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Online Medニュース・バックナンバー 06年2月
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初診料270点・再診料病院57点・診療所71点ーー06年度診療報酬決定
(2006.2.15)
中医協は2月15日、06年度診療報酬点数表を決定し、川崎二郎厚生労働大臣に答申しました。初診料は、このOnline Medニュースが推測で示した中の病院の引き上げと診療所の引き下げで財政上プラスマイナスゼロとなる270点で決まりました。再診料も、病院で1点、診療所で2点の小幅引き下げにとどまりました。ただ、診療所と200床以下の病院が対象の継続管理加算5点が廃止となり、特に診療所への影響は大きなものとなります。200床以上病院の外来診療料は2点下げて70点(包括からヘモグロビンA1Cを除外)です。
初診料では、紹介患者加算が廃止となりました。入院基本料に対する紹介外来加算・急性期入院加算など、紹介率を要件とした加算は廃止です。急性期病院にはこれらが影響しますが、その分は入院基本料への上乗せなどに回されたということで、中医協の病院代表委員は受け入れました。
DPCも引き下げです。DPCとして包括されている部分全体で3.16%引き下げとなるように病院ごとに設定している調整係数を下げます。薬価などを含めた医療費トータルの引下げ率と同率です。
(2月15日)
急性期入院加算など紹介率点数廃止へーー06年度診療報酬改定
(2006.2.11)
病院間、診療所間を含む医療機関の機能分化と連携を促進するものとして、紹介率を主な要件と位置づけていた紹介患者加算(初診料)、紹介外来加算・紹介外来特別加算(入院基本料等加算)、さらに急性期入院加算・急性期特定入院加算などが、06年度診療報酬改定で廃止となる方向です。
診療情報提供料も引き下げ
紹介患者加算算定の基本となっている診療情報提供料については、これまでの4種類を点数表簡素化の観点から2種類にまとめ、点数は引き下げとなります。
医療機能の分化と連携の促進という医療政策の大きな流れの中で、急性期病院として生き残りを図ろうとする病院では、紹介率30%以上の急性期入院加算の取得がここ数年の大きな目標とされ、取得する病院の数も大きな伸びを見せていました。それを廃止するというのです。
なぜ廃止なのでしょうか。厚生労働省が中医協に提出した改定項目案では、「紹介率については」(1)医療機関の類型によって複数の算定式がある、(2)同一の病院でも医療法上の算定式と点数表上の算定式がある、(3)救急医療に積極的に取り組むほど紹介率が低下する、などにより「合理的でない」との指摘があるとし、その上で、「紹介患者加算(対初診料)は紹介率などに応じて6区分に細分化され複雑であり、医療機関の機能分化・連携に必ずしも寄与していない」としています。
機能分化・連携に寄与していないのは入院基本料に対する急性期入院加算なども同様だということです。
財源は救急や小児科に振り向け
資料とは別に、厚生労働省の麦田医療課長は2月8日の中医協総会で、「病診連携は大きな論争の的で医療提供のシステムに関わることであり、診療報酬で進めることは考えていない。点数があるから紹介するというのは逆であり、廃止する。そもそも連携、紹介は医療機関として当然の行為であり、それを誘導的に行うことを廃止する。その分は、救急や小児深夜加算などにつけている」と説明しました。
政策誘導の廃止方針による
昨年決定された中医協改革の方針の中で、点数による政策誘導は行わないこととされましたが、それに従うものということです。
これに対し、存続を求める意見も強く、また、機能分化と連携の推進の今後の進め方についての疑問も出され、次回、15日に改めて議論することとされましたが、廃止の方向はほぼ固まりました。
2号(診療)側で病院を代表する委員、また、1号(支払)側でも市立病院を運営している松浦氏(坂出市長)は、特に急性期入院加算と急性期特定入院加算について「現実に機能しているもの」として、廃止ではなく評価の引き下げにとどめることを求めました。
しかし、2号側でも日医常任理事の松原氏は「門前診療所から紹介という抜け道を使っているところもある」として廃止に賛成、また、1号側の勝村氏は救急医療や小児・産科医療の充実を求める立場から、「ダイナミックな転換が必要」と訴えました。
特定機能病院と地域医療支援病院は入院料で評価
紹介率要件が医療法で定められている特定機能病院と地域医療支援病院については、入院料などで別途評価することとしています。
(2006年2月11日)
06年度診療報酬改定の方向
