東京大学オルガン同好会
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900番教室のオルガンの仕様
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■900番教室のオルガンの仕様

普段私達が練習しているオルガンがどういった仕組みになっているのかご説明します。

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900番教室のオルガンの仕様

Manual.I C-g'''
 Holtzgedackt 8’
 Principal 4’
 Mixtur 2-3 f
 Tromp.regal 8’

Manual.II C-g'''
 Gemshorn 8’
 Rohrflote 4’
 Principal 2’
 Quinte 1 1/3’
 Krummhorn 8’

Pedal C-g'
 Subbass 16’
 Gedackt 8’
 Choralbass 4’

演奏補助装置
 カプラーI-P, II-P, II-I
 Tremulant

Mechanical action
放射状ペダル
パイプ総数約700本

もともとは吉祥寺カトリック教会にあったWalcker社製のオルガン。1977年、火事に遭って冠水し、解体されていた時に、東京大学教養学部がそれを引き取り、駒場キャンパス900番教室に移設した。その際、修復不能となっていた多くのパイプと部品が、Karl Schuke社から新たに購入したものと交換された。設置者はオルガン制作者望月広幸氏。修復・移設にかかった費用が、森ビル株式会社初代社長森泰吉郎氏の多額の寄付によって賄われたため、「森オルガン」とも呼ばれる。

Manual.I

1.Holtzgedackt 8’
フルート族。木製の閉管。最低音Cのパイプの長さは8フィート(閉管のため実長は4フィート)。

音色は柔らかく、落ち着いた響きを有する。最もよく使用されるストップ。



2.Principal 4’
プリンツィパル族。金属製の開管。最低音Cのパイプの長さは4フィート。
音色は力強く、音量は大きい。最低音からの約2オクターブは、オルガンの前面に設置されている。



3.Mixtur 2-3 f
プリンツィパル系の複数のパイプが同時に鳴る混合ストップ。力強く、輝かしい音を発する。
最低音から約1オクターブは鍵盤を1つ弾くと2本ずつ、それ以降は3本ずつパイプが鳴る。2本同時に鳴るものと3本同時に鳴るものとの境では、音が大きく変わり、これをブレイク(break)と謂う。3本ずつ鳴るものの中でも、常に同じ構成ではなく、響きの問題や音程・パイプの長さの都合上、途中で組み合わせを変えることがあり、これもブレイクである。900番のオルガンでは合計3回ブレイクしている。



4.Tromp.regal 8’
Trompetenregalの略。リード管。レガール類。リード管は、空気が歌口に当たることで鳴るフルー管とは異なり、空気がリードに当たり、リードが震動することで音を発する。震動を安定させるために、上部に共鳴管が取り付けられている。レガール類は、この共鳴管が非常に短く、強烈な音が出る。



Pedal

5.Subbass 16’
フルート族。木製の閉管。最低音Cのパイプは16フィート(実長は8フィート)。このオルガンでは最も低い音域のストップであり、演奏に厚みと深みをもたらす。



6.Gedackt 8’
フルート族。木製の閉管。最低音Cのパイプは8フィート(実長は4フィート)。

第一手鍵盤のHoltzgedackt 8’とほぼ同じもの。比較すれば、パイプ口径が若干細く(写真右下。左がGedackt 8’、右がHoltzgedackt 8’)、少しすっきりとした音色となっているが、その差は小さい。



7.Choralbass 4’
プリンツィパル族。金属製の開管。最低音Cのパイプは4フィート。

第一手鍵盤のPrincipal 4’とほぼ同じもの。ただし、整音のためか、パイプのある位置の関係からか、若干こもった音に聴こえる。



Manual.II

8.Krummhorn 8’
リード管。ドゥルツィアン類。共鳴管はTromp.regal 8’よりはやや長めで、真っ直ぐの形をしている。比較的穏やかな音で、音量もそれほど大きくない。単独で用いると、渋い音色となる。写真中央はBecher(リード本体の入った筒)のみ、右下は共鳴管のみをまとめたもの。



9.Quinte 1 1/3’
プリンツィパル族。金属製の開管。鍵盤上の音名に対して5度上の音が出る倍音ストップ。
単独で用いられることはほとんどなく、他のストップと共に使用することで、常に5度の和音を出し、響きを明るくする。



10.Principal 2’
プリンツィパル族。金属製の開管。最低音Cのパイプは2フィート。



11.Rohrflote 4’
フルート族。金属製の半閉管。最低音Cのパイプは4フィート(実長は2フィート)
パイプの蓋に細い管(Rohr)がついているのが特徴。音色は柔らかく、素朴な響きを有する。



12.Gemshorn 8’
フルート族。金属製の開管。ただし、低音のものは閉管となっている。最低音Cのパイプは8フィート(実長は4フィート)。なお、最低音のCとCsは、スペースの都合上、管が曲がっている。
パイプが円錐形になっているのが特徴。穏やかながら、音色は渋く、独特の響きを持つ。



おまけ:パイプの形状と調律方法

○フルー管
 閉管・半閉管……上部についている蓋の上下で音程を調節する。
         音程を上げる時は蓋を下げ、音程を下げる時は蓋を上げる。 

 開管……
 ①切り込んで巻いた部分があるものは、音程を上げる時は巻き下げ、音程を下げる時は戻す。
 ②上部に筒を巻いているものは、音程を上げる時は筒を下げ、音程を下げる時は筒を上げる。
 ③これらがなく、完全に円筒状のものは、調律コーンを用い、円筒の最上部の形を変形させるこ
 とで調律する。音程を上げる時はコーンの凸の部分で叩いて筒の口を押し広げ、音程を下げる時
 は凹の部分で叩いて筒の口をすぼませる。

閉管

半閉管

開管①

開管②

開管③



○リード管……リードを押さえているピン(調律ピン)を叩いて上下させる。音程を上げる時はピンを下げてリードの震動部分を短くし、音程を下げる時はピンを上げて震動部分を長くする。



※調律コーン