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Online Medニュース 2013年7月
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7月のニュース
8.1 7:45 2013
新薬イノベーション評価、原価計算の営業利益率加算を2倍、日本初承認を加算要件に追加
(資料)
8.1 7:45 2013
費用対効果評価、来年の制度改正で第1歩を踏み出したい 中医協・関原部会長
(資料)
8.1 7:45 2013
7:1入院基本料の新要件、亜急性期入院医療管理料見直しなどで中間取りまとめ案
(資料)
7.26 15:45 2013
DPCコーディングガイド、26年度から導入へ ヒアリング・アンケートで支持多数
(資料)
7.26 15:45 2013
新規DPC準備病院を9月に募集、DPC病院への移行申請も9月末
(資料)
7.23 8:25 2013
かかりつけ医のための認知症簡易スクリーニング、検査・診断につなぐツール
(資料)
7.18 23:30 2013
アルツハイマー病発症リスクを70-80%予見、武田薬品が第3相試験で確認へ
(資料)
7.18 23:30 2013
アルツハイマー病にドネペジルと併用で効果増強、大塚製薬「選択的セロトニン5-HT6受容体拮抗剤」
(資料)
7.17 20:20 2013
7:1入院基本料に新要件、年間手術数・在宅復帰または亜急性期への退院率・DPCデータ提出など
(資料)
7.17 20:20 2013
亜急性期を病棟単位での評価に変更、要件明確化し評価充実へ
(資料)
7.16 7:55 2013
認知症(BPSD)に向精神薬は使用しない、かかりつけ医向けガイドライン
(資料)
7.11 23:10 2013
院外処方率が病院で拡大72.9%、一般名処方加算の影響か 診療所は63.2%
(資料)
7.11 23:10 2013
製薬企業の持続的成長に、年率13%成長の新興国市場展開が不可欠
(資料)
7.10 9:20 2013
消費税8%時、「基本診療料対応」に「従来方式を組み合わせ」または「高額投資分に加算創設」
(資料)
7.10 9:20 2013
薬価・材料価格の消費税表示、明細書には「含まれている」と簡略記載
(資料)
7.4 18:55 2013
コンタクトレンズ販売で厚労省が指導徹底を通知、受診確認など不十分
(資料)
7.3 23:10 2013
DPC・2群病院の要件「高度医療技術実施」に内科も、次回改定後の課題
(資料)
7.2 23:05 2013
DPCデータをレセプトと一本化、実施の方向で検討 早ければ28年度から
(資料)
7.1 23:00 2013
DPC高額薬剤、さらに対策を進める 高額材料にも拡大
(資料)
781 7:45 2013
新薬イノベーション評価、原価計算の営業利益率加算を2倍、日本初承認を加算要件に追加
(資料)
薬価算定組織が提案、外国価格調整はより厳しく
(中医協情報:薬価部会)
医薬品開発のイノベーションを評価するため、原価計算方式の営業利益率の加算率を現行50%の2倍の100%に拡大、また、類似薬効比較方式の有用性加算(2)の要件に「世界に先駆けて日本で承認を取得した場合」を加える。中医協の下部組織で新薬の薬価を審議する薬価算定組織の長瀬隆英委員長(東京大学大学院医学系研究科呼吸器内科学教授)が7月31日の中医協・薬価専門部会で、次期薬価制度改革に向けた提案を行った。
次回薬価制度改革に向けた議論を開始した薬価専門部会は7月31日、薬価算定組織から意見聴取した。
算定組織は、新規に薬価収載となる医薬品について、個別に薬価算定を行っている。そうした立場から、薬価制度改革についての考え方を提案した。
現行の薬価算定方式では、原価計算に使用する営業利益率(現行18.3%)に対し±50%の加算を行うことができる。このため、算定に使用される営業利益率は「9.15%〜27.45%」となる。
算定組織は、この±50%の加算率に対し、「上限を100%に拡大する」ことを提案した。その場合の営業利益率は「9.15%〜36.6%」となる。
診療側で京都府医師会副会長の安達委員がその理由を聞いたのに対し、算定組織の長瀬委員長は「驚くような新薬が出たときに使えるようにする。夢を買うもの」と答えた。
安達氏は「財政が厳しい中で議論している。夢を買うというのでは議論にならない」と反発したが、薬価専門部会ではこの提案を含めた薬価制度改革の議論は今後深めていくことになる。
算定組織はまた、類似薬効比較方式での算定についても、「新規作用機序を有する新薬」で「世界に先駆けて日本で承認を取得した場合」について、イノベーション評価を行うこととし、「有用性加算(2)(加算率:5〜30%)」の要件に追加することを提案した。「欧米諸国での開発計画が進行している等が確認されており、ローカルドラッグではない場合に限る」との条件を付ける。
最初に日本で承認を取得することだけが要件であり、外資メーカーも対象となる。
製薬企業側から専門委員として中医協に参加している加茂谷氏(塩野義製薬常務執行役員)は、この2案が実現すれば「大きなモチベーションになる。提案を高く評価する」と発言した。原価計算の営業利益率については、類似薬効比較方式の加算に比べて低いため、過去に業界から提案したこともあるものだとした。また、「世界に先駆けて日本で承認を取得した場合」の評価についても「心強く思う」との受け止めを示した。
算定組織の提案は、ほかに、外国平均価格調整で
(1)「最高価格が最低価格の5倍を超える場合は当該最高価格を除外した相加平均」を使用して算定しているのに対し、最高価格の最低価格に対する倍率を「3倍」に縮小すること、
