春、彼女は彼に言った。
「しあわせになろうね」
 彼も彼女に言った。
「しあわせになれるだろうね」

 夏、彼女はいつでもこう言うようになった。
「しあわせね」
 彼もいつもいつも彼女にこう言った。
「しあわせだね」


 秋が過ぎ、やがて冬になると、彼女は彼にこう言うようになった。
「しね」
 彼もそれに対して彼女に言った。
「しね」

嗚呼、素晴らしきかな恋愛。


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