思考論理学 考えるワシ1992
私の個人的な思い入れだが、橋本治の本のなかでは1992年1993年あたりの本があったかい。安心して読めたのがこの時期の作品だ。あくまでも私の個人的な思い入れだが。
この本は薄い。薄いが内容はとても暖かい。マドラ出版の製本と活字も素敵。
テーマは、ハゲと建設、努力と才能、「源氏物語ハ神聖ニシテ侵スべカラズ」のタブー、民族問題と自我、予定調和の欺瞞、青春と青春以降の分別、など。
余談。本書のもととなった講義をテレビで見たが、テレビには本にない面白さがあった。橋本治が「類」と「自分」とを、前者を円、後者を黒丸で図解していた。そして、類が自分を既定してくれるのが今までの考え方だったと説明し、「でも、これはもう終わったの」とフッと退場してしまったのだった。