(2)「算定値が外国平均価格の2分の3に相当する額を上回った場合、外国平均価格調整を行う」としているのに対し、「外国平均価格の4分の5に相当する額を上回った場合」に縮小すること、
(3)原価計算品目で国内で原薬や製剤の製造が行われている場合には外国平均価格調整の対象から除外すること、
を提案した。
厚労省は、平成22年4月から今年5月までに新薬170品目が収載されたが、そのうち外国価格があったものは108品目で、(1)の5倍ルールでの算定は8品目あったが3倍に変更すると19品目が追加対象となり、(2)の「2分の3を上回った場合」は7品目であったが「4分の5」では12品目が追加対象となること、一方、(3)の国内製造の原価計算品目で外国平均価格調整の対象となったものはこれまでない、とした。
資料1:薬価算定の基準に関する意見(薬価算定組織)(厚労省)
資料2:7.31薬価専門部会配布全資料(厚労省)
781 7:45 2013
費用対効果評価、来年の制度改正で第1歩を踏み出したい 中医協・関原部会長
(資料)
肺がん分子標的薬の英NICEの評価、独の方法論を議論
(中医協情報:薬価部会)
費用対効果評価については、7月31日の専門部会での議論の後に中間整理を行い、さらに議論を深めて、来年の制度改正に何らかの形で入れることを考えている。何とか第1歩を踏み出したい。
中医協・費用対効果評価専門部会の関原健夫部会長(日本対がん協会常務理事)が7月31日、同専門部会前に行われた薬価専門部会での議論で考え方を語った。
厚生労働省も、関原専門部会長と相談して進めたいとし、次回の費用対効果評価専門部会に、これまでの議論に関する「中間整理」の案を提示、議論を進めることとしている。
薬価専門部会では、薬価算定組織から提案された原価計算の営業利益率加算の倍増、世界初承認を日本で取得した場合の評価についての議論で、費用対効果評価の導入とも関連して検討する必要があるとの意見があり、関原専門部会長の見解も求められ、これに応えた。
費用対効果評価専門部会では、前回の部会で医薬品の事例を検討する必要があるとの意見が多かったことを受け、英NICEによる肺がんの分子標的薬に対する評価の事例、また、ドイツが実施を決めている発売後1年以内に行う「追加的雄油性評価」の事例について説明を受け、議論した。
英NICEの事例では、企業提出資料では評価基準を満たしていたものの、専門家による妥当性評価による再計算の結果、1QALY獲得に要する費用が拡大、しかし、アプレイザル(最終的な評価)により2ヵ月分の医薬品の費用を企業が負担(NHSに請求しない)ことを条件に肺がんの壱次療法としての使用が認められた。
ドイツの制度は、類似した医薬品ごとに設定された参照価格グループに該当しない新薬は自由価格で販売されるが発売後1年以内に行われる「追加的有用性評価」を受けなければならない。類似薬が対照薬に設定され、その中で費用対効果評価が優れるとされたものは価格交渉により新たな価格が設定される。しかし、追加的有用性なしとされた場合は参照価格グループに組み込まれ、販売は自由価格でできるものの保険償還は参照価格までに制限される。
議論では、英NICEの事例は成功事例でありまだ不明な部分が多い、ドイツではまだ実例が出ていないなど、慎重な立場からの発言が目立った。
しかし、厚労省は、追加的な議論を求める声はなかったとし、次回にはこれまでの議論を基にした「中間整理」を提示することとしている。来年の制度改正に向けては、慎重論があることも踏まえ、関原専門部会長と相談しながら進めることとしている。
資料1: 評価の具体例について(医薬品の場合)・田倉参考人提出資料(厚労省)
資料2:ドイツの制度と事例について・池田参考人提出資料(厚労省)
資料3:7.31 費用対効果評価専門部会配布全資料(厚労省)
781 7:45 2013
7:1入院基本料の新要件、亜急性期入院医療管理料見直しなどで中間取りまとめ案
(資料)
入院医療分科会、方向性に大きな異論なし
(中医協情報:入院医療)
厚生労働省は7月31日の入院医療評価分科会で、これまでの議論を整理した「中間取りまとめ(案)」を提示、7:1入院基本料、亜急性期入院医療管理料の見直し、医療提供体制が十分でないが地域で自己完結する医療を提供する医療機関の評価、特殊疾患などの経過措置、診療報酬点数表の簡素化、医療機関での褥瘡の発生についての取り組みの方向性を示した。この日の議論を踏まえ、次回に中間とりまとめ案の修正版を提示する。
この日提示した方向性については、さまざまな意見があったものの、大きな修正を求める指摘はなく、厚労省はこの方向性を基本とし、この日出された意見を追記する形で、中間取りまとめ案を修正する方針。
資料1:診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会中間とりまとめ(案)(厚労省)
資料2:委員名簿(厚労省)
資料3:7.31 入院医療評価分科会配布全資料(厚労省)
7.26 15:45 2013
DPCコーディングガイド、26年度から導入へ ヒアリング・アンケートで支持多数
(資料)
心不全・呼吸不全は多くがガイド見てコーディング変更
(中医協情報:DPC)
厚労省のDPC評価分科会は7月26日、適切なコーディングのための「コーディングガイド」について議論、コーディングで模範的な取り組みをしている5病院に対するヒアリング、また医学的に疑問とされる可能性があるとされる5傷病名の選択の多いDPC病院を対象としたアンケート調査の結果を踏まえた見直し作業を進め、この秋にまとめることとした。基本的には導入を望む声が多数を占めたことから、厚労省は来年4月の診療報酬改定後の導入に向けて作業を進める。
DPCは、患者に対する診療行為に関して「医療資源を最も投入した傷病名」を選択し、さらに手術の選択、関連する手術・処置、重症度、副傷病名を選択してコーディングを完成させる。
