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Online Medニュース 10年12月
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12月のニュース

社会保障改革案、診療報酬・介護報酬同時改定の基本方針策定を柱に 厚労省検討本部が第1回会議(2010.12.28 0:25)資料

後発品割合が過去最大の3.6ポイント拡大、診療報酬改定効果 4−5月22.0%(2010.12.28 0:25)資料

企業ニュース12.27●アンジェスMG、エーザイ、キョーリン製薬ホールディングス、ジョンソン・エンド・ジョンソン●(2010.12.28 0:25)


平成23年度医療保険給付国庫負担予算案4.0%増・8兆3934億円 社会保障費は自然増に対応(2010.12.27 7:30)資料

企業ニュース12.24●グラクソ・スミスクライン、サノフィ・アベンティス、日本化薬、明治製菓、日本ケミカルリサーチ、シンバイオ製薬●(2010.12.27 7:30)


保険医療機関への個別指導3666件・集団的個別指導1万3254件、増加が続く、21年度指導監査状況(2010.12.24 0:10)資料

京都の医療法人病院に10億円余の返還金、療養病棟患者を一般病棟で請求・施設基準の虚偽届出など(2010.12.24 0:10)資料

歯科医院の不正事例2件を紹介、付け増し請求・振り替え請求・自費診療分を保険請求(2010.12.24 0:10)資料

企業ニュース12.22●アストラゼネカ、武田薬品、トーアエイヨー、バイエル薬品、小野薬品●(2010.12.24 0:10)


認知症患者の評価のあり方など慢性期入院医療の包括評価、分科会が議論開始(2010.12.22 9:10)資料

企業ニュース12.21●中外製薬/大日本住友製薬、ノバルティスファーマ、ヤンセンファーマ、ブリストル・マイヤーズ/大塚製薬、エーザイ、帝國製薬/エーザイ、第一三共、田辺三菱製薬、日本新薬、米ブリストル・マイヤーズスクイブ、LTTバイオファーマ、ラクオリア創薬、生化学、沢井製薬●(2010.12.22 9:10)


1人当たり医療費の都道府県格差、国保+後期高齢者医療で1.396倍、最高福岡県は変わらず 08年度医療費マップ(2010.12.21 1:30)資料

企業ニュース12.20●大鵬薬品、ノバルティス、アステラス製薬、ノバルティスファーマ/田辺三菱製薬、日本化薬、興和、サノフィ・アベンティス、ゼリア新薬●(2010.12.21 1:30)


保険医療指導大綱・監査要綱を見直し、対象選定方法など レセ審査情報活用システムも構築、厚労省(2010.12.20 1:05)資料

コンタクトレンズ検査料を次期改定で見直し、不当な請求排除へ 厚労省(2010.12.20 1:05)資料

厚労省元監査官1175万円を受領、アドバイスに加え疑義照会で適法と回答・異動後も働きかけ(2010.12.20 1:05)資料

企業ニュース12.17●ブリストル・マイヤーズスクイブ/大塚製薬、ロシュ、小太郎漢方、大正製薬、武田薬品●(2010.12.20 1:05)


DPC病院の調整係数、「全病院の平均的水準+一定幅」に変更、病床規模・診療特性による区分も(2010.12.17 9:35)資料

企業ニュース12.16●エーザイ、沢井製薬、大塚製薬、独ベーリンガーインゲルハイム、バイエル薬品、ファイザー、帝人、ジョンソン・エンド・ジョンソン●(2010.12.17 9:35)


鳥インフルと新型インフル結合型が発生しやすい、ヒトに感染しやすく ザナミビル耐性の少なさ近く明らかに(2010.12.16 7:55)

中医協薬価専門部会、新薬創出加算継続の是非 3月から議論開始(2010.12.16 7:55)資料

企業ニュース12.15●日本イーライリリー、アボットジャパン、科研、第一三共、サンド薬品、ノバルティス、塩野義製薬、大塚ホールディングス、ポーラファルマ●(2010.12.16 7:55)


社会保障改革の基本方針を政府が閣議決定、具体策は民主党調査会中間整理と政府有識者検討会報告(2010.12.15 0:35)資料

ファイザー梅田社長、2010年は上市ラッシュの年、売上目標を達成(2010.12.15 0:35)

企業ニュース12.14●田辺三菱製薬、エーザイ・三光純薬/積水メディカル、生化学、持田製薬、メディシノバ、サノフィ・アベンティス、大日本住友製薬、クラシエ●(2010.12.15 0:35)


後発品割合30%達成が見えた、次回改定で加算最低要件に30%設定も、薬局は対応の可能性(2010.12.13 1:50)資料

再発・再燃成人T細胞白血病リンパ腫に国産抗体医薬KW−0761、協和発酵キリンが来春承認申請(2010.12.14 11:05)資料

企業ニュース12.13●第一三共、アストラゼネカ、ノバルティス、大塚製薬、ファイザー、参天製薬、大洋薬品●(2010.12.14 11:05)


レセプトコンピュータチェック、対象薬1955品目への疑義付箋4.9%、疑義対査定率6.3% 支払基金(2010.12.13 1:50)資料

第一三共、ファーストインクラスのc-Met阻害薬がフェーズ3準備中、非小細胞肺がんで(2010.12.13 1:50)資料

アクロメガリー(先端巨大症)、脳下垂体の良性腫瘍が原因、手術で治癒・完治36%(2010.12.13 1:50)資料

企業ニュース12.10●エーザイ、シンバイオ製薬、大塚製薬、グラクソ・スミスクライン、ノバルティスファーマ、アストラゼネカ、小野薬品、日本アルコン、アステラス製薬●(2010.12.13 1:50)


OECD医療費統計は国により内容が異なる、国際比較には注意が必要 厚労省検討会(2010.12.10 0:30)資料

企業ニュース12.9●タカラバイオ、大日本住友製薬、ジェンザイム・ジャパン/帝人ファーマ、独バイエル、大塚製薬、オンコセラピー・サイエンス●(2010.12.10 0:30)


後発医薬品割合 4月に22.3%、以後足踏みで8月22.8%、中医協調査(2010.12.9,9:15)資料

薬学会が国民向けに医薬品の理解を促す情報、100%安全な薬は存在しない(2010.12.9,9:15)資料

薬害再発防止の中学生向け教材、被害者の生の声を伝え考えさせる(2010.12.9,9:15)資料

企業ニュース12.8●アステラス製薬、協和発酵キリン、第一三共、武田薬品、テルモ、アストラゼネカ●(2010.12.9 9:15)


疑義解釈7 入院患者の他医療機関受診時の投薬費用の精算、医療機関コード未記載処方せんには薬局が問い合わせ(2010.12.8,1:20)資料

疑義解釈7 有床義歯の新製までの間の旧義歯の義歯管理料、算定可能 歯科で8項目(2010.12.8,1:20)資料

80歳で20歯以上は27%、メタボ予防・改善に男性4割・女性5割が問題 国民健康・栄養調査(2010.12.8,1:20)資料

企業ニュース12.7●キョーリン製薬ホールディングス、沢井製薬、協和発酵キリン、米ファイザー、ブリストル・マイヤーズ株式会社/大塚製薬、大鵬薬品、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ホスピーラ・ジャパン●(2010.12.8 1:20)


電子レセ請求の医科7−8月分医療費4.1%増、DPC点数伸び率が半減し10.5% 支払基金(2010.12.7,1:05)資料

日本人高血圧患者の43%にアルブミン尿、ARB降圧剤がリスク低下に貢献(2010.12.7,1:05)資料

企業ニュース12.6●武田薬品、ロシュ、塩野義製薬/オンコセラピー・サイエンス社、アステラス製薬/マルホ、興和、高田製薬●(2010.12.7 1:05)


がんを含む新生物の医療費7.8%増・3.3兆円、65歳以下で循環器を抜く 平成20年度国民医療費(2010.12.6,0:15)資料

企業ニュース12.3●アステラス製薬、米メルク、アンジェスMG、アボット・ジャパン●(2010.12.6 0:15)


沢井製薬がキョーリン製薬に経営統合を提案、ハイブリッド型製薬企業で2014年2320億円に(2010.12.3,3:15)資料

薬剤師が先駆け競う、「プライマリ・ケア認定薬剤師」単位取得の研修会 1−2月に3都市で開催(2010.12.3,3:15)資料

企業ニュース12.2●バクスター/武田薬品、アステラス製薬、第一三共、大塚製薬、沢井製薬、キョーリン製薬ホールディングス、ノバルティスファーマ、米メルク、ヤクルト、ジョンソン・エンド・ジョンソン●(2010.12.3 3:15)


抗インフルエンザ薬10月納入量、イナビルがタミフルの4倍、シーズントップも 厚労省(2010.12.2,3:20)資料

がん化学療法後の高尿酸血症、ラスブリカーゼ(販売名:ラスリテック)が解決してくれる(2010.12.2,3:20)資料

企業ニュース12.1●ファイザー/エーザイ、バクスター、タカラバイオ、日本ベーリンガーインゲルハイム、アステラス製薬、田辺三菱製薬、久光製薬●(2010.12.2 3:20)




社会保障改革案、診療報酬・介護報酬同時改定の基本方針策定を柱に 厚労省検討本部が第1回会議(2010.12.28 0:25)資料

急性期医療強化、イノベーションで日本発医薬品など研究推進(医療政策:制度改革)

 厚生労働省は12月27日、今月14日に閣議決定された「社会保障改革の基本方針」に基づき制度改革案をまとめるため、厚生労働大臣を本部長とする「社会保障検討本部」を設置した。「医療・介護」では、「診療報酬・介護報酬同時改定(平成24年度)の基本方針」の策定を課題とし、併せて施設の機能分化と連携体制構築、急性期医療の強化・重点化などを行う。また、新成長戦略に基づく医療イノベーションのため、日本発の医薬品・医療機器・医療技術の研究開発推進策を検討する。6月に社会保障改革案の全体像をまとめる。

 閣議決定された「社会保障改革の基本方針」では、「社会保障の機能強化」と「財政の健全化」を同時に達成するため、それに必要な安定的な財源確保・財政健全化のための税制改革を一体的に検討し、23年半ばまでに成案を得ることとしている。

 厚生労働省の社会保障検討本部は、その中の社会保障改革案をまとめることとなる。「医療・介護チーム」とそのサブチームとしての「医療イノベーションサブチーム」のほか、年金チーム、就労推進チーム、貧困・格差チーム(低所得者対策総合検討サブチーム)、子ども・子育て支援チーム、番号チームを設置、6チームと2つのサブチームで事務局を構成する。

 医療・介護チームは保険局長を主査とし、メンバーは保険局総務課長と医療課長のほか、老健局、社会・援護局、医政局。健康局の各総務課長などで構成する。
 検討事項は、次回、平成24年4月実施の「診療報酬・介護報酬同時改定の基本となる方針を策定する」ことを第1とする。
 第2に、その方針と整合的な「医療。介護の提供体制の見直しなどの改革案」を作成することとしている。
 そのための政策課題としては
(1)医療・介護施設の機能分化の推進及び地域における連携体制の構築 :病院・病床機能、介護施設機能、医療・介護計画、療養病床の再編の検討を含む
(2)急性期医療の強化、重点化及び急性期から慢性期への円滑な移行
(3)在宅医療・介護の充実、プライマリケアの明確化 ;地域包括ケアの具体像の提示を含む。
(4)在宅を支える高齢者向け住宅保障
(5)マンパワーの充実確保、等
の5項目をあげている。
 重要なキーワードは、機能分化推進と連携体制構築、急性期医療の強化・重点化、在宅医療と介護の充実、プライマリケアの強化、と言える。
 診療報酬・介護報酬同時改定でも、そうした視点での点数設定が目指されることになろう。

 第3は、「予防医療、介護予防の具体化」で、介護予防のエビデンスやノウハウの集積・普及などをめざす。
 第4は、「医療・介護の効率化方策の具体化」で、IT化の推進などを行う。
 第5は、これらの改革を踏まえた「医療・介護の費用推計」で、社会保障国民会議がまとめた試算を基礎として、改革内容に応じた修正を行うこととしている。
 また、「必要な給付費から算定されるニーズと実態のギャップに基づき、必要な基盤整備などの投資的経費の試算を行う」。

