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終末期医療のあり方
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ニュース

終末期医療のあり方で3患者団体代表を交えた検討会、国民意識調査を実施 厚労省(2008.1.25,1:40)



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終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン、「患者本人の決定」「医療・ケアチームによる判断」を基本に 厚労省検討会がまとめ(2007.4.10)
資料1:終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン(案)(厚労省)
資料2:終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン解説編(案)(厚労省)
資料3:終末期医療に関するガイドライン(たたき台)(厚労省)
資料4:検討会配布全資料(厚労省)
医師の独断に歯止め、法的責任論は新たな検討会で議論へ
 厚生労働省の終末期医療の決定プロセスのあり方に関する検討会(座長:樋口範雄・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は4月9日、「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン案」と「解説編」について、基本的に合意、この日の議論を踏まえた表現の修正を加えて報告書とすることを座長に一任しました。終末期医療についての初めてのガイドラインとして、(1)患者本人の決定、(2)医療・ケアチームによる判断、(3)精神的・社会的援助も含めた総合的な医療・ケアを行う、という基本的な考え方を示すものとなります。

 この日議論されたのは、終末期の医療およびケアの方針の決定にあたっては「患者の意思の尊重」が第1であること、患者の意思が確認できない場合でも「生命の尊重」を第1に考えることの確認でした。
 患者の意思の尊重は、ガイドラインの第1に記述、「医師等の医療従事者から適切な情報の提供と説明がなされ、それに基づいて患者が医療従事者と話し合いを行い、患者本人による決定を基本としたうえで、終末期医療を進めることが最も重要な原則である」とされています。
 「生命の尊重」の表現は、ガイドラインには出てきませんが、終末期医療の開始・不開始・中止などは「多専門職種の医療従事者から構成される医療・ケアチームによって慎重に判断すべき」とするガイドラインの「解説編」の中で、「注2」に「チームを形成する時間のない緊急時」の対応のあり方として、「生命の尊重を基本として、医師が医学的妥当性と適切性を基に判断するほかありません…」と記述しています。解説編は、ガイドラインの1項目ごとに「注」として「解説」を加える形式をとっています。

 この解説で加えた「生命の尊重を基本として」の言葉を、ガイドラインの第2「終末期医療およびケアの決定手続き」のうちの「患者の意思が確認できない場合」のあり方として、「患者にとって何が最善であるかについて家族と話し合い、生命の尊重を基本として、患者にとっての最善の治療方針をとる」という形で挿入すべきか、あるいはガイドラインではなく「解説」で加えるかについて、大きな議論となりました。

 「生命の尊重」については、「医療を行う上では当然のこと」でありあえて記述する必要はないとする意見、また、「生命の尊重」を記述することは「治療の不開始や中止」をできなくするとの意見、がんの末期で疼痛緩和ケアを行った上でも痛みに耐えきれないケースへの対応もしばることになり慎重であるべきなどの意見もありました。
 しかし、従来、終末期医療で問題とされてきたケースが「生命の尊重」が十分でなく医師の性急な判断や独断が多くあったこと、がん末期の疼痛緩和ケアについては医学的には100%可能である、との意見が全体に受け入れられ、「生命の尊重を基本として」との考え方をとることとされました。
 ただ、一方で、緊急時の対応での「生命の尊重を基本として」は当然としても、「患者の意思の確認ができない場合」に「生命の尊重を基本として」とすることは、「医療の内容に踏み込む」面があるとし、今回のガイドラインが「6回裏」までのもので第一歩であり、医療の内容には触れないこととしている立場から、結果としてはあえて記述しないとの判断でまとまりました。

 検討会は、こうして医療を行ううえでの基本姿勢に常に立ち返りながらの議論で終始しました。
 樋口座長は、「6回裏」であること、「第1歩」であることから、ガイドラインで示していないものとして、(1)何をすれば刑事責任を問われないか、ということは論じていない、(2)終末期に向かっている人をどう支えたらいいかについては、それぞれができる範囲の中で悩んでもらうしかなく、○×式の指針ではない、(3)これによって法律上に影響を与えるものではない、としました。

 議論の過程で、特に病院団体の委員が求めた「刑事責任や医療従事者間の法的責任のあり方」については、「解説」で「引き続き検討していく必要がある」と記載しました。
 これに関連して、厚生労働省は、07年度予算で具体的な検討を進めるための調査検討会を設置する予定であることを明らかにしました。


終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン、やわらかいガイドラインとして一歩を踏み出す 厚労省検討会(2007.3.6)
資料1:終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン(案)(厚労省)
資料2:終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン解説編(案)(厚労省)
資料3:終末期医療に関するガイドライン(たたき台)(厚労省)
資料4:検討会配布全資料(厚労省)
考え方を具体的に示した解説編も作成
 厚生労働省の終末期医療の決定プロセスのあり方に関する検討会(座長:樋口範雄・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は3月5日、「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン案」について議論、ガイドラインとともにその内容を具体的に示した解説編とあわせて大筋で合意し、次回にまとめることとしました。

 医療の現場を代表する委員からは、ガイドラインが基本としている「チーム医療」の定義、チームで最終決定する場合の責任の所在などを明確にすべきとの意見が出されましたが、最終責任が医師にあることを改めて記載することは最近の問題事例で指摘されている医師の独断専行を是正する観点から適当でない、などの意見が大勢を占めました。
 樋口座長は、野球に例えて、今回のガイドラインは9回裏までを目指すのではなく、第一歩として6回裏を目指すものとするとともに、医療の現場にしばりをかけるようなものでなく、また、このガイドラインに沿ってさえいれば責任は回避されるというものではない「やわらかいガイドライン」との考え方を示し、意見の集約を図りました。