これに対し、各病院はより高い点数が設定された病名を選択する場合があるというアップコーディングの問題が指摘されてきている。
DPC分科会は、適切なコーディングを進めるための「コーディングガイド案」を3月に公表、その中で「医学的に疑問とされる可能性があるとされた5傷病名」の選択の多いDPC病院を対象としたアンケート調査を行うとともに、模範的なコーディングを行っているとされる5病院に対するヒアリングを行った。
その結果、一定の判断基準としてのコーディングガイドの導入を望む声が多数を占めた。一方で、「医療資源を最も投入した傷病名」のコーディング方法について考え方の優先順位をつける、具体事例を豊富に載せる、フロー方式で示すなど見やすくする、などの要望もあった。
このため、コーディングガイドの見直しを今後進め、今秋には研究班からの報告を受けることとした。
厚労省は、研究班からの報告を受け、分科会としては11月から12月にかけてまとめて中医協に報告、来年4月の診療報酬改定後からの導入を目指す。
今回のヒアリングとアンケート調査の結果は、次回の中医協総会に報告する。
資料1:DPC/PDPS コーディングガイドについて(案)(厚労省)
資料2:DPC/PDPS 傷病名コーディングガイド(厚労省)
資料3:平成24年度特別調査(ヒアリング調査・アンケート調査)の結果報告について(案)(厚労省)
資料4:7.26 DPC分科会配布全資料(厚労省)
7.26 15:45 2013
新規DPC準備病院を9月に募集、DPC病院への移行申請も9月末
(資料)
DPC分科会、中医協了承を得て募集開始
(中医協情報:DPC)
厚生労働省は7月26日のDPC分科会に、次回診療報酬改定後のDPC病院・DPC準備病院の新規募集案を示し、了承された。中医協総会の了承を得て募集を開始する。
DPC準備病院は、今年9月1日から9月30日までを募集期間とする。
現在の準備病院からDPC病院への移行については、今年9月30日を申請期限とし、その時点でDPC病院としての基準を満たすものを対象とする。DPC対象病院への移行の申請時期は従来の10月末から1ヵ月早くなる。基礎係数や機能評価係数2の導入に伴い、係数算定のための事務処理期間を考慮したもの。
資料:DPC/PDPS の対象病院と準備病院の募集について(案)(厚労省)
7.23 8:25 2013
かかりつけ医のための認知症簡易スクリーニング、検査・診断につなぐツール
(資料)
ヤンセンファーマが3医師と共同開発し配布
(医薬品:企業ニュース)
認知症の専門医の受診や検査を受けることに抵抗感を持つ人が多いとされる中、ヤンセンファーマは認知症検査の必要性を簡易にスクリーニングできるツール「Me-CDT(エム・イー・シー・ディー・ティー)」を、認知症治療に関わる3人の医師と共同で開発した。認知機能の評価尺度「MMSE(Mini-Mental State Examination)」の結果とも良好な相関が得られ、希望する医療機関に順次配布することとしている。
Me-CDTは、パソコンからの画面と音声による設問に対し、回答用紙にペンで記入する方式。CDTはClock Drawing Testで時計描画テスト。
被検者に対して、冒頭に「時刻」を画像と音声で提示,後に確認するために記憶することを繰り返し求める。その後、(1)氏名、(2)日付、(3)今何階にいるか、(4)最近気になったニュースは何か、と4問を続け、5番目に「冒頭に提示した時間は何時か」を聞き、(6)最後に「時計の文字盤と冒頭に提示した時刻の針描写」をしてもらう。
(2)−(4)は「見当識」、(5)は「記憶力」、コンピューターの音声出題は「言語的能力」、時刻の針描写は「図形的能力」をみる。要する時間はわずか3分という。
認知症診断のための検査の遅れが早期治療の妨げとなっているとも言われている。ヤンセンファーマは、認知症診断の検査の前に、かかりつけ医により簡易なスクリーニングが実施されることで、認知症の可能性のある人を、診断のための検査に繋ぐきっかけとなることが期待できるとしている。
共同開発した医師は、木原武士(洛和会みささぎ病院)、頼高朝子(順天堂大学附属順天堂越谷病院)、宮澤仁朗(特定医療法人さっぽろ悠心の郷ときわ病院)の3氏。
資料:認知症検査の必要性を判断する指標として有用なスクリーニングツール「Me-CDT」を開発(ヤンセンファーマ)
7.18 23:30 2013
アルツハイマー病発症リスクを70-80%予見、武田薬品が第3相試験で確認へ
(資料)
TOMM40遺伝子とアポリポタンパク質Eと年齢の組み合わせ
(医薬品:企業ニュース)
アルツハイマー病に伴う軽度認知機能障害の発症リスクの予見について、武田薬品はこれまでの「バイオマーカーであるアポリポタンパク質Eの遺伝子多型と年齢との組み合わせ」に、TOMM40遺伝子を加えることで、予見の精度を高めることができるとのシミュレーション結果を、米国ボストンで開催されている国際アルツハイマー病学会で発表した。今後、正常な高齢者を対象にした臨床第3相試験を行い5年以内の発症リスクの予見精度を評価する。
今回のシミュレーションでは、TOMM40遺伝子、アポリポタンパク質E遺伝子、そして年齢を用いたリスク評価手法は、陽性予測値、陰性予測値とも70〜80%となり、画像診断や骨髄検査と比較しても精度が高かった。
アポリポタンパク質は血清中に存在する脂質とタンパク質の複合体のタンパク質部分の総称で、「アポリポタンパク質E」は脂質代謝やコレステロール代謝の調節に重要な役割を果たし、そのアポリポタンパク質E遺伝子の多型であるε4対立遺伝子は高齢発症のアルツハイマー病のリスク因子とされる。
資料:国際アルツハイマー病学会でバイオマーカーを用いたアルツハイマー病発症リスク評価手法の評価結果発表(武田薬品)