 医療イノベーションサブチームは、技術総括審議官を主査とし、医薬担当の大臣官房審議官が副主査、メンバーは大臣官房厚生科学課長、医政局経済課長・研究開発振興課長、健康局総務課がん対策推進室長、医薬食品局審査管理課長、保険局医療課長で構成する。
 「新成長戦略に基づく医療イノベーションの具体化」を検討事項とし、「日本発の医薬品・医療機器、医療技術の研究開発推進」を目指す。
資料1:厚生労働省社会保障検討本部について(厚労省)
資料2:検討事項(厚労省)
資料3:厚生労働省社会保障検討本部(第1回)全資料(厚労省)



後発品割合が過去最大の3.6ポイント拡大、診療報酬改定効果 4−5月22.0%(2010.12.28 0:25)資料

最近の調剤医療費の動向・平成22年5月号(診療報酬情報:後発医薬品)

 厚生労働省が12月27日まとめた最近の調剤医療費の動向・平成22年5月号によると、後発医薬品の使用割合は数量ベースで22.1%となった。4−5月平均でも22.0%となっている。前年同期に比べると、5月で3.7ポイント拡大、4−5月でも3.6ポイントの拡大と、かつてない大きな伸びを記録した。後発医薬品調剤体制加算の算定要件を処方せん枚数ベースから数量ベースに変更したことが功を奏したことを明確に示す結果となった。

 最近の調剤医療費の動向は、電子レセプトを使用した調剤報酬請求を対象として集計している。調剤報酬請求はすでに90%以上が電子レセプトで行われているため、このデータはほぼ全国の調剤の状況を示すものとなっている。

 後発医薬品の数量ベースでの使用割合は、これまでも徐々にではあるが進んできていた。特に診療報酬改定年には、その時々の対策に応じてある程度の拡大を示していた。
 最近の年次推移を見ると、18年度(4−3月)15.4%、19年度16.1%、20年度18.0%、21年度18.9%となっている。前年同期に対する増加分は、順に、1.3、0.7、1.9、0.9であり、まさに診療報酬改定に対応した拡大である。20年度の1.9ポイントが最大となっていた。
 これに対し、今年4−5月は3.6ポイントというこれまでにない大幅な拡大となった。新たな後発医薬品調剤体制加算の効果であると言えよう。

 新たな加算は3段階で設定されており、30%以上を達成すれば加算点数もより大きなものとなり、30%以上の加算となる施設基準の届出も増加を続けている。
 中医協の抽出調査では、6−8月の伸びが頭打ち状態となっていたが、全国ベースでの今後の動向が注目される。
資料1:後発医薬品割合(数量ベース)、後発医薬品調剤率(最近の調剤医療費の動向・平成22年5月号)(厚労省)
資料2:最近の調剤医療費の動向・平成22年5月号(厚労省)



企業ニュース 12.27●アンジェスMG、エーザイ、キョーリン製薬ホールディングス、ジョンソン・エンド・ジョンソン●(2010.12.28 0:25)




平成23年度医療保険給付国庫負担予算案4.0%増・8兆3934億円 社会保障費は自然増に対応(2010.12.27 7:30)資料

社会保障予算5.3%増・28兆7079億円、子ども手当てで福祉13%増(医療政策:予算)

 政府は12月24日、平成23年度予算案を決定した。総額92兆4116億円、前年度比0.1%増、国債費と地方交付税交付金を除く各種政策のための経費総額は54兆780億円、前年度比1.2%増とわずかな伸びにとどまっている中で、社会保障費は自然増に対応して1兆4393億円、5.3%増の28兆7079億円となった。
 社会保障費のうち医療保険給付費に対する国庫負担は8兆3934億円で前年度比3214億円、4.0%増となっている。

 政府は、予算編成にあたり「府省を超えた予算の組替え等により、社会保障の自然増への対応のほか、新成長戦略施策等に重点化」を行ったとし、社会保障については「自然増への対応」を行ったことを示している。社会保障の自然増等は1.3兆円。
 これにより社会保障費28兆7079億円は5.3%増と、他の多くの経費が前年度比マイナスとなっている中で突出した伸びとなっている。その結果、一般会計予算総額92兆4116億円の中の構成割合は、前年度の29.5%に対し1.6ポイントの拡大を見せ31.1%となり、30%を超えた。

 社会保障費の内訳は、年金10兆3847億円(構成比36.4%、伸び率2.5%増)、医療9兆9250億円(34.8%、4.9%増)、福祉等5兆7473億円(20.2%、13.2%増)、介護2兆2037億円(7.7%、5.9%増)、雇用2547億円(0.9%、21.9%減)となった。子ども手当ての増額などで福祉等が大きく膨らんだ。
 医療9兆9250億円のうち、医療保険給付費分は8兆3934億円で前年度比3214億円、4.0%増となった。
資料1:平成23年度予算案のポイント(総額、社会保障費、構成割合など)(財務省)
資料2:社会保障関係予算(ページ3に「医療保険給付費」など)(財務省)
資料3:厚生労働省予算案の全体像(ページ4に「社会保障関係費の内訳」)(厚労省)
資料4:平成23年度政府予算案(全資料)(財務省)
資料5:平成23年度厚生労働省予算案の主要事項(全資料)(厚労省)



企業ニュース 12.24●グラクソ・スミスクライン、サノフィ・アベンティス、日本化薬、明治製菓、日本ケミカルリサーチ、シンバイオ製薬●(2010.12.27 7:30)




保険医療機関への個別指導3666件・集団的個別指導1万3254件、増加が続く、21年度指導監査状況(2010.12.24 0:10)資料

返還額は減少傾向、保険医療機関の指定取消し16件(医療経営:指導監査)

 厚生労働省は12月22日、保険医療機関・医師などに対する指導・監査の平成21年度の状況をまとめた。保険医療機関に対する個別指導は3666件で前年度より256件増加、集団的個別指導は1万3254件で661件増加、ともに最近5年間では最大となった。監査は85件で前年度より16件増加したが、100件を超えていた17−19年度に比べると少ない。指定取消しは16件で前年度の33件から半減、最近5年間では最も少なかった。返還金額は30億3903万円、減少傾向にあり最近5年間で最低となった。

 個別指導は、集団的個別指導の対象となった医療機関のうち、翌年度の平均点数上位4%の保険医療機関に対して個別面談方式で行う。また、診療内容などについて医療機関関係者や保険者、患者などから情報提供があれば、それを優先して対象とする。厚労省は年に8000件を目標としているが、まだその半数にも届いていない。しかし、年々増加しており、平成17年度の2878件からは4年間で27%増となっている。

 集団的個別指導は、レセプト1件当たり平均点数の上位8%の保険医療機関に対し、面接懇談方式で行う。17年度の1万746件に対し18年度はわずかに減少したがその後は増加を続けており、21年度の1万3254件は4年間で23%増となった。

 監査件数は21年度が85件で前年度に比べると16件増加したが、17年度104件、18年度124件、19年度105件という状況に比べると少なくなっている。
 保険医療機関の指定取消しは、17年度54件、18年度36件、19年度52件、20年度33件と経過してきた中で、21年度は16件と少なかった。

 保険医療機関の指定取消し(取消し相当を含む)は、21年度は医科3件、歯科13件、薬局0件で歯科が多かった。保険医などの登録取消し(取消し相当を含む)は医師2人、歯科医師14人、薬剤師0人でやはり歯科医師が多い。薬局と薬剤師の取消しはなかった。

 監査と取消しが減少傾向にある中で返還金も減少傾向となっている。21年度の30億3093万円は、17年度の60億6272万円から半減している。
資料1:平成21年度における保険医療機関等の指導及び監査の実施状況(概況)(厚労省)
資料2:参考資料(結果の詳細、取消し事例など)(厚労省)



京都の医療法人病院に10億円余の返還金、療養病棟患者を一般病棟で請求・施設基準の虚偽届出など(2010.12.24 0:10)資料

取消し処分の前に病院は廃止(医療経営:指導監査)

 平成21年度の保険医療機関の取消しで、返還金額が大きかったのは10億1314万円の医療法人竜王会小澤病院(京都府)となった。療養病棟の入院患者について、一般病棟や障がい者施設等病棟に転床したとして不正請求、入院基本料で虚偽の届出をし不正請求などが明らかにされた。昨年8月31日に廃止されていたが、今年3月19日付けで取消し相当の処分が行われた。

 監査となった発端は、京都社会保険事務局に寄せられた匿名の文書による情報提供であった。それに基づき、個別指導を実施、その中で勤務表やタイムカード、病院管理日誌などが虚偽に作成され、または改ざんされたものであることが判明したため、個別指導を中止して監査に切り替えた。

 監査の結果、療養病棟の入院患者を一般病棟などに転床したとしての不正請求、入院基本料で施設基準の要件を満たしていないのにも係らず、虚偽の届出をして不正請求していた事実が明らかになった。
資料:平成21年度における保険医療機関等の指導及び監査の実施状況・参考資料(4−5ページに「取消しの状況と主な事例」)(厚労省)



歯科医院の不正事例2件を紹介、付け増し請求・振り替え請求・自費診療分を保険請求(2010.12.24 0:10)資料

情報提供した患者の補綴物検査で不正が判明(医療経営:歯科医療)

 平成21年度の保険医療機関の取消しで、歯科では2件の事例が紹介された。返還金額は769万円(北海道)と459万円(京都府)。いずれも、行っていない診療分の付け増し請求、高い点数の診療への振り替え請求、また自費診療であるものをさらに保険請求、という不正請求を行ったもの。

 北海道の大村歯科クリニックは、北海道社会保険事務局に不正請求の疑いがあるとの情報提供があり、個別指導を実施、その中で、診療録と診療報酬請求の不一致、一部負担金が未収金となっている患者が多数あった。そのため、不正または著しい不当請求が強く疑われたとして監査を実施した。
 その結果、付け増し請求、高点数診療への振り替え請求、自費診療として患者から料金を受領していながら保険診療として請求、という不正が明らかにされた。
 昨年4月2日付けで保険医療機関の指定取消しが行われた。返還金は769万6千円。

 京都府のはやし歯科医院は、京都社会保険事務局に、患者から京都府などを経由して情報提供があり、個別指導を実施。しかし、不正または不当の診療報酬請求について確証が得られなかった。
 そこで、情報提供者から事情を聴取、また口腔内の確認を行った結果、「はやし歯科医院」が診療報酬を請求していた補綴物が他の医療機関で製作し装着されていたものであることが判明。
 さらに、患者調査を実施した結果、実際には装着していない補綴物を装着したとして保険請求していたなど不正または著しい不当請求が疑われたため、監査を実施した。
 監査により、付け増し請求、高点数診療への振り替え請求、自費診療として患者から料金を受領していながら保険診療として請求、という不正が明らかにされた。
 返還金は459万1千円。昨年12月17日付けで廃止していたが、今年1月14日付で保険医療機関の指定取消し相当、保険医の登録取消しの処分が行われた。
資料:平成21年度における保険医療機関等の指導及び監査の実施状況・参考資料(4−5ページに「取消しの状況と主な事例」)(厚労省)



企業ニュース 12.22●アストラゼネカ、武田薬品、トーアエイヨー、バイエル薬品、小野薬品●(2010.12.24 0:10)




認知症患者の評価のあり方など慢性期入院医療の包括評価、分科会が議論開始(2010.12.22 9:10)資料

中医協付帯意見・診療側意見・支払側意見を踏まえて検証(中医協情報:慢性期医療)

 中医協・診療報酬基本問題小委員会下部組織の診療報酬調査専門組織・慢性期入院医療の包括評価調査分科会(分科会長:池上直己・慶応大学医学部教授)は12月21日、次回診療報酬改定に向けた議論を開始した。10月15日の中医協総会でまとめられた慢性期入院医療に係る調査・検証の進め方を受け、(1)22年度改定による療養病棟入院基本料変更の影響についての検証、(2)慢性期入院医療の在り方の総合的検討に資する検証、(3)認知症患者の状態像に応じた評価の在り方についての検証、の3点を検証事項とし1月から個別の議論を開始する。

 検証事項は、22年度改定時の中医協付帯意見、また、次回改定に向けて検討すべき事項として診療側と支払側とがそれぞれに中医協に提出した意見の中から、慢性期入院医療に関する部分を整理したもの。

