1 資本主義における商品生産経済のフォーディズムとは
20世紀に入って、 T型エンジンの大量生産化に成功したフォードは、19世紀までの資本主義とは一味
違った、つまり労働者を徹底的に絞り上げて搾取する手法ではなく、労賃を労働に応じて与え中産階級を
育成し、大量生産、大量消費型経済の下で利益の獲得を狙った経済システムです。
それと時を同じくして家電製品の大量生産の道、特にテレビの普及は消費拡大の重要な宣伝媒体となり、
大量生産、大量消費型経済のフォーディズムを成功させる大きな原動力となったのです。
|
そしてフォーディズムの成功は、20世紀初頭のアメリカ型商品生産経済を世界的に確固たるものとし、
アメリカの物質文明を完成していったのです。この経済の根底には、エネルギーである化石燃料の個体石
炭から液体石油への大転換で、蒸気機関からエンジンへの転換に影響を与え、自動車産業に大きな変化を
もたらしたのも大きな要因の一つです。このようにして、商品生産経済の中産階級を育成した大量生産、
大量消費型フォーディズムの成功は、20世紀の資本主義の形態を大きく変えたことも一つの特徴と言え
るのではないでしょうか。
|
 |
また日本においても、このフォーディズムの成功は、商品経済の、
労働をして、賃金を得て、商品を購入して、生活する、という労賃
生活のプロセスを私たちの生活の中に深く浸透させるうえで、永い
時間は必要としませんでした。そして、この物質文明の受け入れは
国民にとっても大きな魅力であったことは間違いのなかったことで
1960年代から始まる高度経済成長は、農山漁村からの土地離れ
を促進し、この物質の魅力にはかなわなかったのです。
そして90年のバブル崩壊は、商品生産経済の矛盾の噴出で、競争
原理とフォーディズムのジレンマが始まったのです。
|
余談になりますが、私が高校生時代に見ました映画「ジャイアンツ」、女優ロバート・テーラー、新人男
優ジェームス・ディーン、ストーリーは19世紀後半のアメリカを描いた映画で、移民開拓者ジェームス
・ディーンが石油を掘り当て、巨万の富を得、移民開拓者として大成功を収めた。ラストシーンは、富豪
者や政治家を招待しての大舞踏会の宴上で酔いつぶれるシーンは、成り上がり者の結末を描いたものであ
ったのでしょう。
|
この映画は、新人俳優ジェームス・ディーンが名演技で大スターとなる映画であり、当時のアメリカ移民
開拓者の成功と悲劇を描いたものでした。
そして石油発掘の成功は、アメリカ物質文明の幕開けでもあり
自動車の大量生産化につながり、20世紀アメリカの栄光とフォーディズムという新しい資本主義の形態
を創り挙げていった華々しい時代の始まりを描いたものでした。
そうした意味で紹介してみました。
|
|