7.18 23:30 2013
アルツハイマー病にドネペジルと併用で効果増強、大塚製薬「選択的セロトニン5-HT6受容体拮抗剤」
(資料)
第2相試験で有効性、年内に3相試験開始
(医薬品:企業ニュース)
大塚製薬は、新規アルツハイマー病治療薬としてルンドベック社(デンマーク)と共同開発している選択的セロトニン5-HT6受容体拮抗剤Lu AE58054が、ドネペジルと併用した臨床第2相試験でADAS-Cogスコアでプラセボ併用群に有意な差を示し認知機能改善効果を確認したと発表した。臨床第3相試験を今年後半に開始する予定。
セロトニン5-HT6受容体は、皮質や海馬など脳の認知機能に関わる領域に発現。セロトニン5-HT6受容体のリガンドにより複数の神経伝達系の活動を調節する。Lu AE58054は、モデル動物で認知機能を改善させ、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬ドネペジルの海馬機能に対する効果を増強させたという。
第2相試験は、ヨーロッパ、カナダ、オーストラリアの中等度アルツハイマー病患者278人を対象に、多施設無作為化二重盲検並行群間プラセボ対照試験として、24週間の投与期間で実施。
第3相試験は、軽症から中等度アルツハイマー病を対象にグローバルで3000人の登録を予定。複数用量(10-60mg)のLu AE58054をドネペジルと併用し最長3年間実施の見込みとしている。
資料:Lu AE58054の臨床第2相試験でアルツハイマー型認知症治療に有効性(大塚製薬)
7.17 20:20 2013
7:1入院基本料に新要件、年間手術数・在宅復帰または亜急性期への退院率・DPCデータ提出など
(資料)
入院医療分科会、一部反対意見も大筋で受け入れ
(中医協情報:入院医療)
7:1入院基本料は「複雑な病態をもつ急性期の患者に対し高度な医療を提供する」こと、「長期療養を提供するのでない」ことを基本とする。そのため新たな要件として、(1)年間手術件数など診療実績(2)在宅復帰率・亜急性期または回復期病棟への退院または転棟率(3)DPCデータ提出(4)早期リビリ実施、などを設定する。
一方、短期滞在手術料を平均在院日数算定から除外、90日超入院患者は「(1)療養病棟と同等の報酬または(2)出来高算定し平均在院日数に算定」のいずれかの選択制とする。
7月17日の入院医療分科会に厚労省が7:1入院基本料見直しの論点として提示した。議論では、項目によって慎重論や部分的な反対意見が出されたが、基本的な考え方で反対意見はなく、ほぼこうした方向で次回改定に進むことになるものとみられる。
厚労省は、次回7月31日に、分科会として検討してきた項目全体についての中間とりまとめの素案を提示し議論、それを踏まえて8月上旬に中間とりまとめを行い、その後中医協総会に報告する方針を示し、了承された。
7:1入院基本料の見直しは、厚労省が提示している2025年を目標とする病床の機能分化のイメージに沿うもの。現在、急性期対応病床としての7:1病床は32万8千床余りで最も多く、10:1が24万8千床余りで続いている。これに対し、25年には「高度急性期」病床としては18万床に縮小、逆に「一般急性期」病床は35万床に拡大するのが厚労省の方針だ。
この方針自体についても、診療側委員が基本的に受け入れる考えを示し、その上で、7:1入院基本料見直しの方向性への支持を表明した。
ただし、日本医師会常任理事で千葉県勤労者医療協会理事長の石川広巳氏は、短期滞在手術料の平均在院日数算定除外に異論を表明、董仙会理事長の神野正博氏は在宅復帰率を「ナンセンス」とし、手術件数に対しては賛成を表明しつつ内科についても検討すべきと注文を付けた。
また、重症度・看護必要度の見直しでは、(1)呼吸ケア、時間尿測定の見直し(2)呼吸ケアで痰の吸引を定義から外す(3)創傷処置で褥瘡を定義から外す(4)新しい項目の追加と項目間の相関の強いものの取り扱い、について厚労省が論点を提示。
議論では、時間尿測定は除外でほぼ一致したが、他の項目では慎重論も出された。
資料1:課題と論点など(P170に「7:1入院基本料全体の論点」)(厚労省)
資料2:委員名簿(厚労省)
資料3:7.17入院医療評価分科会配布全資料(厚労省)
7.17 20:20 2013
亜急性期を病棟単位での評価に変更、要件明確化し評価充実へ
(資料)
入院医療分科会、病棟単位は一致
(中医協情報:入院医療)
亜急性期入院医療管理料は、病室単位ではなく病棟単位の評価とする。亜急性期病床の要件として「人員配置、重症度・看護必要度、在宅復帰率、二次救急病院の指定、在宅療養支援病院の届出」など設定し、評価を充実させる。亜急性期病床の医療内容に関するデータの提出を求める。
7月17日の入院医療分科会で厚労省がこうした3項目の論点を提示、基本的に了承された。ただし、日本医師会常任理事の石川氏は亜急性期の要件とデータ提出については「議論を尽くすべき」と慎重姿勢を示した。
データ提出について、厚労省は質問に答えて「新しいフォーマットを作るのは難しく既存のものを活用する」と答えた。
この亜急性期医療の評価の見直しも、次回7月31日の中間とりまとめ素案に盛り込まれる。
これまでの病室単位での評価から、病棟単位での評価に変更するのは、やはり病床の機能分化を進める観点からのものとなっている。
現在、13:1病床が3万3千床余り、10:1病床は6万6千床あまり、さらに亜急性期病床が1万7千床余り、回復期リハビリ病床が6万4千床あまりとなっているのに対し、2025年の目標として厚労省は全体を「亜急性期等」として捉え、26万床とすることを掲げている。
資料1:課題と論点など(P171に「亜急性期入院医療の論点」)(厚労省)
資料2:委員名簿(厚労省)
