神戸での暮らし 

育児サークルをつくる 


ママチャイルドくらぶは、長男が2歳4ヶ月、次男5ヶ月くらいの時に始めました。毎日の育児もたいへんでした。育児サークルの開催場所に、みんなより一足先に行って、部屋の準備をしておくことさえ、当時の私にはしんどかったです。「さあ出かけるゾ」という時にかぎって、上の子がウンチしたり、下の子がぐずってきたり…。でも、転勤族で身寄りも友人・知人もいない土地で、「何とかその街に溶け込みたい。こどもにも、私にもわかってくれる人が必要なんだ」という思いでやっていました。役所のY保健婦さんが折りにふれて、お力を貸して下さったのが、とても嬉しくて励みになりました。
 三男の妊娠初期に流産しかけ、しばらく安静を言い渡されたのを機に、『ママ・チャイクラブ』の看板はおろしました。正直に言うと、肩の荷が降りてほっとした反面、やっぱりさびしく思いました。場所の方は、引き続き乳幼児期のこどもたちとお母さんたちに今も開放しているそうです。
 お近くにお住まいの方、よろしかったらのぞいてみてくださいね。
  



すくすく広場・ピッピくらぶ 


 次男と同じダウン症のこどもがいる地域内のママたちと一緒に、区役所の保健婦さんに「私たちも気軽に集まれる場所が欲しい」とお願いしました。その数ヵ月後、区役所の一室に『すくすく広場・ピッピくらぶ』を開設されました。ダウン症に限らず、発達がゆっくりだったり、心配りが必要な赤ちゃんも、ここならママといっしょにゆっくり過せます。



 神戸市の子育て支援 


 神戸市に住んでいた頃は、とても行政が身近に感じられました。それは、ささやかな一母親の声をきちんと聞いてくれる人がいたからです。
 公園のすべり台に手すりをつけて欲しいと電話したら、翌日にはやってきて、いっしょに公園まで見に行ってくれた区役所の職員さん。結局は、滑り台の構造上無理だということで、手すりはつけられませんでしたが、わざわざ現場を見に来てくださって話を聞いて下さったことが嬉しかったです。
 冬になり、公園に誰もいなくなったとき、自宅の近くの公立保育所に飛び込んで、「園庭で子どもたちを遊ばせてください」とをお願いしたら、その場でにっこり笑って受け入れてくださった所長先生。
 「ママチャイルドくらぶ」に力を貸してくださった保健婦さん。発達に気がかりな子どもたちのお母さんたちが、気軽に集まれる場が欲しいと相談した、その3ヶ月後には「すくすく広場ピッピくらぶ」が開設されました。
  ちょうどその頃から、「子育て支援」という言葉を聞くようになりましたが、子どもとの暮らしの中で、あまり制度として実感する機会はありませんでした。私自身、日々の生活に追われて、制度についてほとんど知る機会がありませんでした。
 今、当時を振り返りながら思うのは、実際に使えない制度を拡充することより、まずは子育て真っ最中の母親たちのどんな声も聞いてくれたこと。それが母親たちの育児への意欲を高め、何よりの子育て支援だったと…私は思います。
 



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