管理人の徒然評論のページ

 

この半年は暇な時間が多かったので本や音楽、

マンガ、お笑い・・・いろんなものにどっぷりつかりました。

それについての感想を書いていきたいと思います。

 

最初に久しぶりに読んだ新球友の感想を書こうと思います。

久しぶりに読んだ新球友は何度となく見たせいか他の学年のよりボロボロでした。

 

鈴木勝也

 鈴木の文章の特徴は思いっきり口語調だと言う事。しかしさすがに随想なので無理をして文体を作っている気がする。しかし文章の内容はエピソードと本人の弁をバランスよく書いて読みやすきいい文章になっていると思う。最後のほうは大人になったなあという印象を受ける。野球部を子供のように心配している様子がらしい。

 

山本和広

 文章は長くないく、言い切りの文体が多いことからりシャープな印象を受ける。「あれだけ練習をやらされたのに負けてしまって情けない」という文章に山本の確固たる自我が表れている。やらされたのに、負けてしまってというフレーズは自分のチームを客観視しており、とんでもない切れ者のようにさえ思える。実際は違う意味でキレているが。

 

塩田耕一

 随想の長さはかなりの長さである。非常に落ち着いた淡々とした文体が特徴である。彼の深い心理状態が汲み取れるようで読んでいて新しい発見がある。塩田については文中「お前が持っている以上に・・・中略・・・野球をあきらめないでいてほしい」という文章がこれ以上なく上手く表現している。これはおそらくあの人の証言であろう。

 

吉本貴則

4回生全員にいえることだが、軟式野球部で人の思いを考えられるようになったと思う。それは吉本の文章からも読み取れる。高校までとは違い主体的にチームについて考えるようになったことが伝わってくる。西日本大会などで二人部屋で一緒になったとき話をしたことを思い出した。

 

豊田幸平

第一文の「西日本も・・・」は誰もが思ったことではないだろうか。短い文章ながら印象は強い。おもろい事を書かねばという気持ちがヒシヒシト伝わってくる文章である。意外に時間をかけて書いたのかな、とも思ったりする。

 

木村匠太

 最初から最後までボケ通しという随想になっている。先の豊田とともに言えることだが面白いことを言える書けるというのは非常にインテリジェンスな行為と私は位置づけている。言葉遊びやめちゃくちゃな数字。とにかく笑った。こういうの大好きです。

 

島貫知也

 ある意味一番驚いたのが島ちゃんの随想だ。なんといっても文章が面白い。今までほぼ謎であった内心をしっかりと書ききっているのが凄く面白かった。島ちゃんの雰囲気こそ良き軟式野球部の空気かもしれない。

 

後藤洋司

 後藤もさすがにアトムにいただけあって文章は上手い。自分の内心を正直に書ききっている。少し笑えるネタを入れたり、つらい思い出を入れたり話のベクトルの振りが気持ちいい。文中「楽しさからつらさを引いてもおつりが来る」というのは、つらい思いを乗り越えたからこその言葉である。

 

井上大輔

 大輔といえばリーマンというくらい定着してしまったこの異名。そのエピソードで読み手をぐっと引き込む手法は見事だ。いわゆるつかみはオッケーというやつである。辛い話を挟みつつ最後はオチをつけてハッピーエンド。幸せであった日々があってこそ書けた随想である。

 

井上典久

 ノリの文章はみんなの間でかなり話題になっていた。実はかなりやっつけで書いたのではないかと。もう少しだけ主体があってもいいんじゃないかと思いました。

 

マネージャー編は後ほど

 

 

いわゆる普通の本

 

錦繍 宮本輝 新潮文庫

 宮本輝は「幻の光」という映画の原作になっていたのとコーヒーのCMであった「宮本輝は知っている」というので名前は知っていましたが、作品はあまり呼んでいませんでした。本作の前に優駿を読んでその魅力にメロメロになった私はおすぎが推薦していたので読んでみましたがこれは傑作だと思いました。元夫婦がひょんなことから手紙を交換しお互いの今や過去を紡ぎ出すというものですが、非常に美しい話です。読んで損はしないと思います。宮本輝は作品によってばらつきがあるように思うので注意が必要だと思います。

 