資料3:7.17入院医療評価分科会配布全資料(厚労省)
7.16 7:55 2013
認知症(BPSD)に向精神薬は使用しない、かかりつけ医向けガイドライン
(資料)
薬物療法は認知症疾患医療センターとの連携で
(医療行政:診療GL)
厚生労働省は7月12日、認知症に対する薬物治療ガイドライン「かかりつけ医のためのBPSD(認知症の行動・心理症状)に対応する向精神薬使用ガイドライン」を公表した。かかりつけ医の95%に認知症患者が通院しその9割が向精神薬を服用している実態があるが、ガイドラインはBPSDには向精神薬は第一選択薬ではなく「できるだけ使用しないように努めるべき」としている。また、薬物療法を検討する場合には「認知症疾患医療センター」と連携を取ることをすすめ、連携には診療報酬上の評価があることも付記している。
認知症に対する薬物治療ガイドラインの策定は、認知症施策推進5ヵ年計画(オレンジプラン)(平成25―29年度)に位置づけられていたもの。
ガイドラインは、BPSD(Behavioral and Psychological symptoms of Dementia:認知症の行動・心理症状)には認知症に見られる言動・行動のすべてが含まれるとし、
(1)対応の第一選択は非薬物的介入が原則、
(2)抗精神病薬の使用は適応外使用となり基本的には使用しない姿勢が必要、
(3)向精神薬、特に抗精神病薬の処方には十分な説明をして同意を本人あるいは代諾者から得る、
ことを最初に掲げている。
しかし、24年度に行ったかかりつけ医の認知症患者に対する向精神薬の使用実態調査では、かかりつけ医の94.5%に認知症患者が通院しており、89.2%が向精神薬を服用していたが、常に同意を得ているかかりつけ医は19.1%と低率であった。
さらに、BPSDの22種類の症状に対する向精神薬の使用状況としては、多弁、過食、異食、徘徊、介護への抵抗など、向精神薬の有効性の報告がないものに対しても処方されている実態が明らかにされた。
ガイドラインは、BPSDの薬物療法については、症状の分類別の対応方法を示した。
・幻覚、妄想、攻撃性、焦燥:メマンチン、コリン分解酵素阻害薬を使用し、改善しない場合抗精神病薬の使用を検討する。DLB(レビー小体型認知症)ではコリン分解酵素阻害薬が第一選択となる。
・抑うつ症状、うつ病:コリン分解酵素阻害薬を用い、改善しない場合抗うつ薬の使用を検討。
・不安、緊張、易刺激性:抗不安薬の使用を検討。
・入眠障害、中途/早朝覚醒:病態に応じて睡眠導入薬/抗精神病薬/抗うつ薬の使用を検討。
いずれも「低用量で開始し症状を見ながら漸増する」ものとされる。
また、薬物療法開始前後の状態のチェックポイントも9項目に渡り示した。
こうした基本的事項を示したうえで、さらに抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠導入薬について、詳細な使用法を提示している。
治療してもBPSDが改善しない場合には、認知症疾患医療センターに紹介するなどの連携を取ることをすすめ、その場合には「診療情報提供料1(250点)」の「認知症専門医療機関連携加算(50点)」や「認知症専門診断管理料2(300点)」が算定できることを紹介している。
資料1:かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(厚労省)
資料2:「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」について(厚労省)
参考:「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」について(厚労省)
7.11 23:10 2013
院外処方率が病院で拡大72.9%、一般名処方加算の影響か 診療所は63.2%
(資料)
24年社会医療調査、院外処方の増加傾向が続く
(医薬品:院外処方)
厚生労働省がまとめた平成24年社会医療診療行為別調査によると、医科病院の院外処方率が24年6月審査分で72.9%となり、前年調査に比べ1.3ポイント拡大した。前年の1.5ポイント増に続く大きな進展だ。24年診療報酬改定で新設された院外処方に対する一般名処方加算の影響とみられる。一方、医科診療所の院外処方率は63.2%で0.2ポイントの増加にとどまった。医科医療機関計の院外処方率は65.8%で0.5ポイント増、全体として拡大傾向は続いている。
医科病院の院外処方率は、平成20年に70.0%に到達した後、21年70.0%、22年70.1%と停滞していたが、23年には一気に1.5ポイントの増加を見せ71.6%となった。
24年は、それに続く1.3ポイントの増加で72.9%を記録した。24年診療報酬改定では院外処方の場合に一般名処方を行えば2点を加算する「一般名処方加算」が新設され、一般名処方が拡大した。そうした動きの中で、院外処方そのものも拡大することとなったとみられる。DPC病院は55病院が新規参入し1496病院となったが、その影響は大きくはないだろう。
一方、医科診療所の院外処方率の24年の伸びは0.2ポイントで、過去4年間では最も低いものとなった。23年の2.8ポイント増に比べると大きな落ち込みだ。
日医が24年6月診療分を対象に行った調査で、院外処方を行っている診療所の一般名処方加算を算定している割合は61%に達しており、一般名処方は改定直後から浸透していることが示されていた。
しかし、この段階では、院内処方から院外処方に切り替えるという動きにはつながっていなかったようだ。
資料1:病院- 診療所別にみた医科の院外処方率の年次推移(24年社会医療調査)(厚労省)
資料2:平成24年社会医療診療行為別調査の概況(厚労省)
7.11 23:10 2013
製薬企業の持続的成長に、年率13%成長の新興国市場展開が不可欠