 (1)療養病棟入院基本料変更の影響では、医療区分・ADL区分の実態を見るためレセプト調査とコスト調査を行う。
 レセプト調査では、基本料、加算、出来高分などを調査し病院の収入を把握、またコスト調査では、医療機関の人件費、施設整備費、材料費等を調査し病院の支出を把握する。
 「医療区分1」の実態の検証も行う。

 (2)慢性期入院医療の在り方の総合的検討に資する検証では、厚生労働省が行った 「医療施設・介護施設の利用者に関する横断調査」の詳細な分析を行う。また、レセプト調査から特定除外患者の分析を行う。

 (3)認知症患者の状態像に応じた評価の在り方についての検証は、診療側の意見を踏まえたもの。「認知症患者の状態把握方法、適切な評価の在り方」について、専門家からのヒアリングを行い、検討を進める。また、横断調査で行った「認知症高齢者の日常生活自立度」を用いた調査結果の分析を行う。
 認知症患者に関する評価についての本格的な議論を開始することになるが、次回改定での導入にまでは至らないと見られる。
資料1:慢性期入院医療の包括評価調査分科会の進め方について(厚労省)
資料2:慢性期入院医療に係る調査・検証の進め方(厚労省)
資料3:12.21、慢性期入院医療の包括評価調査分科会配布全資料(厚労省)



企業ニュース 12.21●中外製薬/大日本住友製薬、ノバルティスファーマ、ヤンセンファーマ、ブリストル・マイヤーズ/大塚製薬、エーザイ、帝國製薬/エーザイ、第一三共、田辺三菱製薬、日本新薬、米ブリストル・マイヤーズスクイブ、LTTバイオファーマ、ラクオリア創薬、生化学、沢井製薬●(2010.12.22 9:10)




1人当たり医療費の都道府県格差、国保+後期高齢者医療で1.396倍、最高福岡県は変わらず 08年度医療費マップ(2010.12.21 1:30)資料

後期高齢者医療では福岡県が長野県の1.49倍(医療費:医療費マップ)

 厚生労働省が医療費の地域差を把握するために作成している医療費マップの08年度版によると、国民健康保険の1人当たり医療費について地域別の年齢構成要因による影響を除外した「地域差指数」で見ると、全国平均の1に対して最も高いのは長崎県で1.178、最も低いのは千葉県で0.889となった。長崎県は千葉県の1.325倍となっている。
 また、市町村国保と後期高齢者医療の合計では、福岡県が最も高く1.212、長野県が最も低く0.868となった。福岡県は長野県の1.396倍。

 地域差指数は、高医療費の市町村を指定して安定化計画を作成させ、医療費の適正化を図るために使用されてきた。これまでは患者負担を除く給付費ベースで作成していたが、平成20年度の後期高齢者医療制度創設を中心とした医療制度改革の中で、安定化計画も見直されたことから、地域差指数は患者負担を含む医療費ベースで作成している。
 このように基礎データが給付費から医療費に変更されたこと、また後期高齢者医療制度の創設により給付費の範囲も大きく異なっていることから、従来の地域差指数との比較は困難となっている。

 最高と最低との格差が、市町村国保だけで見るよりも、市町村国保と後期高齢者医療との合計の方が大きくなっているのは、後期高齢者医療の格差が大きいため。
 後期高齢者医療だけで地域差指数を見ると、最も高いのは福岡県で1.238、最も低いのは長野県の0.831で、福岡県は長野県の1.4898倍という大きな格差となっている。

 また、制度改革による条件の違いはあるが、改革前の市町村国保は老人保健制度を含むデータであり、その意味では改革後の市町村国保と後期高齢者医療制度の合計とは、被保険者構成がほぼ近いものとなっている。
 07年度の市町村国保の最高(福岡県1.215)と最低(千葉県0.868)の格差は1.3998倍であった。08年度の市町村国保と後期高齢者医療の合計の格差は1.396倍であり、ほぼ同様の結果となっている。
資料1:平成20年度医療費マップ(厚労省)
資料2:医療費の地域差(医療費マップ)(バックナンバー)(厚労省)



企業ニュース 12.20●大鵬薬品、ノバルティス、アステラス製薬、ノバルティスファーマ/田辺三菱製薬、日本化薬、興和、サノフィ・アベンティス、ゼリア新薬●(2010.12.21 1:30)




保険医療指導大綱・監査要綱を見直し、対象選定方法など レセ審査情報活用システムも構築、厚労省(2010.12.20 1:05)資料

コンタクトレンズ診療所収賄事件の再発防止策(医療経営:指導・監査)

 コンタクトレンズ診療所を経営するシンワメディカル社の取締役から賄賂を受け取ったとして厚生労働省の現職課長補佐で元保険局医療課医療指導監査室の特別医療指導監査官が逮捕、起訴されたことに対し、厚生労働省は12月17日、検証と再発防止についての中間取りまとめを発表、指導対象の選定方法を含めて「指導大綱・監査要綱」を見直す方針を明らかにした。また、審査支払機関との連携を強化し審査情報を地方厚生局と厚生労働省で集約して活用する仕組みを構築する。

 指導大綱・監査要綱については、まず、「指導監査業務が不正行為の発生を防止できるものとなっているか」という観点から確認を行う。
 また、現在の体系は平成7年12月に定めたものであり、「時間が経過し保険診療をめぐる情勢の変化に対応し得るものとなっていない」と指摘されていること、さらに「実施状況に差が生じている」ことから、「指導対象の選定方法」を含めて見直しを行うこととした。

 審査支払機関との連携強化により審査情報を地方厚生局と厚生労働省で集約して活用する仕組みの構築は、事務処理の標準化・統一化の中に位置づけた。
 標準化・統一化としては、各種マニュアル類の整備、疑義照会の早期整理、指導医療官の確保、職員に対する研修の充実強化を図る。
 また、厚生労働省と地方厚生局との権限と責任が明確になっていなかったことから、保険医療機関の指定取り消し処分などを行う場合に厚生労働省本省に対して行うこととされている「内議」について、その必要性やあり方について検討することとした。
 これらと合わせて、審査支払機関との連携強化と審査情報を厚生労働省で集約・活用するシステムを構築するものとしている。

 逮捕・起訴された住友元監査官によるアドバイスを受けていたシンワ系診療所の対応に苦慮した地方社会保険事務局(現在は地方厚生局)の職員は厚生労働省の監査官としての住友元監査官に疑義照会を行ったものの、住友元監査官は上司の決裁を経ることなく個人の判断で適法と説明、これを受けて地方社会保険事務局の職員もそれ以上の指導監査を行わなかった。
 また、逮捕される1年以上前、近畿地方厚生局に対しては住友元監査官がシンワ系診療所に協力しているとの内部告発が行われていたにも関わらず厚生労働省に迅速に報告されていなかった。

 こうした経緯を踏まえ、内部監察体制の整備も図る。大臣をトップとする「監察本部(仮称)」を設置し、弁護士など外部有識者の参画を求める。事務局としては大臣官房観察室(仮称)を設置する。保険医療分野だけでなく、労働関係も含めた対応とする。
 さらに、指導の場を通じての監査官と医療機関との密接な関係から生じた事件であることから、指導監査の実施時に対象医療機関と接触のない他の地方支分部局の職員を参画させることとする。
 事務処理の標準化・統一化も図ることとし、指導監査のマニュアル整備、疑義照会の早期整理、職員に対する研修の充実強化を進める。
資料1:保険医療機関等に対する指導・監査の検証及び再発防止に関する 検討チーム:中間とりまとめ報告書(本文)(厚労省)
資料2:保険医療機関等に対する指導・監査の検証及び再発防止に関する検討チーム中間とりまとめ報告書について(参考資料を含む全資料)(厚労省)



コンタクトレンズ検査料を次期改定で見直し、不当な請求排除へ 厚労省(2010.12.20 1:05)資料

包括のコンタクトレンズ検査料を不当に避ける方法をアドバイス(医療経営:指導・監査)

 厚生労働省の検討チーム中間取りまとめは、住友元監査官が、シンワ系診療所に対していくつかの検査を包括した点数である「コンタクトレンズ検査料」の適用を避けて不当に利益を上げる方法をアドバイスしていたことから、次回、平成24年度の診療報酬改定に向けて「コンタクトレンズ検査料」の見直しを含めた検討を行うこととした。

 住友元監査官は、一般の眼科学的検査に対する診療報酬は出来高で設定されていることから、いくつかの検査を包括したコンタクトレンズ検査料を適用すべき、コンタクトレンズの装用を目的に受診した患者について、「一連の診療行為を作為的に分けて、治療に伴う検査と説明できる場合には出来高で請求し、そのように説明できない場合には保険診療が可能であるにもかかわらず自費診療により対応するなどして不当に利益を上げることができる方法をアドバイス」していたという。
 こうした方法を防止するための見直しが行われるものとみられる。
資料:保険医療機関等に対する指導・監査の検証及び再発防止に関する 検討チーム:中間とりまとめ報告書(本文)(2ページに「シンワ系診療所に対するアドバイス」、6ページに「コンタクトレンズ検査料の検討」)(厚労省)



厚労省元監査官1175万円を受領、アドバイスに加え疑義照会で適法と回答・異動後も働きかけ(2010.12.20 1:05)資料

厚労省は12月10日付で懲戒免職(医療経営:指導・監査)

 厚生労働省の検討チーム中間取りまとめによると、住友元監査官は、シンワ系診療所に対しコンタクトレンズ検査料の適用を避けて不当に利益を上げる方法をアドバイスしたことなどにより、謝礼として、平成20年2月4日から同年9月25日までの間に合計1175万円の現金を受領した。

 アドバイスのほかに、シンワ系診療所の対応に苦慮したいくつかの社会保険事務局の職員が住友元監査官に疑義照会した際に、住友元監査官は上司の決裁を経ることなく個人の判断で適法と説明した。コンタクトレンズ診療所に対する指導監査の中心的役割を果たしていた住友元監査官であることから、地方社会保険事務局の職員もその説明を受け入れそれ以上の指導監査を行わなかった。
 さらに、社会保険庁国際事業室(当時)、年金局国際年金課に異動した後も、シンワ系診療所への指導監査に関連して地方厚生局などの職員に働きかけを行っていた。ただし、それによって指導監査の内容が変えられたことはなかったという。

 住友元監査官は今年9月25日に逮捕、10月15日に起訴され、12月7日に初公判となった。厚生労働省は12月10日付けで、懲戒免職処分を行った。
資料:保険医療機関等に対する指導・監査の検証及び再発防止に関する 検討チーム:中間とりまとめ報告書(本文)(1-2ページに事件の経緯)(厚労省)



企業ニュース 12.17●ブリストル・マイヤーズスクイブ/大塚製薬、ロシュ、小太郎漢方、大正製薬、武田薬品●(2010.12.20 1:05)




DPC病院の調整係数、「全病院の平均的水準+一定幅」に変更、病床規模・診療特性による区分も(2010.12.17 9:35)資料

激変緩和のため2-3回をかけて移行(中医協情報:DPC)

 DPC病院に対し参入前年度の収入を保証する形で病院ごとに設定されている調整係数が大幅に変更される。厚生労働省は12月16日のDPC評価分科会に新たな方式として、(1)「直近の診療実績」に基づき設定、(2)全DPC病院の平均的報酬水準に一定幅を加味して設定、(3)病小規模や診療特性を踏まえた設定、という基本方針を提示、分科会は了承した。激変緩和は必要とされ、2-3回の診療報酬改定を経て移行される。

 調整係数については、中医協で「前年度並み収入の確保という機能は廃止する」との方針が決定されている。
 その方針に基づいて平成22年度診療報酬改定では「新機能評価係数」への置き換えが行われ、6項目からなる「機能評価係数2」が導入された。ただし、これも段階的実施とされ、調整係数のうち、DPC点数の上積みとなっている部分について、その4分の1を移行させたものであった。4分の3を含めた残りは「暫定調整係数」として、従来の調整係数を引き継いでいる。

 今回、厚生労働省が示したのは、そうした移行方式とは別に、調整係数全体のあり方を見直すもの。6項目の「機能評価係数2」を継続するか、さらに新規項目を設定するかについては、今後の調整係数全体の見直しの中で、改めて検討されることになる。