(2006.2.6)
1.36%の引き下げが決まった06年度診療報酬改定は、現在、中医協で個別点数の設定の議論が進められています。
すでに、引き下げすべき項目、一方で引き上げるべき項目、また1項目の点数でも病院と診療所や入院の短期と長期などの評価のあり方を見直すべき項目、などの大きな仕分けが行われています。
1月27日には、その仕分けを元にした中医協の公聴会が横浜市で開催され、パブリックコメントの募集(1月27日締切り)も行われました。
公聴会、パブリックコメントを受けて、2月3日の中医協ではより具体的な個別点数の改定の考え方が厚生労働省から示され、次回8日にかけて議論、2月15日には点数改定を答申する予定です。
引き下げ率二桁の点数項目や廃止点数も
医科点数は、全体で1.5%の引き下げですが、小児科、産科、麻酔科と救急医療については評価の充実、またIT化推進のための点数評価、そして新規医療技術の導入もあり、引き上げとなる項目もかなりあります。
そうした評価の見直しの中では、引き下げとなる項目は大幅な下げ幅となるものが出てきます。前回、04年の改定は診療報酬本体はプラスマイナス・ゼロで算定されましたが、引き下げ点数で大きいのは15.1%下げというものがありました。また、今回は引き下げどころか廃止となる項目も多く出てきます。一方、今回と同様に重点評価の対象とされた小児科で前回は3倍に引き上げられた点数項目がありました。
病院・診療所を一本化する初診料点数を予想
今回は、前回と違い、点数表全体に渡る大改正となるため、焦点となる項目も多くあります。その1つは初診料の見直しです。診療所を下げ、病院を上げて一本化する方向となっています。どんな点数になるのか、推測をしてみましょう。
273点から256点の間での決着に
初診料は現在、診療所274点、病院255点です。前回改定では格差是正として、病院を5点(2.0%)引き上げたのに対し、診療所は4点(1.5%)引き上げにとどめられました。20点あった差を19点差にしたものです。
今回は、これを一本化します。方法としては、診療所を下げ、病院を上げるとしています。そこで枠が決まります。
病院の上げ幅を最小に抑え、診療所を最大限引き下げると、256点となります。また、その逆に診療所の下げ幅を最小とし、病院の上げ幅を最大に取るなら、273点です。この上下の枠の中での設定となります。
中間の264点では病診間でバランスが取れない
256点なら、診療所は6.6%の大幅引き下げ、病院は0.4%引き上げです。一方、273点なら、診療所は0.4%の引き下げにとどまり、病院は7.1%の大幅引き上げとなります。
中間点をとるなら264点でしょうか。診療所3.6%引き下げ、病院3.5%引き上げです。
これで引き下げ、引き上げがほぼ均衡するように見えます。しかし、全体への影響を見るためには初診料の医科総医療費に対する割合を考慮しなければなりません。
初診料割合の高い診療所により大きい影響
医科総医療費に占める初診料の割合は3.4%です。そして、診療所だけで見ると初診料の診療所全医療費に占める割合は2.7%、病院だけでは0.7%となっています。これは、同率の引き上げ、引き下げであっても、実際の影響は診療所の方により大きく現れることを意味します。
医科医療費への影響を中立とするなら270点
診療所と病院のそれぞれの初診料の割合を考慮して、全体への影響がゼロに近いところを探すと、診療所を1.5%下げ、病院を5.9%上げた270点となりそうです。
初診料もマイナス1.5%なら266点に
ただ、これでは医科全体で1.5%引き下げるための財源をどこか別の点数で作らなければならなくなります。初診料も最低限1.5%引き下げに寄与させるとするなら、266点くらいになるようです。診療所は2.9%引き下げ、病院は4.3%引き上げとなります。
270点、266点を目安の攻防か
さらに、ここで他の引き上げ項目や新規保険導入分の財源をいくらかでも確保しようとするなら、265点、264点と下げていく必要が出てきます。
こうしてみると、おおむね、266点あるいは270点といったあたりを目安にした綱引きになると思われます。
加算部分で誤差も
ただ、これまで見てきた診療所と病院の初診料の医科総医療費に占める割合には時間外加算や紹介患者加算、乳幼児加算を考慮していませんので、その分の誤差がでてきます
特に、今改定では、紹介患者加算は廃止の方向となっていますので、そこでマイナス改定の財源をいくらか見込むこともできます。一方、乳幼児加算は引き上げがあります。
加算については、改めて考えてみますが、初診料としては以上のような状況になっています。診療所、病院の開設者の方は、心、だけでなく、いろいろと準備をしておいてください。
(2月6日)