(資料)
IMSが分析、パイプラインの転換がポイント
(医薬品:企業ニュース)
世界の医薬品市場が2012年までの28年間に年平均8.9%の成長を遂げたのに対し、日本の製薬企業の成長率はそれを大きく下回り、大手でも武田薬品3.8%、アステラス製薬4.2%、第一三共4.0%、エーザイ5.3%であり、相対的規模は小さくなった。一方、今後の世界市場は年率4.9%程度の成長にとどまる見込みだが、アジア、中南部アメリカ、東欧圏、さらには中東からアフリカの一部を合わせるとその成長率は年率13%と予想され、持続的成長を目指す製薬企業にとってそうした市場への展開が不可欠となる。
医薬品の市場動向を中心にデータを集積・分析しているIMSジャパンのメディアセミナーで、同社コンサルティンググループ・シニアプリンシパルの前田琢磨氏が解説した。
前田氏は、日本の大手4社は、1985年のプラザ合意以降に積極的な海外展開に取り組んだが、2000年以降にようやく売り上げ実績が現れ出した。その間には10年から15年を要しており、4社ともそうした実績が出るようになって急速な成長を遂げたと説明。
一方、IMSジャパンがPharmergingと呼ぶアジア、中南部アメリカ、東欧圏、中東からアフリカの一部を合わせた地域の市場に対しては、今や「行くべきか?」を問うまでもなく、「どう攻略するか?」の時代に入っているとし、逆に「行かないリスクの方が大きい」との視点を示した。
ただし、Pharmergingの市場ではジェネリックが金額ベースで4割から6割、数量ベースでは9割にも及ぶ状況にあることから、新薬メーカーの現在のパイプラインでは対応が難しく、戦略を切り替える必要があるとする。
また、Pharmergingの市場で成功するためには、現地生産能力、流通チャネル能力、現地ブランド価値が重要と指摘。それらを獲得するためには現地企業の買収など「ビジネス・ディベロップメント」が基本になると解説した。
国内大手企業では、武田薬品、第一三共、エーザイ、塩野義製薬が、ジェネリック品主体というPharmergingの特性に合った戦略展開をしており、アステラス製薬と大日本住友製薬はこれまでの先進国向けの戦略の延長で事業展開していると分析している。ただし、後者の2社の選択もあり得るものとみている。
参考:IMSジャパン
7.10 9:20 2013
消費税8%時、「基本診療料対応」に「従来方式を組み合わせ」または「高額投資分に加算創設」
(資料)
消費税分科会で方向性固まる
(診療報酬情報:消費税)
消費税8%への増税時の診療報酬上の対応策については、「基本診療料(薬局は調剤基本料)」での対応を中心に、「高額投資を実施した医療機関への加算を創設」またはこれまでの「高額投資が必要と考えられる個別点数項目」での対応の組み合わせ、といった形で検討を進める方向となっている。ただし、基本診療料でも、初再診料で対応する場合は病院と診療所とで点数が分かれる可能性があるが、これには支払側が反対を表明している。
消費税8%への増税時の診療報酬上の対応案としては、厚労省が6月21日の消費税分科会に(1)基本診療料(薬局は調剤基本料)、(2)高額投資が必要と考えられる個別点数項目(従来方式)、(3)一点単価、の3案を論点提示していた。
同日の議論では、支払側で健保連専務理事の白川氏が、一点単価での対応には明確な反対意見を表明、一方、従来方式の「高額投資が必要と考えられる個別点数項目」での対応に「基本診療料」による対応を加え、両者を組み合わせる方式での検討を提案した。
ただし、基本診療料での対応の例示として厚労省が示した「医科では、診療所は初再診料、病院は入院基本料への上乗せ」に対しては、病院と診療所を同一とした初再診料に差をつける可能性を含んでいるとして反対を表明した。
また、基本診療料での対応に付加する形で厚労省が論点提示していた「高額投資を実施した医療機関への加算創設」に対しても反対だとした。「高額投資分は区分するのでない」形での処理で合意したはずとしている。
これに対し、診療側では、日本医師会常任理事の今村氏が多少異なる部分があるとしながらも白川氏の発言にほぼ同意した。
しかし、日本歯科医師会常任理事の堀氏は、「基本診療料」プラス「高額投資分への加算創設」という厚労省提案を支持。
日本薬剤師会常務理事の森氏は、逆に高額投資分への加算創設は「考えられない」と否定、基本診療料での対応に従来方式を組み合わせる考え方を支持した。
また、全日本病院協会会長の西澤氏は、基本診療料を採用する方向での議論に賛意を示しながらも、病院団体として高額投資分への新たな方式を取らない場合の対応についてはさらに検討したいとして意見を保留した。
こうした議論の経緯から、今後の検討は「基本診療料での対応」を中心に、従来方式の「高額投資が必要と考えられる個別点数項目」での対応を組み合わせるか、あるいは「高額投資分への加算創設」をするか、という方向で進められる。
一方、日本医師会の今村氏は、今回の8%への増税時とは別に、さらに1年半後の10%への増税時には診療報酬に関する消費税対応について抜本的な見直しを求める立場であることを繰り返し表明している。
資料1:今後の論点について(消費税率8%引上げ時の対応)(厚労省)
資料2:これまでの分科会での診療報酬による対応に関する主な意見(厚労省)
資料3:6.21 消費税分科会配布全資料(厚労省)
7.10 9:20 2013
薬価・材料価格の消費税表示、明細書には「含まれている」と簡略記載
(資料)
精緻化し過ぎると混乱を招きかねない
(診療報酬情報:消費税)
薬価と材料価格に関する消費税対応分の表示について、厚労省は「市場価格・消費税分金額・調整幅対応金額」と詳細に記載する案を提示しているが、消費税分科会は、患者に渡す明細書にはそうした詳細な消費税分の金額を記載するのではなく、「消費税相当分が含まれている」ことを表示するにとどめる方向で合意している。精緻にし過ぎると混乱を招きかねないとの判断だ。