 新たな方式では、「全DPC病院の平均的報酬水準」を基本として考えるが、そこに一本化して病院ごとの係数の設定を廃止するか、あるいはやはり病院ごとのデータも加味して病院ごとに設定するのか、については今後の検討となる。
 病院の病床規模や診療特性を踏まえた設定とされていることから、病床規模や診療特性による区分を設定し、それぞれに「平均的報酬水準」を設定することも考えられる。

 平均的報酬水準に加味する「一定幅」は、平均値で設定した場合には平均より高い値となる病院が実績よりも低い評価を受けることになるため、そこを調整するものとして設定する。現在設定されている各病院の調整係数で最大値は1.3263となっており、DPC点数よりも約33%高い診療報酬の算定となっている。
 「一定幅」が設定されても、こうした高い調整係数のところまではカバーされないことになる。つまり、現行の調整係数のあり方から見ると、頭打ちの措置がとられるということになる。
 ただし、この「一定幅」についても、病床規模や診療特性による区分を設定することとなり、一律の「一定幅」となることはないと見られる。

 調整係数の算定のあり方を大幅に見直す今回の方式は、大きな変化となり、病院への影響も大きいため、激変緩和が必要とされ、2-3回の診療報酬改定を経て、全面移行とする方向となっている。
 新方式が決定されれば、新規参入病院についても、同じ方式で係数の設定が行われることになる。
資料1:DPC制度の基本的な考え方に関連する論点(3)(厚労省)
資料2:DPC制度の概要と基本的な考え方(3)(厚労省)
資料3:調整係数に関するデータ(厚労省)
資料4:12.16、DPC評価分科会配布全資料(厚労省)



企業ニュース 12.16●エーザイ、沢井製薬、大塚製薬、独ベーリンガーインゲルハイム、バイエル薬品、ファイザー、帝人、ジョンソン・エンド・ジョンソン●(2010.12.17 9:35)




鳥インフルと新型インフル結合型が発生しやすい、ヒトに感染しやすく ザナミビル耐性の少なさ近く明らかに(2010.12.16 7:55)

東大医科研・河岡教授が見解、鳥インフル流行地の豚で発生の可能性(医薬品:企業情報)

 世界で昨年大流行した新型インフルエンザH1N1は強毒性鳥インフルエンザとして恐れられているH5N1と結合してリアソータントウイルス(合併結合変異ウイルス)ができやすく、H5N1ウイルスの流行地域でそれが発生し、H1N1と同様にヒトの間で流行しやすいものとなる可能性がある。一方、新型インフルエンザに対し、有効性とともに耐性ウイルスが極めて少ないことで注目されるザナミビル(リレンザ:グラクソ・スミスクライン)について、子どもを対象とした耐性ウイルスの発生状況についてオセルタミビル(タミフル:ロシュ-中外製薬)と比較した試験の結果がまもなく示される。

 東京大学医科学研究所の河岡義裕教授(感染・免疫部門ウイルス感染研究分野)が12月15日、グラクソ・スミスクラインが開催したセミナーで明らかにした。
 ザナミビルとオセルタミビルの比較試験は、耐性ウイルスが子どもに発生しやすいことから、4-15歳の子どもを対象にそれぞれ70人程度で比較したもの。いずれもオセルタミビル耐性ウイルス陰性の集団であり、男女の割合もほぼ同等となっている。
 この結果、ザナミビルの方が明らかに耐性ウイルスの出現が少ないということになれば、ザナミビルの物性として耐性ができにくいものであると言えそうだ。河岡教授は、その結果を近く論文として公表する予定だ。

 ザナミビルの物性として耐性ができにくいことが明らかにされれば、H5N1とH1N1とのリアソータントが出現した場合の対応策としても、力を発揮することが期待できそうだ。
 新型インフルエンザが世界を席巻した昨年、日本ではオセルタミビルを中心に抗インフルエンザウイルス薬を早期に使用した結果として、死亡者を極めて少なくすることができたとされる経験を、H5N1とH1N1とのリアソータントが出現した場合にも生かすことができるだろう。

 H5N1とH1N1とのリアソータントについて河岡教授は、それぞれの細胞を結合させる実験を行った結果、「リアソータントができやすい」ことを確認した。
 また、H1N1ウイルスは季節性インフルエンザウイルスと比べて肺でよく増えることを踏まえ、H5N1とH1N1とが結合した細胞がヒト肺細胞で増えやすいことも確認した。今後、動物実験でも確認する予定だ。
 さらに、H5N1とH1N1とが結合した細胞をフェレットに感染させ、くしゃみなどにより他のフェレットに伝播することも確認した。
 これらの結果から、H5N1の流行地では、ウイルスに感染している豚の間でH5N1とH1N1とのリアソータントができやすく、それはヒトに移りやすいものとなると考えられるとの見解を示した。H5N1ウイルス感染者数はインドネシアが世界で最も多く、エジプト、ベトナム、中国などが続いている。



中医協薬価専門部会、新薬創出加算継続の是非 3月から議論開始(2010.12.16 7:55)資料

次期薬価制度改革の検討事項、製薬業界案も(中医協情報:薬価制度)

 中医協・薬価専門部会は12月15日、次回制度改革に向けた検討事項と検討のスケジュールについて厚生労働省から提示を受け議論、基本的に了承した。検討事項は新薬創出加算の検証を含め5項目が提示されたが、「必要に応じ追加する」とされ、厚労省は製薬業界からの提案も今後取り入れていく方針。

 この日示された検討事項は、(1)先発医薬品より高い後発医薬品の取扱い、(2)後発医薬品の収載品目数と薬価の大幅なばらつき、(3)内用配合剤について、配合されている成分が特例引き下げを受ける場合の内用配合剤の取扱い、(4)原価計算方式による算定方法の取扱い、(5)新薬の処方日数制限。(6)新薬創出・適応外薬解消等促進加算の検証、の6項目。このうち、(5)新薬の処方日数制限は、10月27日の中医協総会で新たな取り扱いが決定されている。

 これらのテーマは、これまでの中医協議論の中で委員から提起されてきたもの。これに対し、製薬業界からの専門委員である禰宜氏が、業界としてこれまでに不採算品の薬価のあり方、また、必須医薬品の薬価のあり方について検討を求めてきたとし、次回にも業界案を提案したいと発言、これらも検討事項に加えることとされた。

 厚生労働省は、検討事項については「必要に応じ追加する」としており、製薬企業からの提案については、別途提示を受ける予定。

 次回薬価制度改革の焦点は、新薬創出加算制度を本格実施とするかどうかであり、厚労省は提示した検討スケジュールの中で、「新薬創出加算の検証」を4回議論することとしている。

 新薬創出加算の検証事項としては、
(1)財政影響;加算品目による各社ごとの財政影響、加算制度継続の財政影響(23年度薬価本調査結果)
(2)適応外薬等の開発・上市状況;国が開発要請した適応外薬等の開発・承認状況、公募品目となった未承認薬の対応状況、加算により、新たに国内開発に着手されたもの等の状況
(3)後発医薬品の使用状況(平成23年度薬価本調査の結果)
とされている。

 議論では、京都府医師会副会長の安達委員が、新薬創出加算のスタート時点の業界による医療機関への説明活動と価格引き上げ問題を取り上げ、その後の厚労省と業界の対応により「落ち着くところに落ち着いた」との認識を示しながらも、「今は卸が苦労しているのではないか」として、その面についても検証事項に入れるべきと発言した。
 厚生労働省も、流通問題は取り上げる必要があるとの考えを持っている。

 この日は、検討事項のうち、後発医薬品の薬価、内用配合剤の薬価の議論を行った。
 3月頃に予定する次回に、新薬創出加算の検証についての第1回の議論を行う。
資料1;次期薬価制度改革に向けて現在までに検討を行うことが提案されている事項(厚労省)
資料2;今後の検討スケジュール(厚労省)
資料3;新薬創出・適応外薬解消等促進加算の検証事項(厚労省)
資料4;中医協・薬価専門部会配布塩資料(厚労省)



企業ニュース 12.15●日本イーライリリー、アボットジャパン、科研、第一三共、サンド薬品、ノバルティス、塩野義製薬、大塚ホールディングス、ポーラファルマ●(2010.12.16 7:55)




社会保障改革の基本方針を政府が閣議決定、具体策は民主党調査会中間整理と政府有識者検討会報告(2010.12.15 0:35)資料

急性期医療への重点化・効率化、在宅医療とプライマリケアの充実(医療政策:制度改革)

 政府は12月14日、社会保障改革の基本方針を閣議決定した。改革の基本的方向については、民主党の「税と社会保障の抜本改革調査会中間整理」と、政府の「社会保障改革に関する有識者検討会報告」の内容を尊重するものとした。改革の必要財源の確保と財政健全化を同時に達成するための税制改革についても一体的に検討を進めることとし、23年半ばまでに成案を得るものとした。

 基本方針が尊重するとした民主党調査会と政府の有識者検討会の報告書から、医療に関する内容を見ると、医師不足など国民の不安に対応する姿勢を基本としつつ、増大するサービス需要に対しては「急性期医療」への「重点化」と、在宅医療やプライマリ・ケアの充実などを含めた「効率化」の視点が中心となっている。
 医療関係者からの声が高まっている投入財源の拡大という視点は見られない。

 民主党調査会の中間整理では、皆保険とフリーアクセスは堅持することを基本としている。
 一方、救急・産科・小児科などの医師不足や地域医療の困窮などに対する国民の不安への対応としては、「医師不足が深刻な急性期医療を中心」に取り組むこととし、
(1)病床機能の効率化・高度化
(2)地域における医療機能ネットワーク化
(3)地域医療支援センターなどを通じた医師の適正配置のための効果的な仕組み
(4)急性期からポストホスピタルの一体化
(5)ガンをはじめとする生活習慣病対策の強化
などに対し、
「効率的・重点的に資源を投入することによって対応していくことが必要」との考えを示している。

 さらに、「規制制度の改革などによるドラッグ・ラグ、デバイス・ラグの解消」「在宅での医療介護の充実」など、国民がより良質の医療サービスを受けられるようにすべきだとしている。

 政府の有識者検討会では、「救急医療体制の揺らぎや医師不足問題などに対して緊急の対策を講じていくとともに、今後増大するサービス需要に確実にかつ効率的に応え、国民が安心して過ごすことのできる医療・介護サービス提供基盤の強化を図ることが必要」との考えを基本としている。
 具体的には、
(1)ニーズの変化に対応した病院・病床の機能分化の徹底と集約化を図り、急性期病院を中心とした人員配置の思い切った拡充等を図る、
(2)都道府県ごとに、関係団体や行政が客観的データに基づき協議し、地域医療の在り方をデザインする。地域資源を効率的に活用しながら、相互の機能分担によって、地域医療のネットワーク化を実現する、
(3)不必要な入院期間を減らして早期に家庭へ復帰できるようにするとともに、できるかぎり最後まで地域や家庭で過ごすことができ、高齢者と家族が幸福を感じることができる社会を目指す。そのために、地域ごとに医療・介護・福祉の継続的で包括的な連携をすすめ、地域包括ケアを実現する、
の3点を挙げている。

 合わせて、「健康問題・病気を幅広くケアできる質の高い家庭医」を多数養成して、医療提供体制の中の位置づけを明確にし、「プライマリ・ケアの役割の明確化」が求められるとした。
 このプライマリ・ケアの実現は、特に高齢者のケアで、家庭医による「複数の併存症のマネジメント」「多重薬剤の回避」「介護資源の効率的利用」「疾病予防」などで、「医療・介護サービスの質」を高め、「医療・介護費用の増大の抑制」につながる効果も期待できるとしている。
資料1:社会保障改革の推進について(閣議決定)(首相官邸)
資料2:税と社会保障の抜本改革調査会「中間整理」(4ページに「医療・介護」)(民主党)
資料3:社会保障改革に関する有識者検討会報告(8ページに「医療・介護」)(内閣官房)
参考1:社会保障改革(内閣官房)
参考2:党税と社会保障の抜本改革調査会、政府に「中間整理」を手交(民主党、12.06)



ファイザー梅田社長、2010年は上市ラッシュの年、売上目標を達成(2010.12.15 0:35)

イアン・リード新CEOは日本の事情にも精通している(医薬品:企業情報)