ナイフ 重松清 新潮文庫

 これはとある友達から薦められたものです。話としては学校でのいじめを主題とした短編集で結構激烈な表現もあってつらいところもあります。でもそれを乗り越える主人公やその家族の強い精神性や優しさは心に突き刺さってくるようです。私の家はこんな家庭たりえたのだろうか。私はこのような困難には立ち向かっていけるのだろうか。考えさせられました。中でも「エビス君」というのは泣けました。喫茶店に一人でいたときなので少し恥ずかしかったですが。

 

敗れざる者たち 沢木耕太郎 文春文庫

 実際の話は敗れていったものの話ですが、敗れざるとしたところに作者の気持ちが入っていると思います。世間で言えば敗者の彼らにも決して光がないわけでないといっているようです。長嶋茂雄と同期入団した3塁手の話。天才といわれながらも不遇な晩年を向かえ、引退してからもトレーニングを続ける野球選手。そんな彼らの影が光以上に輝いて見えるようです。

 

ナンシー関の本全部 ナンシー関

 ナンシー関を知ったのは確か大学三年の夏ぐらいだったと思う。半田の友達に薦められて読んだ記憶がある。基本はテレビ批評であるけれど文章が凄まじく上手く、読んでいてまったく飽きることがない才能のほとばしりを感じることが出来た。全く読んだことのない人は「ベリーベストオブナンシー関の小耳にはさもう」を読んでみることをお勧めする。

 

人間失格 太宰治

 高校の友達はよく「太宰治を読むと死にたくなる」といっていたが本当にそんな気持ちになる。主人公の性格は人間誰しも持つ悪魔的とも言うことがいえない、不気味な悪意と無気力、プライドである。恋人と心中しようとして自分だけが生き残り、勘当され、最後はモルヒネ中毒になって俳人になりまさに人間失格。絶望しましたが、なんて文章が上手いのだろうと読後改めて思いました。あっち側には自分はどうしてもいけないんだなと年を経るたびに思います。それはそれで深い絶望なのでしょうか。

 

建築MAP京都 TOTO出版

 京都のいろんな建物、銀閣寺とか東福寺のような寺社、京都駅ビルや三条木屋町にあるようなデザイナー設計の建物、同志社大学の煉瓦校舎などいろんな建物が紹介されている。建物の歴史や文化的な背景が知れるので京都が好きな人歴史が好きな人にはお勧めかもしれない。これをもって観光するのも面白いと思う。

 

オタク学入門 岡田斗司夫 新潮OH!文庫

 オタクによるモノの見方解釈の仕方ものすごく丁寧に書かれていて面白い。ルパン三世のカリオストロの城のオープニングの解析。ハリウッド映画のパターンを時間軸で調べたり、SFのパクリの系譜などこれは、と思うものが満載で楽しめる。これさえ読めば素人相手なら一席ぶつことぐらい出来そうだ。

 

デザインの解剖 佐藤卓 美術出版

 世の中のあらゆる工業物は決められた仕様に基いて作られている。それを突き詰めて解剖していくとどういう風に見えるのかという、ユニーク本である。キシリトールガムの包装にも身障者への工夫、ガムと包装紙のくっつきを防止する工夫、ガムの甘味が時間ごとにどのように変化するか考えられて作られている話など思わず「へぇー」といいたくなるような本。あらゆる製品には哲学があり徹底的に考えられて作られているんだと再確認させられた。工学部、美術やデザインが好きなら読む価値はあると思う。

 

彼らの流儀 沢木耕太郎 新潮文庫

 世の中いろんな人がいてやはりいろんなドラマがあるんだなあと改めて感心させてくれる。エッセイでもルポルタージュでも小説でもない不思議な感じだが、淡々としたでも力強い文章がとても印象的で長島一茂の話、ラルフローレンの靴下の話なんだか素敵な話です。

 

無名 沢木耕太郎

作者の父親が入院しその父親について作者が改めて向き合う話。父親は無名でありその生涯を静かに生きる姿を再発見し、父親の唯一の趣味であった俳句から父親を知ろうとする。父親とは何なのか自分の父親に対する思いもかわってしまいました。これはいい。

 

新・世界地図 福田和也

 これは小説ではないのだが非常に興味深い話で難しいのだが面白い。そんな感じの本だ。アメリカやロシア、EU諸国の国家戦略とは何か、日本がとるべき道はどこにあるのかという話がメイン。アラブとアメリカの関係。実はフセインはアメリカが作ったという話など社会が好きだった人なら読むべきであろう著作ではないかと思う。