薬価と材料価格に関する消費税分の表示については日本医師会常任理事の今村氏が要望していたもの。その今村氏が、6月21日の消費税分科会で、簡略化した方法があり得ると提案。支払側で健保連専務理事の白川氏も同意した。
資料1:今後の論点について(消費税率8%引上げ時の対応)(厚労省)
資料2:6.21 消費税分科会配布全資料(厚労省)
7.4 18:55 2013
コンタクトレンズ販売で厚労省が指導徹底を通知、受診確認など不十分
(資料)
処方箋要求・受診勧奨とも半数あまりにとどまる
(医療機器:安全性情報)
コンタクトレンズの販売で、使用者に対する必要事項の確認や適切な情報提供が不十分な事例が明らかとなり、厚生労働省は6月28日付で販売業者に対する指導を徹底するよう都道府県に通知した。
コンタクトレンズの販売時には、薬事法に基づいて(1)医療機関への受診状況を確認し非受診者には受診勧奨をする(2)不適正な使用により角膜潰瘍や角膜炎などの重篤な眼障害が発生するおそれがあるとの情報提供に努める、ことなどが求められている。
厚生労働科学研究「コンタクトレンズ販売の実態調査に基づく販売規制のあり方に関する研究」によると、全国307店の実地調査の結果、処方箋提出要求のなかったのが47.2%と半数近くに達し、医療機関への受診勧奨もなかったのが48.9%であった。
また、情報提供が無かったのは、コンタクトレンズを購入できた89件のうち31.5%となった。
研究報告書は、日本では個人輸入の医療機器の80%をコンタクトレンズが占め、こうした中で販売業者に対する規制は薬事法による医家向けの高度管理医療機器販売業としての共通の規制にとどまり、コンタクトレンズのような一般消費者向けの販売を対象とした販売規制としては十分でないとの意見があるとし、販売実態に即した規制の検討が必要と指摘している。
海外の規制状況も調査、
(1)販売業許可制の有無に関わらず資格者(眼鏡士、検眼士など)の必置義務などを課す資格制度、
(2)処方せんの提示義務を課す処方せん販売制度、
を単独あるいは複数組み合わせて採用し、コンタクトレンズの適切な販売と、不適正な使用の防止を図る法規制の努力が行われているという。
厚労省は、コンタクトレンズの適正使用に関する使用者向けの情報もホームページに掲載、各都道府県でも適正使用情報を掲載するよう求めている。
資料1:コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について(再周知)(厚労省)
資料2:コンタクトレンズの販売時における取扱いについて(厚労省)
資料3:コンタクトレンズ販売の実態調査に基づく販売規制のあり方に関する研究(厚労省)
資料4:おしゃれ用カラーコンタクトレンズについて(厚労省)
7.3 23:10 2013
DPC・2群病院の要件「高度医療技術実施」に内科も、次回改定後の課題
(資料)
DPC分科会、「医師研修の実施」は次回から協力型施設の実績を評価除外
(診療報酬情報:DPC)
DPC病院の1群(大学病院本院)・2群(大学病院本院に準ずる)・3群(その他)のうち、2群の実績要件(診療密度・医師研修の実施・高度な医療技術の実施・重症患者に対する診療の実施)の「高度な医療技術の実施」に「内科技術」も加えることについて、具体的に検討を進める方針が6月28日のDPC評価分科会で固まった。次回改定後の課題であり、内保連の提案を待つ。
一方、次回改定から「医師研修の実施」について、「協力型臨床研修指定病院の臨床研修医数」を評価対象から除外する方向となった。
DPC病院の医療機関群2群については、昨年8月22日の中医協総会で、その要件である「診療密度・医師研修の実施・高度な医療技術・重症患者に対する診療」のすべてについて、「1群(大学病院本院)の最低値(外れ値を除く)をクリアする」との考え方を維持することとされていた。
実績要件3の「高度な医療技術(医療資源必要度の高い技術)」は、外保連試案に基づいて、協力医師数を含めた時間あたりの人件費の相対値に手術時間数を加味して各手術に重み付けをし、集計対象手術それぞれについて合算して算出した「外保連手術指数」による評価を基本としている。
つまり、外科系技術のみを対象とした評価となっている。
これに対し、厚労省はこれまでの議論を踏まえ、中長期的(次回改定以降)な視点からの論点として、「内科系技術も評価対象とし、実績要件に加える」ことを論点として提示、その方向で検討することとなった。内保連からの提案をまって具体案の検討を進めることになり、早くても28年改定からの導入となる。
また、昨年8月の中医協総会方針では、次回改定に向けて4つの実績要件の具体的な評価手法については、実績を踏まえて検討することとされた。
6月28日の分科会で厚労省は、4要件のうち「医師研修の実施」は2群の医療機関決定にあまり影響を与えないこと、また正確な状況を継続的に把握することが困難なため、評価対象から除外することを論点として提示、これが了承された。
「医師研修の実施」では、「届出病床1床あたりの臨床研修医師数(免許取得後2年目まで)」を評価対象とし、基幹型施設と協力型施設の施設類型に応じて補正している。この協力型施設の正確な状況を継続的に把握することが困難だという。
質疑の中で、「医師研修の実施」を評価対象から外した場合の影響についての質問があり、厚労省は、24年改定時の医療機関群分類に当てはめると、2群病院のうち1病院が3群となる可能性があるとした。影響はわずかということになる。
4要件のうち残りの「診療密度・高度な医療技術・重症患者に対する診療」の3要件については、論点として「現行の評価手法の維持」を提案、了承された。
