ポンペイ島について


 <文化>

 なんといっても、サカオでしょう。
 夕方のポンペイを歩いていて、カーンカーンというリズミカルな音が聞こえてきたら、それはサ
カオの合図。胡椒科の木の根っこを石でたたいて、つぶします。水をくわえ、どんどんつぶした
ら、ハイビスカスの樹皮で包んで搾るのです。すると、茶色の粘性の液体ができあがり、これが
サカオです。
 ただ、味は、はっきりいって、まずい! ただの泥水! なんでこんなものが好まれて飲まれ
ているのかしらと疑問に思ったりもします。但し、毎晩のように飲んでいる島の人々も、決して
おいしいとは思っていないようで、みんな「味はよくない」と言うんですよね。
 じゃあ、なぜ、こんなもんが飲まれるの? と思うでしょ。 島の人は、「感覚」だと答えてくれ
ます。一口飲むと、まず、舌がしびれてきます。さらに飲み進めていくうちに、口数が減って静
かになり、自然と眠れるとか。お酒と違って、ハイにならず、ローになるので、サカオを飲んでい
る人は、みんな、とてもとても静か。サカオバーに行くと、お客がひたすら自分の世界に入っ
て、黙々とサカオを飲んでいる姿を見ることができます。店内の雰囲気はやたらと暗く、小さな
BGMがひっそりと聞こえているといった感じです。サカオを飲んだドライバーは、超ノロノロ運
転になるのだから、とても平和な飲み物かもしれません。



  
    ハイビスカスの樹皮に包んだサカオを搾っています。ココナッツをコップにして受けています。






戻る
戻る