(ヤマトファルマ提供) ファイザーの日本での2010年の業績は、売上を含めて設定した目標に到達した。梅田一郎社長が12月13日開催した記者懇談会で明らかにした。具体的な数字は年明けに発表の予定。この1年で最大の仕事だったワイスとの統合(6月)については「大過なく成し遂げることができた」と満足の意を示した。

 ファイザーの2010年は「上市ラッシュ」(梅田社長)であった。高血圧・高脂血症治療薬カデュエット、緑内障・高眼圧治療薬ザラカム、7価肺炎球菌結合型ワクチン・プレベナー、帯状疱疹後神経痛治療薬リリカ、腎細胞がん治療薬トーリセル、閉経後骨粗鬆症治療薬ビビアントなど7品目の新製品を上市。また、関節リウマチ治療薬エンブレル、遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン・ジェノトロピン、高血圧・狭心症治療薬ノルバスクなど4品目の新剤型/新効能/用法・用量の追加、を取得した。

 米本社で12月5日にジェフリー・キンドラーCEO兼社長が退任、イアン・リード氏がCEO兼社長に就任したこととの関連で株価低迷、株主の意向など種々報道されていることについて、梅田社長は取材に対し、キンドラー氏の突然の退任の詳細な事情は分からないと答えた。
 イアン氏については、ファイザーでの32年の経験を持ち、「日本を重要な投資先と考えているばかりでなく、日本の事情にも精通している」と話し、期待感を示した。



企業ニュース 12.14●田辺三菱製薬、エーザイ・三光純薬/積水メディカル、生化学、持田製薬、メディシノバ、サノフィ・アベンティス、大日本住友製薬、クラシエ●(2010.12.15 0:35)




後発品割合30%達成が見えた、次回改定で加算最低要件に30%設定も、薬局は対応の可能性(2010.12.14 11:05)資料

後発薬調剤体制加算、今も目標は30%以上の高点数(調剤報酬情報:後発医薬品)

 保険薬局は後発医薬品の使用促進策としての調剤報酬点数設定に忠実な対応を見せている。平成22年度調剤報酬改定では、後発医薬品調剤体制加算要件が数量ベースに変更されるとともに20%以上であることが求められたが、中医協調査の結果、改定2ヵ月前の2月段階で20%を達成、6月には23.0%を記録した。厚生労働省の目標「24年度までに30%」も、次回調剤報酬改定で加算の要件を30%以上に引き上げれば、保険薬局が改めて努力を見せると予想され、30%達成もあながち夢ではないという段階に来ている。

 中医協・診療報酬改定結果検証部会の調査では、後発医薬品の使用割合は20%達成後、ペースダウンしながらも伸びを続け、6月に23.0%を記録した。
 また、調剤報酬の電子レセプトを対象に厚生労働省がまとめている「最近の調剤医療費の動向」では、改定直前の3月に20%を達成した。調剤薬局はすでに9割が電子レセプトとなっており、「最近の調剤医療費の動向」はほぼ全国の状況を示すものとなっている。
 全国の状況としての「最近の調剤医療費の動向」では、6月までは中医協調査に比べて1月遅れの状態であったが、中医協調査では7月、8月が足踏み状態になっていることから、全国ベースで8月には23%の水準に到達しているとも考えられる。

 後発医薬品調剤体制加算の算定状況を見ると、中医協調査では52.6%と半数以上の薬局が加算を算定しており、しかも加算点数は最も高い17点(後発医薬品割合30%以上)が21.5%で最も多い。
 調剤大手薬局が集まる日本保険薬局協会が会員を対象に行ったアンケート調査でも同じ状況にある。さらに、6月時点では加算なしが46.4%と半数近くに上っていたが、11月には38.3%と4割を切り、加算17点の算定が26.8%と3割近くまで進展している。薬局はまずは20%達成を目指すが、その後もさらに高い点数の取得に向けた取り組みを進めていることがわかる。

 後発医薬品の使用割合は、一時的に停滞したとしても、加算の点数設定の仕組みから、「30%以上」を目指して基本的には増加していくものと見られる。
 この流れが続く中で、次回、平成24年度改定で加算の最低算定要件を一気に「30%以上」と引き上げることも考えられよう。その場合、算定可能な薬局は保険薬局協会の会員でも5割を切ることも予想されるが、24年度中に5割以上の会員薬局が算定できるようになる可能性は高いと言えよう。
 あるいは、算定要件を一気に「30%以上」とするのではなく、呼び水として「25%以上」のステップは残しておくことも考えられる。点数は現行13点の引き下げが予想され、一方で「30%以上」については現行17点の引き上げ、さらに「35%以上」を設定することが考えられよう。財源は「20%以上」6点の廃止と「25%以上」13点の引き下げが当てられる。

 中医協調査では、後発医薬品の使用状況について目に見えるような進展となっていない背景として、医師側の消極姿勢とそれに合わせた薬剤師の消極さ、また、説明を受けても動かない患者の割合も大きいことなどが示されたが、そうした中でも薬局は今回の20%以上の要件をすでにクリアしている。
 次回改定に向けては、医師側、患者側の消極姿勢を転換する働きかけの対策もとられよう。その上での加算点数の誘導が行われる。その先に後発医薬品使用割合30%達成が見えてきている。
資料1:平成22年後発医薬品使用状況調査(9ページに加算算定状況、10ページに使用割合の推移)(中医協検証部会)(厚労省)
資料2:ジェネリック医薬品に関するアンケート調査(14ページに加算取得状況)(日本保険薬局協会)



再発・再燃成人T細胞白血病リンパ腫に国産抗体医薬KW−0761、協和発酵キリンが来春承認申請(2010.12.14 11:05)資料

POTELLIGENT技術による抗CCR4ヒト化モノクローナル抗体(医薬品:企業情報)

 協和発酵キリン抗体研究所の佐藤満男所長は12月13日、同社が開催したセミナーで講演し、今月初旬の第52回米国血液学会で発表した自社創製の第1号抗体薬「KW−0761(抗CCR4ヒト化モノクローナル抗体)」の「再発又は再燃成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)」を対象とした国内での第2相臨床試験の結果を踏まえ、日本で来春に承認申請する予定であることを明らかにした。

 米国血液学会で発表したKW-0761の日本での第2相臨床試験の結果は、「化学療法奏効後の再発又は再燃成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)」を対象とした多施設共同第2相臨床試験。
 KW-0761を1.0 mg/kgの用量で週1回間隔で8回投与したもので、有害事象に対しては対処療法により適切に対応することで管理可能であることから「忍容性あり」と判断、また、奏効率が50%(95%CI;30 - 70%)であったことから「CCR4陽性の再発又は再燃ATLに対する有効性が確認された」としている。
 佐藤所長は、「1.0 mg/kg」という用量が抗体医薬としては非常に少ないものとなっていることを強調した。
 国産の抗体医薬としては、中外製薬の関節リウマチ治療薬アクテムラ(一般名:トシリズマブ)に次いで2番目となる。
参考:KW-0761(抗CCR4ヒト化モノクローナル抗体)の再発又は再燃成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)を対象とした国内第2相臨床試験の結果(12.7、協和発酵キリン)



企業ニュース 12.13●第一三共、アストラゼネカ、ノバルティス、大塚製薬、ファイザー、参天製薬、大洋薬品●(2010.12.14 11:05)




レセプトコンピュータチェック、対象薬1955品目への疑義付箋4.9%、疑義対査定率6.3% 支払基金(2010.12.13 1:50)資料

疑義対査定率最大は佐賀県13.3%、最低は富山県2.0%(医療経営:レセプト審査)

 社会保険診療報酬支払基金が電子レセプトを対象に今年2月から開始した「医薬品の適応や用法・用量に関するチェックマスター」によるコンピュータチェックの対象1955品目についての査定率(1955品目の出現箇所数に対する査定箇所数)は、今年9月審査分で0.31%であった。コンピュータチェックによる疑義付箋貼付箇所の割合は4.90%にのぼっており、疑義付箋に対する査定率は6.3%となる。

 支払基金が厚生労働省の第10回「審査支払機関の在り方に関する検討会」(11月25日)に提出した資料の中で示している。
 コンピュータチェックの対象医薬品1955品目の出現箇所の全医薬品出現箇所に対する割合は、18.8%となった。都道府県別では、最高が奈良県の20.9%、最低は青森県の16.7%で、4.2ポイントの幅の中に納まっている。最高と最低の倍率は1.25倍である。
 疑義付箋貼付箇所の1955品目出現箇所に対する割合4.90%に関する都道府県別の状況は、最高が京都府の6.10%、最低は佐賀県の3.16%であり、これは2.94ポイントの幅の中にある。ここでの倍率は1.93倍となる。

 これに対し、1955品目の出現箇所数に対する査定箇所数の割合0.31%の都道府県別状況は、最高が東京都と福岡県の0.49%、最低は富山県の0.08%で、0.41ポイントの幅の中だが、その倍率は6.13倍と跳ね上がる。
 疑義付箋に対する査定率を計算すると、富山県が2.0%で最低、最高は佐賀県の13.3%となり、その倍率は6.65倍とさらに高くなる。

 支払基金は、これらのデータを「審査の支部間差異」を検証するための材料として示しており、チェック対象医薬品の出現率やコンピュータチェックによる疑義付箋の貼付では「さほどの地域差が認められない」とする一方、「チェック対象医薬品の差定率では地域差が認められる」とし、「医療の差異のみをもっては説明しがたい審査の差異が推認される」との見解を示している。
資料1;社会保険診療報酬支払基金提出資料(PDFページ4から医薬品コンピュータチェック関連)(11.25、厚労省検討会提出)(支払基金)
資料2;第10回審査支払機関の在り方に関する検討会配布全資料(厚労省)



第一三共、ファーストインクラスのc-Met阻害薬がフェーズ3準備中、非小細胞肺がんで(2010.12.13 1:50)資料

廣川研究開発本部長、がん領域はファーストでなければ(医薬品:企業情報)

 第一三共は今後の研究開発の重点領域を「循環器」と「がん」に絞り込むとともに、ターゲットについてはベストインクラスから「ファーストインクラス」に焦点を移している。12月10日に行ったR&D説明会で取締役専務執行役員の廣川和憲研究開発本部長は、最近のバイオロジクスでは物性・安全性・薬物動態に関して「ファーストで完成度の高いものが出る」と見ており、「特にがんはファーストを目指さないと大きなものにはならない」との考えを示した。

 ファーストインクラスを目指すことについて廣川研究開発本部長は、従来は、ファーストインクラスに対し、ベストインクラスでは物性・安全性・薬物動態などでより高い機能を目指すという関係であったのに対し、現在のバイオロジクスによる研究開発では「ファーストでもそこが同じものができ「薬物相互作用までもわかるようになっている」とし、「最初から完成度の高いものが出る」状況になっていると言い、従って「最初のものが(市場を)全部取ってしまうのではないか」との見方に立っていると説明した。
 「特に、がんはファーストを目指さないと大型品にはならない」とし、また過去を見ても「ファーストで進めていてもフェーズ3で並ばれることもある」ことをあげ、「なおさらファーストでなければならない」と語った。
 ただ、現時点でベストインクラスを狙っている開発品を置いてファースト狙いに重点を移すというのではなく、今後、新たなリサーチを進めるものについてファーストを目指すものであるとした。

 がん領域でファーストインクラスと位置づけているのは、米ArQule社との研究開発提携(2008年11月)により共同開発を進めているc-Met阻害薬「ARQ 197」である。肝細胞増殖因子HGFの受容体であるc-Metを選択的に阻害する新規機序の低分子化合物で、扁平上皮がんを除く非小細胞肺がんに対するエルエロチニブとの併用によるフェーズ2試験の結果、治験責任医師による評価(PFS)と全生存期間の延長(OS)で、プラセボとエルロチニブの併用群に対し、有意な延長が認められた。また、忍容性も認められた。
 こうした結果を受け、非小細胞肺がんについての第3相臨床試験を北米、ラテンアメリカ、EUで準備中だ。
 また、欧米で、小眼球症関連転写因子関連腫瘍(MIT)、胚細胞腫瘍(GCT)、肝細胞癌(HCC)、結腸直腸癌(CRC)についての第2相臨床試験を進めている。

