様子見に来ただけだから、もう帰るな。じゃあな・・・。」 本当は違うけどな・・・。 でも、彼女の機嫌を損なう事が少し恐怖だった。 「本当・・・人一倍心配性なのね。」 彼女はさらに呆れた顔をしていた。 俺はもう帰ろうと、ゆっくりと振り向いて、ゆっくりと歩き出した。 「・・・・入る?」 「えっ・・・!?」 彼女の意外な一言に吃驚した。 こっちが振り向いて彼女を見ると、彼女は目を左上にそらした。 「だって工藤君・・・何か息があがってるじゃない?だから、少し休んでいく?って言ってるのよ・・・。」 こっちからは遠くてよく見えないが、彼女が頬を少し赤く染めているようにみえた。 「じゃ・・・じゃあ・・お言葉に甘えて・・・。」 そう言うと、彼女は振り向いてドアの中へ消えていった。 少し困惑しながらも、俺もドアの中へ入っていった。 相変わらず綺麗な部屋だな・・・。 リビングのソファーに座り、そう思いながら周りを見渡した。 一息ついていると、灰原が、氷が入っていてグラスに水滴がついてる、いかにも冷たそうなお茶とストローを、ソファーの前の机の上に2つ置いた。 「お・・・サンキュー。」 「涼んだら出て行ってね。」 そういいながら、ソファーに座った。 俺はそんな彼女の姿をみながら、ストローを咥えお茶を飲んだ。 ・・・ん? 「おい・・・何で笑ってんだ?」 いつもの表情じゃなく、優しい表情・・・。 「だって・・・私のために走ってきたんでしょ?それがおかしくて・・・」 「・・・・別にいいじゃねーか。心配だったんだよ。」 「ありがと・・・。」 「・・・・。・・・お・・・おう・・・。」 驚くほどに優しい顔をしていた。 「なーんてね。」 そう言うと彼女はいつもの表情に戻り、立ち上がった。 へ・・・どうせそうだろうと思ったぜ・・・。 少し切なかった。 「ケーキ食べる?今あるんだけど。」 「え?いいのか?」 「ちょっと待ってて。」 そうして、彼女はケーキを出した後、そのまま階段をのぼりはじめた。 「じゃあ私、頭痛いから・・・。それを食べたら帰りなさい。」 「おう・・・。」 その後ろ姿を見て、さらに切なくなった。 と、彼女が立ち止まった。 「後・・・」 ・・・? 「今日は心配して来てくれて・・・ありがと・・・。」 「・・・え・・・いや・・・・・どういたしまして・・・。」 「フフ・・・。」 こうして、2階の部屋の扉が閉まる音がした。 気付けば、俺は顔を赤くしていた。 優しいトーン。 優しい声。 優しい後姿。 何かあったら・・・ 俺に言えよな・・・灰原・・・。 ぜってー頼りになってやるから・・・。 そう思いながら、阿笠邸を後にした。
Fin.
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とにかく今回は、私の好きなカップリングの「コ哀」を書きたかったんですよねw 結果玉砕ですが・・・。 やっぱこういう小説は時間の流れとかの表現が苦手です。 あ、後ちなみに、この後阿笠邸に少年探偵団の3人が訪れ、灰原を困らせた事は言うまでもありませんw(何 |