拝啓、総理大臣様(2008)

拝啓、総理大臣様
10年前と比べ国の借金、つまりは国民の借金は増え続ける一方で減ることはありませんでした。
しかも経済がたて直るどころかむしろ悪化しています。
未来のお金を借りてきて今の経済を立て直そうとするのですから当然です。
小学生でもわかります。

2011年にひとまず、赤字国債発行停止を目標に掲げていますが、これは緊急対策にすぎません。
しかも約束が守られるか怪しいものです。
現在の国家予算は破綻寸前にあり、債務返済が税収を超える寸前です。 一度この境界を越えてしまうと破産しか道を残されていません。
一般家庭で毎月の収入以上に毎月の返済があれば、破産するしかないのと同様です。
国に預金はなく、この穴埋めをすべく勝手にお札を刷ろうものなら、円の貨幣価値が暴落します。

余計な経済対策はむしろ行わない方いただきたいものです。経済が好転するどころか悪化します。 国民のうけをとるために、一時的な減税はむしろドーピングであり、逆効果です。
不景気は将来不安になると考えることから起こります。将来に不安がなければ好景気になります。
未来のお金を借りてきて今の景気を立て直そうとしても、未来の借金返済の不安で不景気になります。
たとえ今の経済が一時的に立ち直ったようにみえてもそれは偽りの好景気であり、真の意味での好景気ではありません。
あっという間に不景気に逆戻りです。しかも以前よりもひどい不景気に陥るでしょう。
経済を立て直したいならば、むしろ国の借金を前倒しして返すべきです。

借金があることが不安材料であり、健全な財政とはいえません。
毎年の税収が40兆円にもかかわらず、80兆円使い、800兆円の借金を抱えています。
一般の家計に例えるなら、年収が400万円しかないにもかかわらず毎年800万円使い、8000万円の借金を抱えています。
一般的に年収400万円しかなければ、その5倍が目安といわれ、2000万円程度のマンションしか購入できません。 それ以上ではローンの審査が通りません。にもかかわらず、すでに8000万のマンションを購入しているのです。 一般常識では考えられません。
地道であっても健全な家計に戻すことが経済を立て直す唯一の方法です。さもなければ破産するしかありません。 ローンを前倒しして返済することが経済を立て直す正攻法です。

一般会計だけにとらわれず、各省庁の税収である特別会計約200兆円も一般会計に組み入れて早期借金返済が必要です。
国の借金返済、これが経済建て直しのキーワードです。

拝啓、総理大臣様(1998)

拝啓、総理大臣様
「まずは改善を試みて、結果が良ければ継続し、思わしくなければ元に戻す。」
この単純なことが何故この国では行われないのでしょうか?これは幼い子供でも 知らず知らずに行う本能です。何事にも完全なものなどない訳ですから、常に修正 を加える必要があります。その柔軟性がこの国には欠けています。

不況打開の経済対策は従来と何ら方法論が変わっておらず、全くの悪循環であること は明白な事実です。未来から借金をして今少し潤ったとしても、「問題を先送りした だけで何の解決にもなっていません。」全く健全な経済対策とはいえません。 実際、すでに何度も経済対策が報じられていますが、見通しが明るくないため、 効果があるどころか、逆効果を引き起こしています。 すでに今までの方法では行き詰まりを見せているわけですから、方法を変えなければ 改善の見通しはありません。すでに誰もが気づいています。 将来が不安だから今の経済が収縮するのは当然のことです。確かに今がなければ 将来もないので、「卵が先が鶏が先か」という矛盾に陥りますが、少なくとも今まで の方法は「今がなければ将来もない」論に基づいた対策しか行われて来なかったの は事実です。この方法に行き詰まった訳ですから、もう一方の「今は辛くても将来は ある」論を試す価値は充分あるはずです。この方法が思わしくなければ従来の方法に 戻せばよいだけのことです。

物事が複雑になってくると必ず行き詰まりを見せるものです。この状況を打破する ためには「スクラップ&ビルド」という手法が有効です。その言葉通り、一旦壊して 同じものを新たな方法で作り直すというものです。本来リストラクチャもその一つ の手段といえましょう。最近はリストラクチャは言葉を変えたレイオフと誤認されて いるのは悲しい限りです。

何事にもコスト高になる今のシステムを改善し、将来展望を明確かつ有望にして、 「今は辛くても将来はある」と国民に説明すれば、国民は今の辛抱を拒まないでしょう。 「将来がある」わけですから。

敬具 天権法理非
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