 2011年の予定では、日本での承認・上市として、アルツハイマー型認知症薬メマンチン、エドキサバン(下肢整形外科手術患者における静脈血栓塞栓症の予防適応)、デノスマブ(癌骨転移による骨関連事象)があり、欧州ではオルメサルタン(ARB)/Ca拮抗薬/利尿薬3剤配合剤 の上市、また、ニモツズマブ(DE-766)の胃癌Phase II 試験結果が出るものとしている。
資料:第5回R&D説明会(第一三共省)
参考:米国ArQule社との癌治療領域での研究開発提携について(第一三共、2008.11.11)



アクロメガリー(先端巨大症)、脳下垂体の良性腫瘍が原因、手術で治癒・完治36%(2010.12.13 1:50)資料

国病機構京都医療センター・島津氏 内科医・国民への啓蒙が重要(医薬品:企業情報)

 アクロメガリー(先端巨大症)という難病がある。2009年10月に難病に対する国の医療費助成の対象になった。手足の先端や額、顎、くちびるの肥大など風貌の変化が起き、また、月経異常、頭痛、心臓肥大、視野狭窄などさまざまな症状を伴う。原因は脳下垂体にできた良性腫瘍であり、それによって引き起こされる成長ホルモンの過剰分泌である。手術により腫瘍を取り除くことで完治も可能だが、難しい場所にあるため、手術しても一部が残ることも多く。その場合には薬物療法を続けることとなる。

 アクロメガリー(先端巨大症)としての発症は、35.9歳±12.8歳と推定されている。20代半ばから40代後半までと幅広い。これに対し、初診時の平均年齢は44.5歳±12.5歳であり、発症から初診までに9年あまりのギャップがある。子どもで成長ホルモンの過剰分泌がある場合は脳下垂体性巨人症とされ、アクロメガリーとは区別されている。
 特徴的な症状である手や足が大きくなったり、額や顎、鼻の肥大による顔つきの変化はゆっくりと進行するため初期段階では気づかず、頭痛や視力低下、月経異常、歯のかみ合わせ不全などで受診したときにアクロメガリーとわかることが多い。

 国立病院機構京都医療センターの島津章・臨床研究センター長は、治療しないと約10年寿命を縮めることになるとし「発症から初診までの9年間のギャップを埋めるべく努力しなければならない」と言う。そのため、最初に受診することの多い内科医、また国民の間にアクロメガリーと早く気づけるような啓蒙活動が重要と訴えた。ノバルティスファーマが運営するアクロメガリー広報センターが開催したセミナー(12月2日)で講演した。

 治療法は、手術による腫瘍の除去が基本となる。現在では開頭することはほとんどなく、鼻から内視鏡を通して行う方法が中心となっている。手術により完治する例も多く、広報センターとノバルティスファーマが行った患者調査(患者会所属の93名に配布し56名が回答)では、36%が治癒・完治と答えている。

 手術で腫瘍が切除しきれない場合、また手術の適応にならず腫瘍による圧迫がない場合は、ソマトスタチンアナログ製剤であるオクトレオチド酢酸塩(製品名;サンドスタチン、ノバルティスファーマ)の薬物療法が行われる。

 医療費助成の対象となったため、手術費用や薬物療法にかかる患者の負担は大きく軽減されている。アンケート調査では、すべての患者が医療費助成の対象となったことを知っていたが、問題は、発症から初診までに9年間のギャップがあることだ。
 一般国民に、アクロメガリーという難病が知られていないこと、また内科を中心とした一般医師の間でも十分には知られていないことが背景にある。
 年間の発症割合が100万人に3−4人と少ないこともあるが、島津氏によると、脳下垂体の腫瘍自体は1−2mmのものは4人に1人はあるとの報告もあると言う。
参考:アクロメガリー広報センターホームページ



企業ニュース 12.10●エーザイ、シンバイオ製薬、大塚製薬、グラクソ・スミスクライン、ノバルティスファーマ、アストラゼネカ、小野薬品、日本アルコン、アステラス製薬●(2010.12.13 1:50)




OECD医療費統計は国により内容が異なる、国際比較には注意が必要 厚労省検討会(2010.12.10 0:30)資料

日本では差額ベッド代・先進医療の費用がデータなし(医療費:国際比較)

 OECDの医療費統計は、OECDのガイドラインに基づき各国が医療費推計を行いOECDに提出しているもので、医療費の内容は各国のデータ事情により同じものとはなっていない。OECDは各国のデータの内容をそろえるための調整は行っていない。日本の提出データには、GLで求められているもののうち差額ベッド代や先進医療の患者負担部分などが含まれていない。

 国際比較に対応可能な医療費データとするため、OECDの手法に基づく「保健医療支出統計」を公的統計と位置づける方向で検討を進めている厚生労働省の医療費統計の整備に関する検討会が12月9日、2回目の議論を行った。

 この中で、日本のデータをOECDに提出している医療経済研究機構の満武
研究部副部長が、OECDの医療費推計の方法と内容を説明。
 各国がOECDに提出している医療費データは、OECDガイドラインに基づくものの、データの有無などにより対応できる範囲で推計し提出していること、従って各国の医療費の内容は国によって含まれる内容が異なる項目がある、そうした異なる部分についてOECDは調整を行っていない、ことを明らかにした。
 国際比較を行うには、そうしたことを前提にする必要があるという。
参考資料1:「総保健医療支出(OECD)、国民医療費、医療保険給付の範囲」(4.26、第1回検討会資料)(厚労省)
参考資料2:4.26、第1回検討会配布全資料(厚労省)



企業ニュース 12.9●タカラバイオ、大日本住友製薬、ジェンザイム・ジャパン/帝人ファーマ、独バイエル、大塚製薬、オンコセラピー・サイエンス●(2010.12.10 0:30)




後発医薬品割合 4月に22.3%、以後足踏みで8月22.8%、中医協調査(2010.12.9,9:15)資料

「変更不可」署名なしの処方せん67%、うち後発品変更は8.6%(中医協情報:後発医薬品)

 中医協・診療報酬改定結果検証部会は12月8日、今年9月から10月にかけて実施した後発医薬品使用状況調査の速報値について議論、数量ベースの後発医薬品使用割合は、今年1月の19.6%が2月には新たな後発医薬品調剤体制加算の最低要件である20%を超えて20.2%となり、4月には22.3%に達していたことが明らかにされた。しかし、その後は停滞し8月時点で22.8%にとどまっている。
 取り扱い処方箋のうち「変更不可」欄に署名のないものは67%を占めるが、その中で先発品を後発品に変更したのは8.6%にとどまる。

 有効回答687薬局の集計結果。数量ベースの後発品使用割合は、厚生労働省のMEDIASによる「最近の調剤医療費の動向」では、今年1月分が19.1%で、3月には20.3%に達していた。すでに調剤レセプト全体の9割を占める電子レセプトの集計結果であり、ほぼ国内の薬局全体の状況を示すものとなっている。
 検証部会の調査結果は、国内全体の状況に比べると、少し遅れているが大きなずれはない。

 「変更不可」欄に署名のない処方せんのうち先発品を後発品に変更したものは8.6%にとどまるが、「患者が希望しなかったため変更できなかった」が25.6%を占め、今後、後発品への変更を進めるための条件として、薬局からは「後発医薬品に対する患者の理解が必要」が55%と最も多いものとなった。
 また、「処方された先発品に後発品が収載されていない」が10.4%、「外用剤で同一剤形の後発品がなかった」が1.2%あった。

 後発医薬品の調剤については、「積極的に取り組んでいる」34.7%、「薬効によっては取り組んでいる」35.6%で、7割が取り組みへの積極姿勢を示したが、「あまり積極的に取り組んではいない」が24.0%ある。
資料1:平成22年後発医薬品使用状況調査(中医協検証部会)(厚労省)
資料2:12.8.中医協・検証部会配布全資料(厚労省)



薬学会が国民向けに医薬品の理解を促す情報、100%安全な薬は存在しない(2010.12.9,9:15)資料

松木会頭、中期展望に立った医薬品施策が必要(医薬品:適正使用情報)

(ヤマトファルマ提供) 日本薬学会は、「医薬品は適正使用によって初めて有効性を発揮する」など、国民に「医薬品の本質についての理解」を促すため、今後、積極的に情報発信を行っていく考えだ。あわせて、政策提言も行う。松木則夫会頭(東京大学大学院薬学系教授)が、12月6日の記者会見で明らかにした。

 松木会頭は、医薬品の本質(特性)として、(1)適正使用により初めて有効性を発揮する、(2)100%安全な医薬品は理論的に存在せず、その許認可にはエビデンスと決断の使い分けが必須、(3)副作用は不可避だが薬害は小さくできる、(4)ネガティブな情報を気にしすぎると医薬品の認可はできない、(5)中期展望に立った医薬品施策が必要―ということについての理解が重要との考えを示し、そのための情報発信を行う必要性があると強調した。

 薬学会としては、一般社会は医薬品について理解していると思っていたが、「意外に理解されていないことが分かった」という。ホメオパシー、血液サラサラ、マイナスイオン、酸性食品・アルカリ食品などの実行や使用を推奨する疑似科学が横行しているとの懸念も示し、科学的事実を訴える必要性を説明、今後、政策提言に盛り込みたいとした。

 薬学教育についても、内部の委員会の改組、俯瞰的・根源的論議、薬剤師の生涯研鑽への貢献、キャリアパス拡大への取り組みなどに積極的に取り組む意向だ。また、産学連携やベンチャー育成の支援のために積極的に提言を行う。

 日本薬学会のホームページも刷新、対外的情報発信をより強く意識しつつ、ビジュアル化を進め、見やすく使いやすくした。
 新たに著名人が自分の薬学についての体験を語る「薬学と私」を設置、第1回はノベール化学賞受賞者の下村脩氏が経験談を語っている。
 また、「創薬と治験」のサイトも新設、個別医薬品の開発秘話、研究開発プロセスや創薬研究の実情などを紹介している。
参考:日本薬学会ホームページ



薬害再発防止の中学生向け教材、被害者の生の声を伝え考えさせる(2010.12.9,9:15)資料

厚労省・検討会 来年度から社会科副教材として使用(医薬品:適正使用情報)

(ヤマトファルマ提供) 厚労省の「薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会」(座長:衞藤隆・日本こども家庭総合研究所)は12月7日、中学3年生向け教材案をとりまとめた。教材は今年度中に各中学校に配布、来年4月以降の中学3年生の社会科などの授業で副教材として使用される。

 教材は、薬害肝炎などの薬害を2度と起こさないために社会の仕組みを理解したうえで、どのようにすれば良いかを、中学生が考える契機にしようということにある。
 表紙を含め8ページ建てで、2−3ページにスモンやサリドマイドなど薬害の歴史を年表で示している。3−4ページは被害者の生の声を記載、スモン、サリドマイド、薬害AIDS、薬害肝炎など代表的な6つの薬害を取り上げた。5ページは、薬害の原因を考えさせる記述、6ページは、国、製薬会社、医療機関、消費者の相関図を示しながら、「薬害を起こさない社会にするには」と疑問を投げかけ、終始、生徒に考えさせる内容となっている。7ページでは、さらに生徒が勉強を深化させる場合あるいは必要な場合のために厚労省、PMDA(医薬品医療機器総合機構)、くすりの適正使用協議会などのURLを記載している。
 検討会は今年7月から、教材作成について検討を行ってきた。1月からは、教材の具体的な使用法などについて検討を進める予定。
参考:11.12、薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会配布資料(教材原案ほか)(厚労省)
参考2:12.7、薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会配布資料(修正版教材原案ほか)(厚労省)




企業ニュース 12.8●アステラス製薬、協和発酵キリン、第一三共、武田薬品、テルモ、アストラゼネカ●(2010.12.9 9:15)




疑義解釈7 入院患者の他医療機関受診時の投薬費用の精算、医療機関コード未記載処方せんには薬局が問い合わせ(2010.12.8,1:20)資料

クリティカルパス記載の栄養食事指導と医師の指示確認(診療報酬情報:疑義解釈)

 厚生労働省は12月6日付で疑義解釈資料「その7」をまとめ、7日、ホームページに掲載した。療養病棟入院基本料など包括払い病床の入院患者の他医療機関受診時の受診日以外の投薬の費用の精算、10月から処方せんに記載することとされた保険医療機関コードについての保険医療機関の遡及指定時の対応などを明らかにした。