終末期医療のガイドライン 医療内容決定の手続きを示す、たたき台を基に検討開始(2007.1.11)
資料1:これまでの経緯(厚労省)
資料2:終末期医療に関するガイドライン(たたき台)(厚労省
資料3:検討会委員名簿(厚労省)
資料4:検討会配布全資料(厚労省
チームでの判断よりも判断に時間をかけることが重要
 厚生労働省は1月11日、「終末期医療に関するガイドライン」の策定に向け、終末期医療の決定プロセスのあり方に関する検討会(座長:樋口範雄・東京大学大学院法学政治学研究科教授)を設置、第1回目を開催しました。
 ガイドラインについては、昨年9月にたたき台を公表、国民からの意見を求めており、その意見を参考にしながら、たたき台を基にした議論を進めていきます。

 検討会について厚労省は、「回復の見込みのない末期状態の患者に対する意思確認の方法や医療内容の決定手続きなどについて」標準的な考え方を整理するため、と位置づけ、そのために名称も「終末期医療の決定プロセスのあり方に関する検討会」としています。
 医療現場を担当する飯田氏(全日本病院協会、参考人)や大井氏(日本病院会副会長)、日野氏(日本医療法人協会副会長)らは、手続きだけでなく医療のあり方の考え方も示す必要があるとしましたが、医療のあり方まで踏み込むと多くの時間が必要になるとして、当面は手続きについての議論とすることとされました。
 3−4回の議論でまとめる予定です。

 たたき台に関する議論では、基本的な考え方として示されている(1)終末期医療およびケアのあり方、と具体的な手続きを示した(2)終末期医療およびケアの方針の決定手続き、のうち、(1)の内容をとりあげました。

 その中の(1)終末期における医療内容の開始、変更、中止等は、医学的妥当性と適切性を基に患者の意思決定を踏まえて、多専門職種の医療従事者から構成される医療・ケアチームによって慎重に判断すべきである、については、さまざまな議論がありました。
 「患者の意思決定を踏まえて」の部分では、患者だけでなく家族も含めること、また、患者の意思はゆらぐため「決定」をはずすべき、「踏まえて」では患者の意思の尊重の度合いが薄まってしまう、などとされました。
 「チームによる判断」については、チームとは何か、またチームという複数での判断よりも考える時間が必要ということではないか、との議論がありました。
 (1)はこうした議論を踏まえた修正を加えることとされました。

 (2)可能な限り疼痛やその他の不快な症状を緩和し、患者・家族の精神的・社会的な援助も含めた総合的な医療およびケアを行うことが必要である、については特に議論はなく、ほぼ原案通りとする方向です。

 (3)どのような場合であっても、「積極的安楽死」や自殺幇助等の死を目的とした行為は医療としては認められない、については、特に「積極的安楽死」に対しての議論がありました。これまでの判例が「安楽死」については条件を限定しながらも認めていることから、ガイドラインとしても「どのような場合でも認められない」とすることには問題があるとされました。また、この項の内容が医療の実態に係るものであるため、この項全体を除外することも検討することとされました。

 次回に決定手続きの議論をしますが、その上で、再度(1)の基本的考え方の議論に戻る方針です。

 たたき台に対する国民からの意見は3月まで募集していますが、1月5日までの意見をまとめて検討会に報告しました。意見の総数は65件、医療関係者が30人、医療関係者以外が31人、不詳4人となっています。


終末期医療で厚労省がガイドライン策定へ、たたき台を公表(2006.9.15)
資料1:終末期医療に関するガイドライン(たたき台)(ここをクリック)
資料2:「終末期医療に関するガイドライン(たたき台)」に関する意見募集(ここをクリック)
多専門職種の医療従事者で構成する医療・ケアチームで判断
 厚生労働省は9月15日、「終末期医療に関するガイドライン」のたたき台を公表、広く国民から意見を求めることとし、その意見を参考にしながら、今後立ち上げる有識者による検討会での議論を踏まえ、最終的なガイドラインとする方針です。
 たたき台では、終末期の医療の開始、変更、中止は、医学的妥当性と適切性を基に、患者の意思決定を踏まえて「多専門職種の医療従事者から構成される医療・ケアチーム」によって慎重に判断すべき、としています。

 終末期医療とケアのあり方について、たたき台は、チームによる判断のほか、可能な限り疼痛やその他の不快な症状を緩和すること、一方「積極的安楽死」や自殺幇助などの死を目的とした行為は医療としては認められないこと、を基本としています。

 方針の決定にあたっては、インフォームドコンセントによる患者の意志の確認を原則とし、患者の意志の確認ができない場合は家族などの話から患者の意志を推定し、家族がいなかったり家族の意志がまとまらない場合は患者にとっての最善の治療方針をとることを基本とするものとしています。

 さらに、医療・ケアチームのなかで医療内容の決定が困難な場合、また患者と医療従事者との話し合いの中で合意が得られない場合には「医療・ケアチームと同様の複数の専門職からなる委員会を別途設置して、治療方針についての検討・助言を行うことが必要」としています。

 厚生労働省は、終末期医療については04年7月に検討会報告書をまとめていますが、その中では、医療の内容については「医師の裁量に関わる」として、専門学会、医療機関、医師会などの協力によるガイドラインの策定を求めるとともに、「医療の不開始・中止」については、法律家・生命倫理の研究者など有識者も交えた上での国民的議論が十分に尽くされ、適切な結論を得ていく必要があるとしていました。