中長期的な視点からの論点としては、内科技術のほかに、やはりこれまでの議論の中で出されていた「2群病院の要件に医師派遣の実績を加える」「特に3群のあり方としての急性期病床の機能分化との整合性」の2点を示した。
医師派遣については、医師派遣の定義づけがむずかしいとの意見もあり「評価手法」の困難さが指摘されるにとどまった。
病床機能分化と3群など医療機関群のあり方との整合性についても、賛同する意見は少なかった。
資料1:医療機関群2群の要件の見直し等について(P7に「内科技術の評価」)(厚労省)
資料2:6.28 DPC評価分科会配布全資料(厚労省)
7.2 23:05 2013
DPCデータをレセプトと一本化、実施の方向で検討 早ければ28年度から
(資料)
DPC分科会、審査支払機関の業務規程・DPCデータの法的位置づけなど課題
(診療報酬情報:DPC)
DPC病院のレセプトと厚労省に提出するDPCデータを一本化する方向で検討を進めることが6月28日のDPC評価分科会で合意された。一本化されると、DPC病院はDPCデータとセットのレセプトを審査支払機関に提出、そこからDPCデータのみが厚労省に転送されることになる。ただ、実現には、支払基金法などによる審査支払機関の業務規程の見直し、DPCデータの法的位置づけ、個人情報保護法との関連など検討すべき課題が多く、早くても平成28年度改定時の対応となる。
DPCレセプトとDPCデータを一本化することは、DPCデータを支払基金と国保連の審査時に参考として活用する流れとなる。しかし、そのためには、支払基金法などによる審査支払機関の業務規程の見直しが必要となり、DPCデータの法的位置づけの検討も必要になる。加えて、個人情報保護法との関連もある。
さらに、審査支払機関がオンラインでDPCデータを受け取ることができるようなシステムの整備も必要となる。
こうした課題があるため、具体化には時間を要することになり、早くても28年度改正からの導入となる。
また、DPCレセプト・データの一本化については、中医協総会や社会保障審議会医療保険部会の議論も必要となる。
一本化によるメリットは、医療機関でDPCデータとレセプトを別々に作成する負担が軽減され、DPCデータのオンライン提出が可能になるという両面での負担軽減がある。
また、レセプトに疑義がある場合の返戻時に、DPCデータへの反映が確実に行われることによるDPCデータの質の向上も考えられるとしている。
レセプトとデータを一本化する場合、DPCデータの匿名化方式を統一する必要も出てくるが、一本化の検討を進めるのと並行して匿名化方式の統一化の検討も進める。
一本化とは別に、DPCデータのうち退院患者調査に関する「様式1」のデータの記録方式(横持ち)を、より拡張性が高く、項目名も同時に記録する「縦持ち」方式に変更することが了承された。26年度改定で実施となる。
資料1:退院患者調査にかかる技術的事項等について(P2に「DPCデータ・レセプト一本化について」)(厚労省)
資料2:6.28 DPC評価分科会配布全資料(厚労省)
7.1 23:00 2013
DPC高額薬剤、さらに対策を進める 高額材料にも拡大
(資料)
DPC分科会、包括期間中使用しなかった高額薬・持参薬にも対策
(診療報酬情報:DPC)
DPC評価分科会は6月28日、DPC点数上の高額薬剤への対応として24年改定で試行的に導入した入院期間1の点数を高く設定する方式を継続すること、また、その対象薬剤の拡大を図ること、高額材料を使用する検査にも適用することを検討することとした。一方、24年改定で導入した化学療法剤を使用するDPC点数でありながら包括範囲点数の期間中に使用せず、入院期間を延ばして出来高算定期間に入ってから使用した場合は算定できないとのルールを、高額な薬剤・材料を使用する検査にも適用する方向で検討する。
高額薬剤や検査についての見直しは、DPC点数の「算定ルールの見直し」として厚労省が論点を提示、その考え方で今後具体的な検討を進めることとされた。
また、DPC病床への入院の前に、自院や他院の外来で、入院時に使用する薬剤を大量に処方して患者に持参させることを系統的に行っている医療機関があるとされ、その対応についても論点として提示、対応を検討することとなった。
厚労省は秋に具体案を示す考えだ。
ケアミックス病院での状況として入院医療分科会で問題点が指摘されていた亜急性期入院医療管理料に関して、診療報酬算定上のメリットによってDPC算定病床から亜急性期病床への転床が行われていることへの対応についても論点として提示され、秋以降に具体的な検討を進めることとした。
また、DPC導入当初から取り組まれてきた「退院後3日以内の再入院」については、「前回入院と一連の入院」である場合は、入院期間の起算日を初回入院の入院日とすることとし再入院時の「入院の契機となった傷病名」で判断しているが、再入院時も初回入院と同じ「医療資源を最も投入した傷病名」に変更する論点を、厚労省が提示、了承された。
「退院後3日以内」の日数設定についても論点提示をしたが、変更すべきとの意見はなかった。
その他の検討すべき事項として、数百万円から数千万円という治療費がかかるアウトライヤーのケースについて、現状では基礎係数である程度評価する形となっているが、出来高算定ができないと受け入れをこばむようなケースが起こりかねないとして、出来高算定ができるような方策の検討を求める意見があった。厚労省はその可能性について検討することとした。
また、DPC点数算定の基本となる病名は退院時に決定するが、退院前の「入院期間3」を18あるMDC全体である程度そろえる必要があるとの意見も出された。これも厚労省が検討するが、実際にはむずかしい面があるようだ。
資料1:算定ルール等の見直しについて(厚労省)
資料2:6.28 DPC評価分科会配布全資料(厚労省)