 療養病棟入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料、特定入院基本料(一般病棟の90日以上入院患者に適用)、特定入院料(救命救急入院料など)の各包括払い病床の入院患者が他医療機関を受診した場合、他医療機関では受診日以外の投薬に関する費用は算定できないこととされている。しかし、患者が、入院中の保険医療機関と合議の上、その費用を精算することは可能との判断を示した。

 また、入院栄養食事指導料、集団栄養食事指導料について、クリティカルパスにより医師の指示が明確に示されている場合には、入院栄養食事指導料は「医師により特別食の食事せんが作成されている」場合は改めて医師の指示を確認する必要はなく、集団栄養食事指導料は「入院時に医師が作成した特別食の食事せん」をもって医師の指示を受けたと考えてよい、とした。

 9月30日までは省略することができるとされていた、処方せんへの医療機関コード、都道府県番号、点数表番号の記載は、10月から必須となった。しかし、保険医療機関の遡及指定を受ける場合には、処方せん発行時に保険医療機関コードの通知が来ていない場合がある。
 疑義解釈では、そうした場合、備考欄にその旨を記載することでよいとの考えを示した。

 一方、保険薬局については、保険医療機関の遡及指定中や記載漏れで、保険医療機関コードの記載のない処方せんを受け付けた場合、必ず処方せん発行元の医療機関に確認するか、または各地方厚生局の都道府県事務所のホームページにより確認して、保険医療機関コードを調剤報酬請求明細書に記載することとした。
 保険薬局で保存する処方せんにも保険医療機関コードを記載しておくこととしている。

 処方せんを発行する保険医療機関は、保険医療機関コードが記載漏れとなってもそのこと自体が問題とされることはないが、記載漏れの処方箋については薬局から必ず問い合わせが来るという仕組みにしたもの。
 記載漏れの処方せんを多数発行すれば、薬局からの問い合わせが殺到することになる。問い合わせに応ずるよりは、医療機関が処方せん発行時に確実に記載した方が手間はかからないことになる。
資料:疑義解釈資料の送付について(その7)(厚労省)



疑義解釈7 有床義歯の新製までの間の旧義歯の義歯管理料、算定可能 歯科で8項目(2010.12.8,1:20)資料

医学管理等、画像診断、処置、診療報酬明細書(歯科診療報酬情報:歯科疑義解釈)

 疑義解釈資料「その7」では、歯科について、医学管理等(1件)、画像診断(3件)、処置(3件)、診療報酬明細書(1件)に対する考え方を示した。

 同一月に有床義歯の新製を前提に旧義歯の修理及び義歯管理を行った後、有床義歯の新製を行った場合、義歯管理料は当該新製有床義歯を装着するまでの期間、算定可能。

 電子画像管理加算は、一連の撮影につき算定する取扱いであり、歯科パノラマ断層撮影と同時に顎関節症に対してパノラマ断層撮影を行った場合、それぞれの撮影について電子画像管理加算は算定できない。一連の撮影として、第4部画像診断の通則5のロ「歯科パノラマ断層撮影の場合」のみにより算定する。

 同一の歯に対するM001歯冠形成の「3 窩洞形成」と同日に必要があって行ったI001歯髄保護処置の「3 間接歯髄保護処置」の費用は、算定して差し支えない。

 ヒノポロン口腔用軟膏の診療報酬明細書に使用する略称は、「HPパスタ」を用いる。
資料:疑義解釈資料の送付について(その7)(厚労省)



80歳で20歯以上は27%、メタボ予防・改善に男性4割・女性5割が問題 国民健康・栄養調査(2010.12.8,1:20)資料

ハチマルニイマル運動、5年で3.8%の伸びにとどまる(医療政策:メタボ対策)

 厚生労働省は12月7日、平成21年国民健康・栄養調査の結果をまとめた。重点項目として行った歯の健康に関する状況では、80歳で自己の歯を20本以上という「8020(ハチマルニイマル)運動」を進めているのに対し、75−84歳で26.8%にとどまっている。しかし、5年前に比べると3.8%多くなった。

 また、肥満者のメタボリックシンドロームの予防や改善のための適切な食事や定期的な運動についての取り組み状況は、男性では「するつもりがない」(8.4%)「するつもりはあるが自信がない」(31.8%)を合わせると40.2%、女性では「するつもりがない」(5.2%)「するつもりはあるが自信がない」(44.1%)で合わせて49.3%となった。男性では4割、女性では5割が予防や改善に向けた姿勢として問題があると見ることができる。
資料:平成21年国民健康・栄養調査結果の概要(厚労省)



企業ニュース 12.7●キョーリン製薬ホールディングス、沢井製薬、協和発酵キリン、米ファイザー、ブリストル・マイヤーズ株式会社/大塚製薬、大鵬薬品、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ホスピーラ・ジャパン●(2010.12.8 1:20)




電子レセ請求の医科7−8月分医療費4.1%増、DPC点数伸び率が半減し10.5% 支払基金(2010.12.7,1:05)資料

DPC病院の4月・7月新規分を反映、入院料はプラスに転換(医療費:支払基金)

 社会保険診療報酬支払基金は、電子レセプトを対象とした医療費分析システムにより、今年7−8月分のデータを基に1ヵ月平均の医療費の状況を分析した。トータルの前年同月比伸び率は4.05%となり、4−5月分の5.1%増に比べて低下した。診療項目別では、DPCが10.5%増で4−5月の22.3%増から伸び率が半減、4−5月にマイナス1.4%だった入院料が7−8月は2.8%増とプラスに転じた。DPC病院の増加数で、4−5月分と7−8月分では大きな違いがあるためだ。

 DPC病院の新規指定は最近では、4月実施分と7月実施分との2度に分けて行われている。そのため、4−5月分の医療費の前年同月との比較では、DPC病院については、昨年7月指定分と今年4月指定分を合わせた285病院が新たに今年4−5月分の医療費に反映されることになる。
 これに対し、7−8月分医療費に反映されるDPC病院の増加状況は、今年4月指定分の53病院と7月指定分の57病院を合わせた110病院にとどまる。

 このため、4−5月分ではDPC医療費が22.3%増と高い伸びを見せていた。一方、7−8月分ではDPC医療費の伸びも10.5%にとどまった。DPC医療費の伸びはこの7−8月分の水準が今年度のベースであると見ることができよう。

 DPC病院の動向とともに、DPC点数とは逆の動きを見せるのが、DPCに包括される入院料である。4−5月分ではDPC点数の大幅増加の中で入院料は1.4%の減少となっていた。
 しかし、7−8月分では、DPC点数の伸びが半減した中で、入院料は2.8%増とプラスに転じた。
資料1:電子レセプトから分析した診療報酬改定の影響(医科7−8月分)(PDFページ5「診療項目別伸び率」)(支払基金)
資料2:平成22年4月〜5月診療分の医療費の動向(医科電子レセプト分)(PDFページ28「診療項目別伸び率」)(支払基金)
資料3;DPC対象病院・準備病院の現況について(6.30、DPC分科会)(厚労省)



日本人高血圧患者の43%にアルブミン尿、ARB降圧剤がリスク低下に貢献(2010.12.7,1:05)資料

福島医大・渡辺教授、慢性腎臓病(CKD)予防にイルベサルタンが有効(医薬品:企業情報)

 日本人の高血圧患者のデータを収集・解析した結果、42.9%で尿中アルブミン量が異常域を示していることが明らかになった。尿中アルブミンが陽性の場合、慢性腎臓病(CKD)に進展し、腎不全や心疾患に至ることもある。異常域となるリスク要因は年齢、収縮期血圧、糖尿病、喫煙、合併症の個数、eGFR低下があげられ、一方、ARB降圧剤はリスクの低下につながっていた。大日本住友製薬が行ったもので、調査に関わった福島県立医大の渡辺毅教授は、高血圧患者の半数が未治療の状況であるのに対し、積極的に治療を進めることで、その分の医療費はかかるものの、人工透析や心筋梗塞、脳卒中の患者を減らすことにつながるとの考えを示した。

 調査は、全国の協力医師639名から、2009年9月から2010年3月までの6ヵ月間に尿中アルブミン/クレアチニン比定性検査を実施した高血圧症患者のデータをインターネットで回収、8956症例について解析した。
 参加医師は、9割が開業医。診療科は、一般内科が62%を占め、循環器科16%、代謝・内分泌科と消化器科がそれぞれ5%、腎臓内科と外科がそれぞれ3%など。
 患者背景は、男女はほぼ半々。年齢層は70代以上47%程度、60代30%程度、50代16%程度、40代5%程度など。CKDの合併症ありが21%などとなっている。

 尿中アルブミン量は、異常域(30−300咫砲35.0%、異常域(高度)(300唹幣紂砲7.9%となり、合わせて42.9%が異常域という結果となった。
 また、蛋白尿検査で陰性であっても、尿中アルブミンの異常域を示した患者が焼く30%に達した。

 慢性腎臓病から人工透析となる患者の原疾患としては、糖尿病性腎症が急増している。渡辺教授(腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科学)は、ARBのイルベサルタン(製品名アバプロ錠:大日本住友製薬)は、2型糖尿病高血圧症患者のタンパク尿の発症に予防効果があるとの海外データがあること、また、高血圧症患者の3割が腎障害を併発していることを紹介、糖尿病で高血圧症の患者にはARBの投与が推奨されるとした。(大日本住友製薬セミナー、11.29)
資料:高血圧症に潜む「隠れ腎障害」の実態調査結果について(大日本住友製薬)
参考:高血圧症治療剤「アバプロ」新発売(大日本住友製薬、2008.6.23)



企業ニュース 12.6●武田薬品、ロシュ、塩野義製薬/オンコセラピー・サイエンス社、アステラス製薬/マルホ、興和、高田製薬●(2010.12.7 1:05)




がんを含む新生物の医療費7.8%増・3.3兆円、65歳以下で循環器を抜く 平成20年度国民医療費(2010.12.6,0:15)資料

診療報酬改定年にはマイナスを記録(医療政策:がん対策)

 厚生労働省がまとめた平成20年度(2008年度)国民医療費は34兆8084億円で2.0%増となった。傷病分類別に見ると、65歳以下では、がんを含む新生物が5.7%増加して1兆3997億円となり、循環器系の疾患を抜いて初めて最大の医療費となった。全年例では循環器系の疾患が5兆2980億円で1位だが2.5%の減少、一方、2位の新生物の医療費は7.8%という高い伸びを見せ3兆3121億円となった。

 65歳以下の医療費では、新生物が初めて1位を記録、1兆3997億円で、65歳以下の一般診療(医科)医療費の12.3%を占めた。新生物が5.7%増加したのに対し、入れ替わりで2位となった循環器系の疾患は3.7%減少し1兆3385億円、構成割合は11.8%となった。
 これに次ぐのは、呼吸器系の疾患1兆2249億円(構成比10.8%)、精神および行動の障害1兆587億円(9.3%)、腎尿路生殖器系の疾患8466億円(7.5%)となっている。
 これら上位5疾患の中で、唯一増加しているのが新生物である。

 全年例でも、1位循環器系の疾患、2位新生物、3位呼吸器系の疾患、4位腎尿路生殖器系の疾患、5位筋骨格系及び結合組織の疾患となっている中で、増加しているのは、2位の新生物と、5位で65歳以上では3位に入っている筋骨格系及び結合組織の疾患である。
 新生物の医療費は、今後、高齢化が進展する中で伸び続けるものとみられる。

 新生物の医療費なかでは、悪性新生物、つまり、がんが大部分を占める。65歳以下では平成20年度は悪性新生物が1兆988億円で、78.5%を占めている。
 また、全年齢でも、新生物の医療費3兆3121億円のうち、悪性新生物は2兆8572億円で86.3%を占めている。

 悪性新生物の医療費は、平成20年度は65歳以下が1兆988億円で3.4%増、全年齢では6.0%増の2兆8572億円となった。
 ただ、こうして大きな伸びを見せる新生物、悪性新生物とも、一貫して伸び続けているわけではない。最近の10年間の動向を見ると、診療報酬改定年には逆に大きなマイナスも記録されてきている。

