親力って何?


「親力って、何?」と先日、聞かれました。実は、私自身「親」の役割もよくわからず、迷いつつ、惑いつつ、試行
錯誤の繰り返しの毎日を送っています。でも、ふとした折に、「あれ?以前はすごくたいへんだったけど、なんか
楽になったなあ」と思うときがあります。


 例えば、子どもが人前で泣いた時。以前は、その場にいる周りの人から責められているような、いたたまれない
気持ちになって、子どもに泣かれるのが、つらくてつらくてたまりませんでした。今は、人前で子どもが泣いても、
子どもの泣きたい気持ちを大事にしてやりたいと思うようになりました。子どもが、あまり泣かなくなった…その子
の成長も大きいのでしょうが、「泣いてもいいよ」という気持ちの余裕のようなもの…こんなとき「親力ついたなあ」
と自分自身をうれしく思うのです。


 赤ちゃんが生まれて、毎日まいにち、四六時中抱っこしていました。長男は、片時も私から離れない子でした。
ベッドに寝かせても、ラックに座らせても、夫に抱いてもらっても、激しく泣き続ける赤ん坊でした。長男を抱っこし
たまま、私は一日を過ごしました。自分が食事をするときも、トイレに行くときも、いつも抱いていました。赤ん坊が
眠るときも両手で抱いていないと、起きて泣くので、自分の体を座椅子に固定して倒れぬようにして、長男を抱い
たまま寝る夜が、半年以上続きました。一人歩きができるようになっても、やっぱり「抱っこ」をせがまれます。
 背中にに子どもの着替えやおもちゃで膨らんだリュックを背負い、買物した夕食の材料を下げて、おサルのよう
にしがみつく子どもを小脇に抱えて、4階の自宅まで、階段を登り降りし続けた日々もありました。



 そんなある日、子どもの体重を量ってみたら、いつの間にか10キロを超えていました。10キロをひょいと片手で
抱えたまま、何やら用事を済ましてしまう私の腕のなんと逞しいことか…独身時代の折れそうにか細かった腕
は、今では遠い日の幻です(^^;
 子どもを相手に、「ああでもない」「こうでもない」と言いながら、無我夢中でジェットコースターのような毎日を重
ね、気づかぬうちにいつの間にか身につくもの…親力って、そんなもんかなあと思う今日この頃です。

(2003年3月14日)
    
      

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