 

詩と批評 ユリイカ 2003年6月号 青土社

 この号の特集はJ-POPの詩学。最近の音楽のしについてかなりディープに書いてある。小室哲哉から浜崎あゆみに始まり、草野マサムネやナンバーガール、グレーイプバイン、くるりまでとかなり多岐にわたっている。感想を書くとかなり深いなー、というのとこんなことホンマに考えとるのか?と思うこともしばしば。でも面白いです。

 

よのなか 藤原和博

 この作者は民間人で始めて東京の公立中学の校長になった人だ。この人の提唱する「よのなか科」というのが実に面白い。ハンバーガーを題材にその原料の流れ、材料費と儲けの関係や地図を使ってどこに店を出すかといった話や、ニューハーフの人をゲストに呼んで男とは何か女とは何かについて考えたり。私も中学生ならそんな授業を受けてみたいなと思える話ばかり。本書も読み物としても非常に楽しい。自殺についての話は考えさせられました。悶々と生きるとは何か悩んでいた中学生時代に読みたいと思った一冊です。

 

競馬への望郷 寺山修司

 寺山修司は大学三年のころに興味を持って何冊か読んだが、最近の競馬欲求も相成って手にとったのが本書である。昔々のハイセイコーという競走馬の話。地方から中央に進出しなで斬りにした伝説は今読んでも面白い。そのハイセイコーの引退を惜しんで寺山修司の「さらばハイセイコー」の一節

  ふりむくな

    ふりむくな

    うしろには夢がない

というのは私の人生に残る一節になりそうです。

 

まぼろしの郊外 宮台真司 朝日文庫

 最近よくテレビに出るいわゆる人気学者(こう書くと私が嫌っているようですが私は好きです)のかなり前の著作。いわゆるニュータウンにおける弊害や酒鬼薔薇問題について書いてあるのが興味深い。また聴く音楽によって本人がどう見られたいかを意識しているというのはドッキリした。ちなみに私は自意識の表出を恐れていると出ました。

 

自由な新世紀、不自由なあなた 宮台真司

 先に紹介した宮台真司の人生相談のようなそうでないような本である。一見人生相談に答えているようで全然関係のない話をしていたり、ぜんぜん違うと思いきや見事な回答を出したりといった感じ。男と女の精神性の違いは非常に納得した。男より女のほうが賢くて大人っぽいのも納得した。

 

動機 横山秀夫 文春文庫

 半落ちで有名な作者の短編集。表題作はそんなでもなかったが、逆転の夏は面白かった。ミステリーはあまり読まないのだが面白いなあと思いました。ほかに何が面白いか誰か教えてください。

 

まだまだ続く

 

マンガとその周辺

 

攻殻機動隊 士郎正宗

 SFマンガの傑作といわれている本作。感想は・・・とにかく難しい。読んでて疲れる理解が出来ない。科学的知識がある程度内と読めないかもしれないマンガだ。その辺の本より何倍も難しい。欄外の注釈も異常な数でこれだけ読むのも大変。しかしこれを読んで思ったのは士郎正宗は天才だということです。私もまだ読み込みが足らないようです。

 

絶対安全剃刀 高野文子

 天才といわれ続ける作者の初の単行本。初版は20年位前の本だが面白さはあせない。特に田辺の鶴という話はうなるし、玄関、うしろあたまという作品の細やかな心理描写などはよくかけるなあと関心の一言です。

 

ナニワ金融道 青木雄二

 いわゆるギリギリの人たちの人生模様を描いた話。先物取引で失敗してしまい修学旅行の金に手をつけてしまう教頭。やくざと交通事故に遭い金を搾り取られる親子・・・とかなりきつい内容だがグイグイ引きこまれ途中でとまれない無力がある。これを読んで思った結論は。連帯保証人にだけはならんどこうという事です。

 

魁!クロマティ高校 野中英治

 説明不要の面白さ。私は完全に後乗っかりであるけどこの作品は大好きです。特に竹之内豊がツボで出てくるだけで笑ってしまう。センスあふれるというか笑いのセンスのみでやっている。構成作家やったら凄いんじゃないかと思う。

 

さらに続く

 

お笑いとテレビの話

もうちょいまって