ド ラ イ ブ 日 記


妙義・軽井沢・碓氷峠 編


2002年11月2日



前夜から急に気温が下がった関東地方。そろそろ紅葉も見ごろではないかと友人と連れだって紅葉狩りと温泉をキーワードにルートを絞り込みドライブに出掛けた。

天気は快晴!そして3連休と来れば渋滞は必至、早く出るのが一番と午前5時40分に友人のVolkswagen GOLF GTI C18Tは僕を迎えに来た。
草加ICから外郭環状線に乗り和光方面に走った。思いのほかクルマ通行量が多い。案の定、外環と関越道の大泉ジャンクションではすでに渋滞が発生していた。我々は左側車線を走行し一旦大泉で出て高速道路に入り直した。

こんな時間帯でも幾分渋滞していたが、この時期はやむを得ないことだ。料金所でチケットを受取るとしばらくは順調であったが所沢を過ぎたあたりから渋滞が始まった。5分ほど走行すると事故だ。レガシーが単独で事故って1車線を塞いでいる。ったく!この1台のおかげで…などと思いながらスムーズになった関越道を快調に北上した。
しかしそれもつかの間、今度は寄居を過ぎたあたりから再度渋滞が始まった。30分以上ノロノロが続いた先にはスカイラインがゴルフに追突して追越車線を塞いでいた。「このヤローッ!ちゃんと前を見て走れーっ!」そこを通過すると再度クルマは順調に走り出した。

上里SAのレストランでゆっくり食事を終えるとすでに9時になっていた。あの2ヶ所の事故渋滞で小1時間は損をしたようだ。まったく迷惑千万。藤岡ジャンクションから上信越自動車道を走り松井田妙義ICまではクルマの量は多いものの順調に走行できた。
ところで今回のドライブに使ったこのCOXチューンドGOLF GTI C18Tだが、昨年12月に納車されて14,000kmを走行した2002年モデルGTIで、約50万円の費用をかけて主にROMと排気系チューニングを付し、オリジナルモデルより30PSアップの180PSを得ている。

そのドライブフィールはオリジナルに比べ出足の鋭さと高速での中間加速が大いに向上している。そして何よりも排気系の抜けの良さが運転していて気持ちいいのだ。あまり大きな声では言えないが140Km/h〜160Km/hあたりでのピックアップは極めて良好。
ただし困ったことにゴルフといえば一般の認識はファミリーカーの範疇なのか、このクルマで追越車線を走行して前車に追いついてもなかなか車線を空けてもらえないのだ。まあその辺が羊の皮を被った狼の所以なのだが…

さて松井田妙義ICを降りて県道213号線から196号線を通り文字通り妙義山の紅葉を堪能する。道幅は狭くこの時期ハイカーも多いので慎重にクルマを転がす。途中の県営駐車場では多くのハイカーが山登りの待ち合わせや準備をしていた。
しかし、この好天に恵まれた快適なドライブに不安の影を落としたのはこの直後だった。「ピーピー!」という警告音に続いてメーターナセル中央のインジケーターに「STOP」、ブレーキ故障と表示されたのだ。そしてパーキングブレーキ灯が点灯した。

パーキングブレーキを充分リリースしてあるのにこの警告等が点灯する場合はブレーキ・フルード液面の低下だ。「ブレーキパイプを損傷し穴が開き、そこからブレーキ・フルードが漏れて…あ〜あっ!」最悪の事態を想像し僕は両手で顔を覆いたくなったが、現在妙義のタイトな山道を走行中なのだ。
クルマを平坦な路肩に止めボンネットを開けブレーキ・フルードのリザーバタンクをよーく見ると確かに液面がMINを幾分下回っている。ここでは処置のしようがないので取りあえず少し走って再度液面を見ようということになった。

おりしも道路は急勾配な下り、あまり気分のいいものではない。しかも警告音は鳴りっ放しだ。平坦な所に来ると鳴りやむ。ブレーキ・フルードの液面を検知するフロートが微妙なラインにあるらしい。
県道51号線から国道254号線へ出て県道44号線の神津牧場、内山牧場を通り八風山トンネルの上を越えて軽井沢へ出た。このルートは確かに車幅は狭いが見通しの良いポイントでは妙義山や浅間山を一望出来るのだ。警告音をBGMにしながらドライブを楽しんだ。

軽井沢の街中のホームセンターでブレーキ・フルードを買い注ぎ足すと警告は治まった、一件落着だ。帰ったらディーラーへ持ち込んで対処法を検討しよう。
中軽井沢駅前から国道146号線を北上し白糸の滝を目指す。目前に迫る浅間山は昨夜降った小雪が残っている。上昇するに従って軽井沢駅前あたりで8℃あった気温も下がりゴルフの気温計は4℃を表示し路面凍結の恐れがあることをアラームで警告していた。

にもかかわらずだ!僕は登坂車線のスローペースな他車を追い抜きながら走っていると「おーっと!」右コーナーでいきなりゴルフはスリップを起こし走行車線から登坂車線へはみ出しそうになった。しかしこのクルマに装着されたESP(エレクトロニック スタビリゼーション プログラム)は賢かった。

よくクルマのカタログでABSとかESCの説明図に出ている、非装着車はコーナーを飛び出し装着車はレーンをキープできるというあの状態を期せずして体験したのだ。道理で他のクルマはゆっくり走っていると思った。僕は愚かな自分を悔やんだが事なきを得た。
白糸の滝を20数年ぶりに見物して旧軽井沢を通り軽井沢へ戻った。ここからは碓氷バイパスを下り横川へ出て昼食と温泉を計画していた。

しかしだ、碓氷バイパスは線路の向こう側の南軽井沢から始まるのだ。それを知らない我々は軽井沢駅前で国道18号線を左折した。どうもクルマの量が少ないなあと思って地図を見るとこの道は旧道(中山道)、急な勾配とタイトなコーナーの連続。

道を間違えたのも幸い、この旧道は実にのんびりしたムードだ。紅葉のトンネルと木漏れ日がなんとも秋らしくいいカンジである。途中、野猿も僕らの訪問を歓迎してくれていた。
そしてもうひとつこの旧道を通って素晴らしい構築物を発見した。それは旧信越本線の軽井沢と横川を結ぶアプト式鉄道に利用されたイギリス人と日本人の技術者によって設計され明治25年12月竣工から昭和38年9月の新線開通による使用廃止まで使われた煉瓦造りの橋間88mもある巨大なアーチ橋だ。

何とも巨大ではあるが長く佇んでいた為か山の自然にぴったりとマッチしており素晴らしい眺めだ。ここを通って良かったと改めて思った。
旧道と上信越自動車道のつり橋が交差する少し手前に昨年オープンした碓氷峠の森公園交流館「峠の湯」に寄って遅い食事を摂り、妙義山を一望できる檜仕立ての露天風呂にゆっくりと浸かり疲れを落とした。

ここは山登りを終えたハイカーや地元の人々が訪れ結構賑わっていた。入場料500円はリーズナブル。ドライブの帰りに一風呂浴びて大広間で寝っころがって休憩して帰るにはもってこいのポイントだ。
そして午後4時、夕日に染まる妙義山に別れを告げ、松井田妙義ICから上信越自動車道を利用し家路に着いた。

素晴らしい晩秋の一日であった。

旧碓氷峠越の道程

Nov,4 2002
By 織田一彦