フライミートゥザムーン
ツキヘノアコガレ科

  

時 代 2億年後
分類 昆虫綱・新甲虫目・ツキヘノアコガレ科
分布地域 東南アジア
全長 約10cm

 フライミートゥザムーンは、普段は他の昆虫とそれほど変わらない生活を送っている。
彼らの最大の特徴は、その配偶行動の時期に見られる。
体内にロケット燃料に似た物質を蓄え、はるか上空でその行動を行うのである。
 配偶行動は、必ず秋の満月の晩に起こる。
まず、彼らは翅を使い、上空約6〜7kmの高さまで、飛翔していく。
その後、体の後端より、燃焼させたロケット燃料を噴出し、一気に上昇していく。。
その時の初速は、800m/秒をゆうに超え、その到達高度はオゾン層を
はるかに超えた高度30kmにも達することが分かっている。
その体は、燃料噴射の熱や圧力に耐えられる有機セラミックよりなる。
 この飛翔は月の方向に向かっておこるが、これは走性行動であるとされている。
ただ、学者によっては、この行動は「フライミートゥザムーン」の月への憧れの表現である
というロマンティックな説をとるものもいる。
 中には、通常の到達高度を超える高さまで飛ぶために、
速度をつけすぎて燃え尽きてしまう個体もおり、この説の支持者たちのいう 「配偶行動だけが目的ではない」という論拠となっている。

【キュレータ(標本管理人)のおぼえがき】
 このフライミートゥザムーン(fmttm)を、『古世界の住人(川崎さん HP:リンク参照)』
に投稿したとき、センセーショナルな(大げさかな)議論が起こりました。
fmttmはそんなに飛べるのかどうかでした。  私自身、物理の計算が得意ではなく、色々参考になるご意見をいただき、設定に修正を加えていったのが、
このfmttmです。
 その後、力学の勉強・大気圏の勉強などを少しずつして、この設定となりました。
まだ、おかしい点もあるかとは思いますが、ご容赦ください。
 なお、この生物のアイデアのきっかけとなったのは、
山田正紀氏の「RUN(超・博物誌収蔵「カタパルトリッパーに登場」)」です。
昔読んで、記憶の片隅に会ったこの生物が、fmttmのベースにあります。
 先日、この本に再び出会って読み返しましたが、
全然別の方法で「RUN」は、宇宙にトライします。

 また、私の大好きな映画「スペースカウボーイ」のエンディングで、
ジャズスタンダードナンバ「フライミートゥザムーン」が流れます。
この3Dイラストはその曲を流しながら、描きました。
  

[参考文献]
オパビニマニア.J 「フライミートゥザムーン なぜ月に向かって飛ぶか」
ファーブル.H  「フライミートゥザムーン 月に憧れる虫よ」
ハワード.B   「フライミートゥザムーン 体内で作られるロケット燃料様の物質」
ハーネル.J  「フライミートゥザムーン 飛翔の時期」
シナトラ.F  「フライミートゥザムーン その飛行高度」