<新生物の65歳未満の医療費と伸び率>(以下、国民医療費からOnline Med作成)
2008年度 1兆3997億円 5.7%
2007年度 1兆3240億円 7.0%
2006年度 1兆2378億円 ▲9.0%
2005年度 1兆3598億円 9.2%
2004年度 1兆2451億円 ▲7.0%
2003年度 1兆3384億円 8.3%
2002年度 1兆2357億円 ▲3.6%
2001年度 1兆2817億円 4.9%
2000年度 1兆2218億円 ▲3.6%
1999年度 1兆2673億円

<悪性新生物の65歳未満の医療費と伸び率>
2008年度 1兆988億円 3.4%
2007年度 1兆625億円 7.8%
2006年度 9853億円  ▲5.1%
2005年度 1兆381億円 9.1%
2004年度 9511億円  ▲7.0%
2003年度 1兆231億円 12.9%
2002年度 9064億円  ▲2.9%
2001年度 9330億円  6.3%
2000年度 8776億円  ▲5.2%
1999年度 9254億円

<悪性新生物の全年齢の医療費と伸び率>
2008年度 2兆8572億円 6.0%
2007年度 2兆6958億円 8.5%
2006年度 2兆4836 億円 ▲3.5%
2005年度 2兆5748億円 10.5%
2004年度 2兆3306億円 ▲6.1%
2003年度 2兆4813億円 12.0%
2002年度 2兆2156億円 0.9%
2001年度 2兆1948億円 5.5%
2000年度 2兆808億円 ▲1.0%
1999年度 2兆1011億円 

資料:平成20年度国民医療費の概況(厚労省)



企業ニュース 12.3●アステラス製薬、米メルク、アンジェスMG、アボット・ジャパン●(2010.12.6 0:15)




沢井製薬がキョーリン製薬に経営統合を提案、ハイブリッド型製薬企業で2014年2320億円に(2010.12.3,3:15)資料

キョーリン製薬ホールディングスは真摯に検討(医薬品:企業情報)

 沢井製薬が12月2日、キョーリン製薬ホールディングスに経営統合を提案したと発表した。提案内容を公開することで株主などの理解を得たいとしている。キョーリンの持つ特定領域での新薬と、沢井のクオリティ・ジェネリック医薬品の融合ビジネスを両社で模索したいとし、経営統合後の2014年には売上高2320億円、営業利益410 億円を計画している。キョーリンの株式については、現状1400−1600円に対し、統合考慮後は1600−2000円と提示した。

 沢井製薬の提案に対し、キョーリン製薬ホールディングスは「紳士に検討の上、当社の対応について、決定しだい速やかに公表する」とのコメントを公表した。

 沢井製薬は、提案の有効期限を2011年2月末日とし、その間に回答がない場合、または合意が得られない場合は失効するとしている。
 2014年3月期の売上高2320億円、営業利益410億円の計画は、両者の単純合算に対し、売上高で12%、営業利益では21%の収益拡大に相当するとした。

 また、提案は「ハイブリッド型製薬企業」の構築を目指すものとし、新薬事業はキョーリン、ジェネリック医薬品は沢井がそれぞれ主導的な役割を担う事を念頭に置いていることを明らかにしながら、「長期的な視点にたち特定領域での新薬とジェネリック医薬品の融合ビジネスを両社で模索していく」考えだとする。

 統合形態については、持株会社方式を念頭に置き、キョーリンを存続会社とすることも含めた提携方式を検討したいとし、その場合は持株会社が上場を維持することになるとした。
資料1:キョーリン製薬ホールディングス株式会社に対する経営統合提案(沢井製薬)
資料2:沢井製薬株式会社による当社に対する経営統合提案について(キョーリン製薬ホールディングス)
資料3;沢井製薬・平成22年3月期決算短信
資料4:キョーリン製薬ホールディングス・平成22年3月期決算短信



薬剤師が先駆け競う、「プライマリ・ケア認定薬剤師」単位取得の研修会 1−2月に3都市で開催(2010.12.3,3:15)資料

日本プライマリ・ケア連合学会が「新横浜2」の募集開始(医薬品:薬剤師のあり方)

 日本プライマリ・ケア連合学会による「プライマリ・ケア認定薬剤師制度」の認定取得を目指し、薬剤師が単位取得のための研修受講に積極的に取り組んでいるようだ。10月に新横浜で開催した「短期集中研修会」は、100名の受講者募集に対し、数日で定員に達し、受講できなかった希望者が多数出た。このため、同連合学会は、1月に再度、新横浜で10単位を取得できる「短期集中研修会」を開催することとし、12月2日、募集を開始した。

 1月9−10日の2日間、新横浜の新横浜ミネタビルの特設会場で開催。全日程を受講できることを要件とする。定員は今回も100名で12月24日を締め切りとしているが、先着順で定員になり次第締め切る。
 プライマリ・ケア認定薬剤師の認定取得のための短期集中研修会は、さらに2月11−12日に長崎市、2月19−20日に大阪市での開催を予定している。
資料1:プライマリケア認定薬剤師短期集中研修会(新横浜2)(プログラムと申込書)(日本プライマリ・ケア連合学会)
資料2:プライマリ・ケア認定薬剤師研修の予定(2011年1月、2月)(日本プライマリ・ケア連合学会)
資料3:日本プライマリ・ケア連合学会ホームページ



企業ニュース 12.2●バクスター/武田薬品、アステラス製薬、第一三共、大塚製薬、沢井製薬、キョーリン製薬ホールディングス、ノバルティスファーマ、米メルク、ヤクルト、ジョンソン・エンド・ジョンソン●(2010.12.3 3:15)




抗インフルエンザ薬10月納入量、イナビルがタミフルの4倍、シーズントップも 厚労省(2010.12.2,3:20)資料

国病九州医療センター・柏木名誉院長、1回完結の強み・耐性ができにくい(医薬品:企業情報)

 厚生労働省がまとめた今年10月分の抗インフルエンザウイルス薬の供給状況によると、10月19日に発売したばかりの第一三共の「イナビル」が、10月の医療機関への供給量で21万人分となり、タミフルの5万人分、リレンザの1万人分をはるかに上回る結果となったことがわかった。第一三共の木伏良一・医薬営業本部長によると、「この冬はイナビル1本で行く」という医師もいるなど、すでに医師のイナビルに対する使用意欲は高い状況にあるという。中医協資料では、今シーズンの予測投与患者数180万人、予測販売金額64億円としている。

 抗インフルエンザウイルス薬として、ノイラミニダーゼ阻害薬はタミフル(中外製薬)、リレンザ(グラクソ・スミスクライン)、ラピアクタ(塩野義製薬)が昨シーズンまでに発売されていた。
 最も早く上市されたタミフルは、経口剤ということもあり、圧倒的なシェアを占め、今シーズンも10月3日時点のメーカーと卸の保有量では1410万人分となっている。2番目の上市となったリレンザは吸入薬であることもあり、メーカー・卸の保有量も870万人分にとどまる。また、3番手として作シーズンから登場したラピアクタは静注であることから100万人分と少なめだ。これに対し、4番手として今年10月19日に発売となったイナビルは、70万人分であり、ラピアクタをさらに下回っている。

 しかし、イナビルは、リレンザと同じ吸入薬ながら、1回の服薬(4吸入)で効果を発揮するという大きなメリットを持ち、しかも第一三共が自社で創製し開発した純国産薬として登場した。
 国立病院機構九州医療センター名誉院長の柏木征三郎氏は、11月25日に第一三共が開催したセミナーで、イナビルはリレンザと同様に耐性ができにくいと考えられること、1回の治療で完結することをあげ、「吸入ができてコンプライアンスの悪い患者」にはファーストチョイスになるとの考えを示した。
 また、医師の間には「国産愛護の動きが大きく出てきているようだ」との見方を示した。

 10月3日時点のメーカー・卸の保有量では、イナビルは70万人分にとどまっているが、第一三共は12月末までに200万人分を供給、さらに来年3月末までには400万人分まで供給量を拡大することとし、供給能力としては年間1000万人分の生産体制があるとしている。
 今シーズンの流行状況にもよるが、10月の医療機関のイナビルに対する評価の状況が続くとすると、医療機関への供給量では、シーズンを通してイナビルがトップを確保する可能性が高くなっていると言えそうだ。
資料1:通常流通用抗インフルエンザウイルス薬の供給状況(10月分)(厚労省)
資料2:抗インフルエンザウイルス薬「イナビル(R)吸入粉末剤20咫弯携売(10.19、第一三共)



がん化学療法後の高尿酸血症、ラスブリカーゼ(販売名:ラスリテック)が解決してくれる(2010.12.2,3:20)資料

国病機構名古屋医療センター臨床研究センター・永井宏和 血液腫瘍研究部長(医薬品:企業情報)

 がん対策の一環としてがん化学療法の普及が課題となっている中で、担当する医師は化学療法による急激ながん細胞の崩壊に伴う高尿酸血症の発症にナーバスになっている。速やかに治療しないと急性腎不全となり死に至ることもあるためだ。国立病院機構名古屋医療センター・臨床研究センターの永井宏和・血液腫瘍研究部長は「ラスブリカーゼ(販売名:ラスリテック、サノフィ・アベンティス)がこの問題を解決してくれる」という。

 がん化学療法は、がん細胞を死滅させることで腫瘍の縮小を狙う。しかし、腫瘍が急激に崩壊することにより、その細胞内成分が血液中に大量に放出される。それにより血液中で尿酸が大量に生成されて「がん化学療法に伴う高尿酸血症」が起こる。ほかに、高カリウム血症や高リン酸血症、低カルシウム血症などもある。
 これらは、腫瘍崩壊症候群と呼ばれ、通常、化学療法開始後48時間以内に発症する。放射線療法やホルモン療法、分子標的療法でも起こり得るが、化学療法により発症することが多い。
 高尿酸血症は、腫瘍崩壊症候群の中心的な病態であり、化学療法が原因の場合、治療直後から3日以内で尿酸値が上昇する。しかも急激な上昇となるため、急性腎不全をきたすことがある。この急性腎不全は致死的経過をたどる可能性があるため、「予防的な措置が必要」という。

 こうした腫瘍崩壊症候群が起こりやすいのは、腫瘍の増殖速度が速く、化学療法に対して感受性が高く(よく効く)、そして腫瘍量の多い血液腫瘍であり、急性リンパ性白血病やリンパ芽球性リンパ腫などとされる。また、急速増殖および治療に迅速に反応する固形がんでも起こる。

 腫瘍崩壊症候群としての高尿酸血症に対する治療法は、従来は輸液による尿酸の排泄促進、アロプリノール投与(経口)による尿酸合成の阻害、尿のアルカリ化などが行われてきた。しかし、アロプリノールでは効果が出るまでに数日かかる上に既存の尿酸には作用しないことがあり、他の療法も十分ではなかった。

 これに対し、尿酸分解酵素製剤、遺伝子組み換え型尿酸オキシダーゼであるラスブリカーゼ(販売名:ラスリテック)は、尿酸を直接分解するという新たな作用機序を持ち、投与後4時間で尿酸が減少し、有効率は95%以上であるとする。
 名古屋医療センター・臨床研究センターの永井部長は、がん化学療法は「治療したその日の夜が勝負」だとし、ラスブリカーゼがそれに対応しうるものだとした。
 ラスブリカーゼは血清中尿酸値のコントロールが容易であり、そのことにより腫瘍崩壊症候群を管理できれば「強力な化学療法を早期から安全に実施できる」とするとともに、今後さらに抗腫瘍効果の高い薬剤が開発され腫瘍崩壊症候群の発症リスクが高まる中でも対応可能との考えを示した。(11.18サノフィ・アベンティス記者セミナー)
 ラスリテック(ラスブリカーゼ)は、サノフィ・アベンティスが創製し世界50ヵ国以上で承認、日本では昨年12月11日に薬価収載されている。
参考:2009年10月19日、がん化学療法に伴う高尿酸血症に対し尿酸分解酵素製剤「ラスリテック」の製造販売承認を取得(サノフィ・アベンティス)



企業ニュース 12.1●ファイザー/エーザイ、バクスター、タカラバイオ、日本ベーリンガーインゲルハイム、アステラス製薬、田辺三菱製薬、久光製薬●(2010.12.2 3:20)