長崎での事件

 長崎で4歳の男の子が殺害される事件が、昨日発覚しました。今、幼稚園でも学校でも地域でも、その話で
戦々恐々と言う状態です。事件があった電器量販店は、我が家から徒歩10分のところにあります。放課後、長
男は小学校の友達と誘い合って、近くの公園で遊んでいましたが、しばらくは、子どもだけで外に出せなくなりま
した。6年ほど前、神戸の須磨で中学生が「サカキバラ」と名乗って、小学3年生を殺害したときも、当時一歳に
なるかならないかの長男と事件のあったすぐ隣町に住んでいて恐ろしい思いをしました。
社会の中で、子どもの居場所がないとおもいます。親も育児不安、育児ストレスが膨れあがります。どうやった
ら、子どもを守れるのでしょうか?
 

 新聞報道によると、3月から4月にかけて、我が家から一キロと離れていない大型商業施設で幼児から小学生
までの男の子に対して、淫行や暴行などの事件が数件あったそうです。犯行のやり方が、今回の事件と酷似し
ていることから、同一犯とも推測されています。
実は、事件の1週間前にその商業施設で、私も子どもたちを連れて、買い物したのですが、そうした注意を呼び
かける張り紙や、警備の強化など何もありませんでした。こうした、店舗側の対応にも問題はないでしょうか?



さらに、腹が立ったのは、「おもちゃ売場や遊具のあるところに子どもを放置して、買い物をする今時の親の意識
が問題」などと、ある新聞に掲載された店側のコメントです。私が子どもの時も、おもちゃ売場で夢中になってい
る間、親は買い物していましたし、デパートに行けば迷子のアナウンスがよく聞こえていました。近所の原っぱで
子どもたちは遊んでいる間、家事を済ませていました。昔の親はのんきでいられたと思います。子どもと密着し
て緊張している時間は、今の母親の方が長いのです。子どもを安心して委ねられない今時の社会こそ、問題な
のではないでしょうか。


 そういう反省もなく、無責任な言葉を親に浴びせ掛けるから、ちっとも社会が変らないのだと思います。育児の
孤立化が進んでいる理由を「核家族化」とか「密室育児」などと言っている専門家がいますが、私は社会全体が
子どもを育てているという意識が希薄になってきたので、「核家族化」が進み、自分の意思とは裏腹に「密室育
児」に追い込まれている親もいます。これで、もしも犯人が少年であったら、さらに「親の責任」で事件が語られ、
本来考えなければならない人たちが何も考えようとしない無関心のままでいるのではないかと、危惧していま
す。


 「親はなくとも子は育つ」という諺があります。今も昔も、人間は社会の中で育っていくものです。病んだ人間を
生んでいるのは、親ではなく、社会なのだと思います。親がどんなにダメな人間で、ダメな育て方をしても、社会
がしっかりしていたら、子どもはちゃんと育つものなのではないでしょうか。親ばかりに「がんばれ」という社会で
は、育児は本当にしんどい!!そう、思います。


(2003年7月8日)