「オペラ読本」
 −イタリアに学ぶオペラ歌手の育て方−

 大岩道也 著 31,500円
   30歳でイタリアに留学。ヨーロッパ各地で40年間第一線に立って活躍した、
 名バリトン歌手ドメニコ・マラテスタ先生との出会いにより、オペラの勉強が始まる。
 以来、オペラにこだわり、20年の永きに亘って書き上げた著者の集大成。
   著者の真摯な勉強と貴重な体験が、オペラを勉強する人はもちろんのこと、オペラ
 ファンにもわかりやすい文章で書かれている。読みすすむうちに、オペラを勉強するた
 めに必要な“常識”と勉強のすごさに驚かされ、オペラ勉強の眼目はどこにあるのか・・、
 きちんとした技術の伝承がなければ、イタリアオペラ400年の歴史はない、ということ
 に開眼させられる。
   サブタイトルに<イタリアに学ぶオペラ歌手の育て方>としているように、オペラ歌手
 を目指す人には教科書となるものであり、オペラを楽しむ人にとっても、非常に興味をそ
 そられる書物である。712頁に網羅された著者の考え方と、オペラにかけるpassione
 (情熱)が、あふれんばかりに伝わってくる。

 目次

  まえがき

 T オペラとは                    U 発声法について
   1 日本のオペラとイタリアのオペラ       17 『ベルカント唱法』の基本
   2 演劇とオペラ                   18 母音と音程の関係
   3 オペラ歌手と声                 19 音楽と言葉のリズム
   4 恩師ドメニコ・マラテスタ先生         20 『ヴェリズモ唱法』
   5 名曲の条件                   21 客席とステージの『空間』
   6 指導者の条件                  22 『息』と『声』
   7 オペラ歌手の条件               23 モーツァルトとロッシーニ
   8 オペラ歌手と音楽                24 声の良薬
   9 オペラ歌手のテクニックと必要性       25 『発声法』その基本と理解
   10 オペラ歌手の出発点について        26 イタリアでのレッスン
   11 オペラの勉強                  27 暗譜
   12 発声の勉強                   28 『ベルカント唱法』と『ヴェリズモ唱法』
   13 『役』とオペラ歌手の性格           29 音楽の仕上げ
   14 レパートリーについて            
   15 大人の歌声
   16 『ベルカント唱法』とは

 V 演奏会とオペラ上演について
   30 誠意ある演奏とその楽しみ方
   31 イタリアのコンサート
   32 《演奏会形式によるオペラ》
   33 オペラの出演とオペラ歌手の演技
   34 オペラ歌手の身分について
   35 指導者
   36 ピアニスタの役割
   37 指揮者
   38 芸術としてのオペラ
    
   あとがき
   
−その他の著書

 「オペラ留学奮戦記」
 大岩道也 著 1,500円
  この本は私が二度目の留学中、郷里の新日本海新聞社に
 書き送ったものを、大幅に書き改めたものである。
 『留学』という言葉の響きはともかく、他国の文化芸術を短期
 間で身につけることは、容易なことではない。イタリアオペラを
 真正面に見据えて捉えようと粉骨すれば、自分の足元が全く
 わからなくなってしまうことがたびたびで、焦っては駄目だと
 何度も唱えながら、出された課題を一つずつ丹念に解決する
 しかなかった。文中何度も触れているように、本場のイタリア
 オペラと日本で受け止められているイタリアオペラとには、
 非常に大きな差があることを知り、愕然とする思いだった。
 〜あとがきより〜

 目次

 第一章 イタリアへの旅
        パリ着/車窓 ミラノまで
 第二章 イタリアオペラ音楽修行
        ペンショーネ「ヨランダ」/
    ドメニコ・マラテスタ先生/
    サラ先生とロッリーニ先生/レッスン/
        セルジョ・マッサロン先生/バンデーラ先生
 第三章 オペラ交友記
        天井桟敷/兄との別れ/
    靴職人の卵/友人ジュゼッペ/
    ブォーナッペティート/演奏会/
    クリスマス・イヴ/ヴァープリオダッダ村/
    結婚式/《友人》《知人》/トラブル
 第四章 イタリアオペラ奮戦記
        イタリア放送交響楽団/
    再びイタリア放送交響楽団との協演/
    ミラノの霧/リハーサル/本番/正月/
        イタリア風時間の使い方/オペラ愛好家団体/
    飛び入り出演/『ラ・ボエーム』出演決定/
        『ラ・ボエーム』の効用/演奏会形式のオペラ/
    配役/『ラ・ボエーム』リハーサル/
    『ラ・ボエーム』本番
 第五章 オペラ講習会
        マニン宮殿/講師陣/スケジュールと体力/
    マエストロ、マリオ・デル・モナコ/
    最高にして最後の『道化師』/標準演出/
    「それ行け」マーリオ/最高水準のステージを目指す/
        「トリ」をつとめたコンサート/音楽の『空間』/
    マリオ・デル・モナコ氏の伝えたかったこと
TOPに戻る